「マンションと一戸建 どっちのほうがいいですか?」とお客様から質問されたとき、どのように答えたらいいんでしょうか?
どちらを勧めるべきかどう判断したらいいんでしょうか?
マンションと一戸建のどちらがいいのか迷われているお客様は多いですよね。
私たち不動産仲介の営業にとっては「あるあるの質問」と言えます。
この記事で、その典型的な質問に答えて成約できるようにしていきましょう!
不動産営業 トーク:マンションと一戸建てのメリットとデメリット
まずは、マンションと一戸建て、それぞれのメリットとデメリットを整理しておきましょう。
マンションのメリット・デメリット
【マンションのメリット】
・管理面:共用部の清掃や管理は管理会社がやってくれる
・セキュリティ面:オートロック、施錠など防犯管理の安心感が高い
・室内がフラットなので有効面積が大きい、高齢者も暮らしやすい(階段部分が生活部分にならない)
・居住者間のコミュニティの機会が多い
【マンションのデメリット】
・上下左右の住戸など、共同住宅特有の音のトラブル
・隣住戸との関係が希薄になりがちな点
・維持費:管理費等月額の出費
・駐車場の使用に費用を要する
一戸建てのメリット・デメリット
【一戸建てのメリット】
・音のトラブルが少ない
・規約による制限がない(規約によっては事務所に使えないケースなどある)
・隣近所との関係が濃厚になりやすい
・維持費:管理費等の支払いがないこと
・駐車場代がからない
【一戸建てのデメリット】
・維持管理費用はまとまって大きく要する可能性がある(リフォーム代など)
・玄関の他に窓の施錠など防犯面が弱くなること
・階段など有効面積が狭くなる、高齢者向きではなくなること
一般的には、このような感じです。
SUUMOなどポータルサイトでも、マンションと一戸建ての比較記事がたくさん出ており、概ねこのような内容が書かれています。
リアルな営業現場で使える一番重要なことを、次の章でお伝えします。
具体的なステップとトークを一緒に見ていきましょう!
不動産営業 トーク:マンションと一戸建て具体的トーク
前の章で、マンションと一戸建てのメリットデメリットを理解しましたね。
では、これから具体的なトークと重要点を考えてみましょう。
「マンションと一戸建てどちらがいいんでしょうか?」とお客様に聞かれたとします。
そうしたら、『マンションと一戸建て、どちらかというとどっちがいいなって思ってますか?』と質問します。
そして答えに対して、その理由(どういう点が良いと思っているのか?選択しなかったほうに対してどういう心配をしているのか?)を聞きます。
その答えに関しては、必ず『そうですよね!分かります。』と共感してください。
なんでもかんでも、賛成するのは、おかしいと思います。
さすがですね!そうなのです。
ここでいきなり否定してしまうと、お客様は我々の話を「聞く体勢」になってくれないので、一度、肯定して、「聞く体勢」になってもらうのです。
ここからがもっと重要なのですが、お客様との会話の中で「お客様にとって重要なこと(価値観)は何なのか?」を見つけ出しておき、プロとしてどちらが良いか?お客様の価値観に基づいて選び、そして説明してあげることなのです。
なるほど!
その際の注意点は、メリットとデメリットは表裏一体で、ある人によってはメリットがデメリットになることがあるということも理解しておかなければなりません。
例えば、一戸建てのデメリットで挙げられている「維持管理費用はまとまって大きく要する可能性がある」という点は、自身で積立てが出来るお金の管理が得意な人にとっては全くデメリットには当たりません。
そして、そんな自己管理ができる方にとっては、マンションの毎月の管理費や修繕積立金は「自分で自己管理ができるので、みんなで積み立てるのはもったいない。」と感じる方がいらっしゃいます。
そういう方(自己管理できる方)にとっては、一戸建のデメリット(維持管理費用はまとまって大きく要する可能性がある)は、大きなメリット(自分で管理する)になるわけです。
単なるイエスマンではなく、プロとしての見解を伝えることがお客様から信頼を得ることになるのです。
お客様の大事にしていること、価値観に基づいて、どちらが良いか?を説明してあげるのですね!
そうなのです!
ここまでをまとめますね。
■ステップ1:マンション・一戸建てのメリット・デメリットを把握
■ステップ2:『マンションと一戸建て、どちらかというとどっちがいいなって思ってますか?』と質問
■ステップ3:どちらの答えでも一度、承認して「聞く体勢」をつくる
■ステップ4:プロとしての見解を伝える
それぞれのメリット、デメリットを説明しながら、お客様の価値観やどんな風に感じているのかをしっかり把握して、そのお客様にはどちらが向いているのかに焦点をあげることが大切なのです。
不動産営業 トーク:マンションと一戸建ての事例トーク
もう一点、この説明をする際には、事例をちりばめて話をすることが重要です。
分譲マンションも一戸建ても両方の良さを事例から語れる人は決して多くないはずです。
知識だけの話をしても説得力が全くないのです。
ですので、第三者話法を用いて体験者の声を伝えることがより重要となる話題だといえるのです。
第三者話法の材料の一つになると思いますので私のお客様のことをお伝えします。
【 千葉の一戸建てを売却(約3,200万)して横浜のマンション(約4,000万)へ住み替えされたお客様 】
私立高校進学のご長男の通学の関係もあって、横浜への住み替えをご希望。
もうひとり2歳の女のお子様がいる4人家族で、ご主人は国家公務員。
ヒアリング当初は、荷物が多いのでやはり一戸建てのほうがいいなというお話でした。
しかし、ヒアリングの中でご家族の話になり、
①、高校へ進学するご長男、まだ小さい長女さんとのコミュニケーションを一番大事にしたい
②、将来の資金面のことを考えると家にはあまり大きくお金はかけたくない
③、終の棲家(ついのすみか、※最期を迎える時まで生活する住まい)として考えている
が「重要視している価値観」として分かりました。
そこでその「重要視している価値観」に基づき、マンションと一戸建てのメリット・デメリットについて話をしたところ、マンションも自分たちにメリットが多くあることを理解されたのです。
結果、マンション購入(約4,000万)の決め手となったのは、
①、家族みんなが集まりたくなるような広くて明るいリビング
②、世帯数120戸という大型で管理費(修繕積立金を含めて1万4,000円ぐらい)が抑えられていた
という2点でした。
4,000万の一戸建てだと、駅から約20分と遠くメリットを感じなかったこともあります。
「老後を考えると階段がきつくなるのでは?」という「終の棲家(ついのすみか)」として相応しくないというデメリットもありました。
すごいですね!
分かりました!
マンションと一戸建てでは、住まいとしての特徴が異なります。
入居時や入居後にかかる費用にも差があり、マンションの専有部分や一戸建ての建物の維持管理にいくらお金をかけるかによっても負担は大きく変わってくるものです。
「マンション・一戸建てどちらが良いか?」と聞かれた時のトークをまとめますね。
■ステップ1:マンション・一戸建てのメリット・デメリットを把握
■ステップ2:『マンションと一戸建て、どちらかというとどっちがいいなって思ってますか?』と質問
■ステップ3:どちらの答えでも一度、承認して「聞く体勢」をつくる
■ステップ4:プロとしての見解を伝える
■ステップ5:分かりやすい第三者話法(事例)を伝える
試してくださいね。
不動産営業 トーク:まとめ
結論としては、『マンションと一戸建てのどちらが、ご自身・ご家族の価値観に合っているのかで選ぶ』ということが答えになります。
つまり、私たちはプロとして、マンションか一戸建てかの選択の中で、お客様の価値観を整理するお手伝いが最も大切な仕事といえます。
そして、今回のテーマでの重要なポイントは、マンションと一戸建てのメリットデメリットについて、具体的な体験談を第三者話法としてお客様へ伝えることです。
あなた自身の営業経験の中にも、第三者話法としてお客様へ伝えるべき話が必ずあるはずです。
探してみてくださいね。
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