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例えば、お客様がテレビの購入を考えている時、安価なもの、デザイン性が高いもの、長く使えるものというようにお客様によって、商品に対するニーズは様々です。そうした何かしらのモノ・サービスを購買するまでのお客様の行動、動機、意思決定はかなり心理的な要因が影響します。
私も携帯会社でアルバイトとして営業に2年ほどした時に当初は、お客様の心理を理解できず、よく上司に叱られる日々でした。
もし、こんな時にお客様が商品を購買する時の心理が理解できれば、顧客の呼び込み、商品の紹介の仕方なども変わり、売り上げアップに繋がると思いませんか?
私はこの経験から、お客様の購買決定の背景にある心理的要因を探る重要性とは何か学ぼうと決意しました。そして、この購買心理について勉強をし続け、徐々に売り上げを伸ばし、2年目では1年目の2倍の収益を上げることに成功しました!
そこでこの記事では、売り上げアップを目指すあなたに、購買心理を活用した営業戦略のコツをお伝えしたます。
その前に!最新の購買心理や、営業の『型』、現場で使える実践トークをご存知なく、たった一人であなたは苦しんでないですか?「1日3分で売れる!」ミリオンセールスアカデミー®︎無料メルマガで、最先端の営業スキルを体得して売上アップしましょう↓
目次
そもそも、購買心理とは?
そもそも、購買心理とは何でしょうか?
それは、消費者が商品を購入する際の心理的プロセスのことを指します。商品の必要性や価格だけでなく、ブランドイメージ、周囲の評価、感情的な満足感など、様々な要因が絡み合って、購買の意思決定が下されるのです。
ある研究ではAppleStoreで「花の香り」を漂わせることで、店内の印象が向上し、接客満足度が高まることが示されました。
※『Journal of Environmental Psychology』より引用。
これは購買心理を活用したマーケティング戦略の好例だと言えます。購買心理は消費者の意思決定プロセスに大きく関わっています。商品を認知し、情報を収集、評価し、購入に至るまでの一連の流れの中で、心理的要因が影響力を持つのです。
「人は感情で買う」とも言われるように、購買の瞬間は、理性よりも感情が優位に立つことが多いのです。
だからこそ、営業マンには購買心理への理解が不可欠なのです。
お客様の心の動きを汲み取り、共感を示し、適切な提案を行うことが求められます。「この商品を買えば、あなたの悩みが解決しますよ」「今が買い時ですよ」――お客様の心に響く一言が、購買決定を後押しするのです。
このように購買心理を理解し活用することは、営業マンの強力な武器となります。お客様のニーズを深く理解し、心に響く提案を行うことで、売上アップにつなげるからです。
そこで購買心理を理解するために、その背景にある複雑な心理的メカニズムを紐解きましょう!
さて最新の購買心理に基づき、お客様の「欲しい!」を自然に引き出す営業台本(トークスクリプト)を作成して、成約率を80%にしませんか?第14刷のロングセラー『営業は台本が9割(きずな出版)』を読んであなたの売れる営業台本を作成して人生を変えましょう。詳しくは↓
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購買心理を形成する7つの要素
- それでは、購買心理を構成する1)動機付け、2)感情、3)認知、4)態度、5)社会的影響、6)感覚マーケティング、7)行動経済学の7つの要素を説明します。これらの要素が複雑に絡み合い、顧客が買いたくなるのです。
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購買心理1:動機付け
- 「動機付け」は、消費者が商品を購入する原動力となる心理的要因です。
- 例えば、健康志向の高まりから、オーガニック食品やフィットネス関連グッズの需要が増加しているのは、「健康になりたい」という動機が消費者を突き動かしている証拠です。営業マンは、お客様の潜在的な動機を探り、マッチした商品提案を行うことが求められます。
【オーガニック専門店での会話例】
このように、営業マンは、お客様の健康志向という内発的な動機を汲み取りつつ、オーガニック野菜の栄養価や味の良さ、環境保護への貢献など、多角的な価値を提示しています。
- お客様の抱える懸念(価格の高さ)にも真摯に向き合い、長期的な視点でのメリットを示すことで、購買への障壁を下げています。
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購買心理2:感情
- 次に、「感情」の要素です。
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人は感情に大きく左右される生き物です。商品やブランドに対する好感度や憧れが、購買行動を強く後押しするのです。
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Apple社の製品が多くの消費者を魅了し続けているのは、デザイン性の高さと、「革新的」「洗練された」といったブランドイメージが、消費者の感情に訴えかけているためです。営業も、お客様の感情を肯定的に刺激するような商品紹介やコミュニケーションを心がけることが大切です。
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【宝飾品店での会話例】
このように、営業マンは、宝飾品がもたらす特別な体験や思い出の価値に訴求しています。お客様の感情(特別感、自信)に寄り添いつつ、商品の品質の高さや長期的な価値を丁寧に説明することで、価格への懸念を払拭しています。
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購買心理3:認知
- 3つ目は、「認知」の要素です。消費者が商品を認知し、情報を処理する過程も、購買心理に大きな影響を与えます。商品の機能や価格、品質などの情報をどのように認識するかで、購買の意思決定が左右されるのです。
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【家電量販店での会話例】
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このテレビは、業界最高水準の画質を誇ります。4K解像度に加え、広色域表示技術により、リアルで鮮やかな色彩を再現できるんです。画質は重視しているので、そういった最新技術が気になります。実際に映像を見てみると、差が分かりそうですね。ただ、他社製品との違いがイマイチ分からないんですよね。
当店では、各メーカーの製品を並べて比較していただけるんです。実際に同じ映像を流して、お客様ご自身の目で画質の差を確かめていただけます。また、このテレビには〇〇という独自の画像処理技術が搭載されていて、動きの速いシーンでも滑らかで明瞭な映像を楽しめるんですよ。なるほど、実際に比べてみないと分からない違いもあるんですね。映画やスポーツ観戦が好きなので、そういった技術は魅力的です。お客様のライフスタイルに合わせて、最適な製品をお選びいただくのが一番だと思います。例えば、スポーツ観戦が好きな方には、高速な動きもなめらかに再現できる倍速液晶パネルを搭載したこの機種がおすすめです。一方、映画鑑賞がお好きな方には、広色域表示と高コントラストを実現するこちらのOLEDテレビがおすすめですね。お客様のご要望をお聞かせいただければ、最適な製品をご提案させていただきます。このように、営業マンは、商品の技術的優位性を具体的に説明するだけでなく、実際の使用シーンを想定した利点も提示しています。また、他社製品との比較を促すことで、お客様自身に価値を実感してもらう工夫をしています。 商品の特徴を分かりやすく説明し、お客様のライフスタイルに合わせた提案をすることは、認知への働きかけとして効果的です。お客様に能動的に商品の価値を理解してもらうことで、購買への意欲をさらに高めることができます。
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購買心理4:態度
- 4つ目は、「態度」です。「態度」とは商品やブランドに対する評価や考え方の事です。
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過去の経験や周囲の評価など、様々な要因で形成されます。過去に満足度が高った商品は、ポジティブな態度が形成されます。逆に、批判的な報道や悪評が広がると、商品への態度は急速に悪化し、売上に大きな打撃を与えることになります。また、営業マンは、お客様の態度形成に影響を与えるような情報提供や、アフターフォローを怠らないことが求められます。
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【車のディーラーでの会話例】
営業マン前回ご購入いただいた車種はいかがでしたか?とても運転しやすくて、燃費も良かったです。アフターサービスにも満足しています。ただ、そろそろ新しい車種も気になっていて…営業マンお客様に満足いただけたようで嬉しいです。前回ご購入いただいた車種では、特に燃費の良さにご満足いただいていたと伺っています。また、長距離ドライブが多いとのことで、シートの座り心地も気に入っていただいていましたよね。今回のご来店は、ビジネスでの利用が増え、より積載性の高い車両をお探しとのことでしたが、新モデルはそういったニーズにも応えられる設計になっています。荷室の容量が20%アップしただけでなく、後部座席の収納スペースも拡大しました。お客様のビジネスシーンでの活用に最適な一台だと自信を持っておすすめできます。
新モデルですか。前の車に満足していたので、同じメーカーの新しい車種なら安心かもしれませんね。でも、買い替えるとなると、予算的にも少し悩ましいですね。営業マンお客様のお乗りいただいている車は、下取り価格も高く評価させていただいております。ローンプランも柔軟にご提案できますので、無理なくお乗り換えいただけるかと思います。ぜひ、実車を見ていただいて、進化した走りを体感してみてください。きっとご満足いただけると確信しています。営業マンは、過去の購買経験での満足度を確認した上で、新商品の魅力を訴求しています。お客様の車に対する肯定的な態度を巧みに活用し、同じメーカーの新モデルへの興味を引き出しています。
- また、下取りやローンプランなど、購入への障壁を下げる具体的な提案をすることで、お客様の前向きな態度を購買行動につなげています。
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購買心理5:社会的影響
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5つ目は、「社会的影響」の要素です。
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消費者は、周囲の人々の行動や評価に大きな影響を受けます。友人や家族が愛用している商品であれば、自分も購入してみようと思うのが人情です。また、SNSで大きな話題となっている商品や、著名人の愛用品にも、飛びつきたくなる心理が働きます。
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営業の現場では、お客様の属性を見極め、そのコミュニティ内で支持されている商品を積極的に提案するのも一つの手です。人は、社会的に受け入れられている商品を選ぶ傾向が強いです。
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【化粧品店での会話例】
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美容部員このファンデーションは、多くの人気美容系インフルエンサーに愛用されているんですよ。〇〇さんのメイク動画でも、テクスチャの良さを絶賛されていました。私もその動画を見ました!〇〇さんの肌がキレイに見えていたから、気になっていたんです。でも、SNSで話題の商品って、自分に合うか心配で…美容部員〇〇さんに限らず、様々な肌質の方に高い評価をいただいているんです。このファンデーションの特徴は、肌に優しい成分を使用しながら、カバー力と透明感を両立しているところ。SNSでの口コミでも、『敏感肌でも使える』『ナチュラルで肌馴染みが良い』と好評なんですよ。肌に優しいのは嬉しいですね。でも、私の肌は乾燥しやすいんです。本当に合うか不安で…美容部員乾燥が気になる方にもおすすめなんです。このファンデーションには、保湿成分も豊富に配合されていて、つけている間中しっとりとした仕上がりをキープできるんですよ。ぜひ、お客様のお肌で試してみてください。肌が喜ぶ変化を実感していただけると思います。
営業マンは、インフルエンサーの発信力という社会的影響を活用しつつ、商品の優れた特徴(肌への優しさ、保湿力)も丁寧に説明しています。SNSでの評判に加え、お客様の肌質への懸念にも真摯に向き合うことで、信頼感を獲得しています。
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社会的な評価を伝えることは、購買意欲を高める上で有効ですが、お客様一人一人のニーズや不安にも寄り添う姿勢が求められます。
購買心理6:感覚マーケティング
人は、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感を通じて、商品を認知・評価しています。店内の照明や音楽、商品の手触りや香りなど、感覚的な要素が購買行動に与える影響は絶大です。
【コーヒーショップでの会話例】
店員は、コーヒーの香りや味わいを丁寧に説明し、試飲を勧めることで、感覚的な体験を提供しています。お客様の抱く先入観(深煎りの苦味)にも真摯に向き合い、新しい味わい方を提案しています。
五感に訴えかける商品の魅力を、お客様自身に体験してもらうことは、購買意欲を大きく高めます。また、お客様の好みに合わせた飲み方を提案することで、満足度をさらに引き上げています。
コーヒー豆に関する引用元|https://labo-cafe.com/beans-count
購買心理7:行動経済学
行動経済学は、人間の経済的意思決定が、必ずしも合理的ではないことを明らかにした学問です。「今だけ限定」「〇〇%割引」といったセールス文句に、飛びついてしまう心理は、「希少性の効果」と呼ばれる行動経済学の法則の一つです。
希少性の原則については以下の記事を参考にしてください↓
選択肢が多すぎると、かえって決断が鈍る「選択のパラドックス」も、興味深い現象です。
3つから選ばせる「松竹梅クロージング」については以下の記事を参考にしてください↓
営業マンは、こうした行動経済学の知見を踏まえ、お客様の心理的バイアスに働きかけるような販売戦略を立てることが求められます。
【オンラインショップでの会話例】
営業マンは、限定割引という希少性の効果を活用しつつ、お客様の心理的なためらいにも共感を示しています。商品の品質の高さや長期的な価値を丁寧に説明することで、お得感だけでない購買の意義を伝えています。
また、最終的な判断はお客様自身に委ねる姿勢を示すことで、強引な販売ではない、お客様に寄り添う販売スタイルを貫いています。
私のおすすめする行動経済学の二つの書籍も下記に示しておきます。
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以上、購買心理の7つの要素について解説してきました。あなたはこの中どれかピンときたのがありましたよね。動機、感情、認知、態度、社会的影響、感覚、行動経済学。これらの心理的要素が複雑に絡み合って、購入の意思決定に影響を与えているのです。
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営業マンは、こうした購買心理の仕組みを理解して、お客様一人一人に合わせたアプローチをしてみてくださいね。
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実際の営業戦略でどのように活かすか?
- 前章では、購買心理の7つの要素について詳しく解説しました。
- ここでは、購買心理の理解を基に、
- ・顧客のニーズや心理状態を的確に把握する方法
- ・顧客タイプ別の営業アプローチ
- ・商品やサービスの特性に合わせた購買心理の活用法
- について説明していきます。
- その前に、私自身がSNSを用いることで成功した営業戦略に関するエピソードについて1つ紹介しますね。
私が携帯販売の営業をしていた頃、SNSやレビューサイトでの評判が売上に大きな影響を与えていました。
ある日、新機種の発売に合わせてSNSキャンペーンを実施することになったのです。
キャンペーン開始後、私は毎日SNSをチェックし、新機種に関する投稿を追跡しました。すると、ある投稿が目に留まりました。
電池の問題が話題になっていました。
私はすぐに上司に報告し、対策を提案しました。
私たちは迅速に行動し、電池の問題を解決。SNSでも誠実な対応を心がけました。
【数日後】
このコメントをSNSで見たとき時は、本当に良かったとほっとしました。おかげさまで、大きな売上ダウンにつながることなく、危機を乗り越えることができました。
(SNSやレビューサイトは、お客様の生の声が集まる宝の山だな。)
この一件以来、私はSNSやレビューサイトのモニタリングを欠かさず行うようになりました。自社製品への評価はもちろん、競合他社の動向もしっかりとチェック。お客様のニーズや不満点を把握し、営業トークにも活かしていきました。
SNSやレビューサイトのモニタリングは、顧客のニーズや心理状態を把握する上で非常に有効な手段です。また、SNSやレビューサイトのモニタリング以外にも多くの手段があります。
顧客のニーズや心理状態の把握方法
まず、顧客のニーズや心理状態を理解することが、購買心理を踏まえた営業戦略の出発点となります。上述した例も含め、以下のような取り組みが有効になります。
アンケート、インタビューの実施
顧客の声を直接聞くことは、ニーズ把握の基本です。商品の使用感や満足度、改善点などを尋ねるアンケートを定期的に実施したり、一部の顧客にインタビューを行ったりすることで、生の声を集めることができます。
お客様:「使ってみて、機能面では満足しているのですが、もう少し使い勝手が良いと嬉しいですね。例えば、ボタンの位置が少し押しにくいなと感じました。」
お客様:「そうですね。あとは、説明書がもう少し分かりやすいと助かります。初めて使う人にも親切な内容だと良いなと思いました。」
アンケートやインタビューでは、顧客の生の声を直接聞くことができるため、ニーズや改善点を具体的に把握することができます。お客様の意見に真摯に耳を傾け、丁寧に聞き取ることが大切です。いただいた意見を製品開発や改善に活かしていく姿勢を示すことで、お客様との信頼関係もさらに深まるでしょう。アンケートやインタビューは、顧客理解の基本であり、継続的に実施していくことが重要だと言えます。
SNSやレビューサイトのモニタリング
上述したエピソードでもあったように、SNSやレビューサイトには、顧客の率直な意見が集まります。自社製品や競合製品に対する評価をこまめにチェックし、顧客の反応を把握しておくことが大切です。
お客様:「そうなんですね。実際に使っている人の意見は参考になります。私も試してみようかな。他にはどんな意見があったんですか?」
お客様:「なるほど。自分の用途に合ったサイズがあるかどうかは、購入する際の重要なポイントになりそうですね。」
SNSやレビューサイトでは、多様な顧客の意見を収集することができます。ポジティブな評価から商品の強みを再確認できるだけでなく、改善要望から今後の商品開発の方向性を見出すこともできるでしょう。お客様の声に真摯に向き合い、商品やサービスの改善に活かしていく姿勢が大切です。
また、SNS上では、顧客同士の情報交換も活発に行われています。こうしたやり取りを丹念にモニタリングすることで、お客様の関心事や潜在的なニーズを発見できる可能性もあります。
顧客データの分析
販売履歴や問い合わせ履歴など、顧客に関するデータを分析することで、ニーズや行動パターンを読み取ることができます。購買頻度や金額、関心を示した商品カテゴリーなどを見ていくことで、顧客の特性を理解できるでしょう。
お客様:「そういえば、気に入っているのでリピートしていましたね。でも、正直もう少し安ければ、もっと頻繁に買えるんですけどね。」
お客様:「そういったプランがあるなら、ぜひ詳しく聞いてみたいです。これまでの購入履歴を見ていただいているからこそ、こうした提案をしていただけるんですね。」
顧客データの分析は、個々のお客様の行動パターンや嗜好を理解する上で非常に有効です。購買履歴や問い合わせ履歴などを丹念に分析することで、お客様のニーズを予測し、先回りした提案を行うことができます。
特に、リピート購入のデータは、お客様の商品への満足度の高さを物語っています。こうしたデータを活用し、お客様の忠誠度をさらに高めるような施策を打ち出すことが重要です。一方で、データ分析から見えてきた課題点については、真摯に受け止め、改善策を講じていく必要があります。
同僚の営業マンからのフィードバック
日々、顧客と接している営業マンは、顧客の心理を肌で感じ取っています。そのため同僚の営業マンから定期的にフィードバックを得ることで、他の顧客の生の声や反応を把握することができます。
営業マンは、日々の営業活動を通じて、顧客の心理や関心事の変化を肌で感じ取っています。同僚営業マン同士が情報を共有し、お客様の声に耳を傾けることは、ニーズの変化を素早くキャッチするための重要な手段です。
個々の営業マンの気づきを持ち寄り、傾向を分析することで、お客様の潜在的なニーズを発見できるかもしれません。こうした情報共有を通じて、営業チーム全体でお客様の満足度向上に取り組む体制を整えることが大切だと言えます。
顧客タイプ別の営業アプローチ
顧客のニーズや心理状態を理解したら、次は顧客タイプ別の営業アプローチを考えていきます。すべての顧客を同じ方法で扱うのではなく、それぞれの特性に合わせた戦略を立てることが重要です。
価格重視の顧客へのアプローチ
価格に敏感な顧客に対しては、商品の価格面でのメリットを強調することが有効です。割引や特典、ポイント還元など、お得感を訴求する販促策を打ち出すことで、購買意欲を高めることができるでしょう。
お客様:「そうなんですね。以前から気になっていたので、この機会に購入を検討しようかな。でも、他社の類似商品と比べてもお得なのかな?」
お客様:「なるほど。価格だけでなく、品質面でもしっかりしているなら、この機会に買ってみようかな。ちなみに、キャンペーンはいつまで続くんですか?」
価格を重視する顧客に対しては、割引率の高さだけでなく、他社製品との比較優位性や、品質面での安心感も併せて訴求することが効果的です。また、キャンペーンの期限や在庫状況を伝えることで、購買への緊急性を高めることができます。価格メリットと商品価値のバランスを丁寧に説明し、長期的な満足度につなげる提案が求められます。
ブランド志向の顧客へのアプローチ
ブランドを重視する顧客には、商品のブランドイメージや付加価値を訴求することが重要です。上述したような著名人の愛用品であることや、限定モデルであることなど、商品の特別感を演出することで、購買意欲を刺激できます。
お客様:「ハンドメイドの限定品なんて素敵ですね。特別感があって、自分だけのものが欲しくなります。でも、価格が少し高めなので、迷ってしまいます…」
お客様:「確かに、このバッグを持って歩く自分の姿を想像すると、ワクワクしてきます。特別な自分になれる気がします。でも、なかなか高価な買い物になるから、もう少し考えさせてください。」
ブランド志向の顧客に対しては、商品のステータス性や希少価値を訴求することが重要です。高級感のあるデザインや素材、職人の技術といった要素が、お客様の感性に訴えかけます。また、その商品を持つことで得られる特別感や、周囲への印象など、感情的な価値を丁寧に説明することが効果的です。一方で、価格の高さへの懸念にも真摯に向き合い、長期的な満足感や自己表現の価値を提示することが求められます。
機能重視の顧客へのアプローチ
商品の機能や性能を重視する顧客に対しては、商品の具体的な特徴やベネフィットを詳しく説明することが効果的です。競合製品との比較や、専門家の評価などを交えながら、商品の優位性を論理的に訴求していくことが求められます。
お客様:「性能は重視しているので、そういった具体的な数値を知ることができて良かったです。購入を前向きに検討します。ただ、実際に使ってみないと分からないこともありますよね。」
お客様:「実際のユーザーの評価は説得力がありますね。でも、自分の使い方に合うかどうかが少し心配です。」
機能重視の顧客に対しては、製品の性能や利便性を具体的なデータや事例を用いて説明することが効果的です。同時に、実際のユーザーの評価を伝えることで、リアリティのある製品イメージを描いてもらうことができます。
また、お客様一人一人の使用環境に合わせたきめ細やかな提案や、アフターサポートの充実など、購入後の安心感を与えることも重要です。数値的な優位性だけでなく、実際の使用感や長期的な満足度にも配慮した説明が求められます。
商品やサービスの特性に合わせた購買心理の活用法
最後に、商品やサービスの特性に合わせて、購買心理をどのように活用していくか考えてみましょう。
感覚マーケティングの活用
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚に訴求することで、商品の魅力を引き出すことができます。例えば、化粧品であれば香りを重視したり、衣料品であれば手触りを強調したりすることで、購買意欲を喚起できるでしょう。
お客様:「本当ですね。この香りを嗅いでいるだけで、心が落ち着く感じがします。でも、肌への効果はどうなんでしょうか?」
お客様:「なるほど。香りで癒されながら、肌もケアできるなんて魅力的ですね。でも、普段使っている化粧品もあるし、買い替えるのはちょっと躊躇います…」
感覚マーケティングを活用する際は、五感に訴求する商品の特性を丁寧に説明することが大切です。香りによるリラックス効果など、感覚的な魅力を具体的に伝えることで、お客様の共感を得ることができます。同時に、肌への効果など、機能面での優位性も併せて説明することで、総合的な商品価値を訴求できます。お客様一人一人の肌質や嗜好に合わせたきめ細やかな提案や、実際に試用できる機会を提供することで、購買への障壁を下げることも可能です。五感に響く商品体験を通して、お客様との情緒的なつながりを深めていくことが求められます。
希少性の演出
限定商品や期間限定セールなど、希少性を打ち出すことで、購買意欲を高めることができます。「今買わないと手に入らない」という心理を刺激することで、購買行動を促すことができるのです。
営業マン:「こちらの商品は、今だけの限定色なんです。在庫も残りわずかとなっていて、手に入れるのは今が最後のチャンスかもしれません。」
お客様:「限定色だなんて魅力的ですね。買わないと後悔しそうだし、少し検討してみようかな。でも、他にも色んな色があるし、迷っちゃいます…」
営業マン:「それぞれの色には、違った魅力がありますよね。でも、この限定色は、通常のラインナップにはない特別な雰囲気を持っているんです。他の人とかぶりにくく、お客様だけのオリジナリティを演出できる。そんな一品を手に入れられるチャンスは、そうそうないと思うんです。在庫状況を見ると、このチャンスを逃すと、二度と手に入れることができないかもしれません。」
お客様:「確かに、他の人と被らないのは魅力的だし、特別感がありますよね。でも、今すぐ決めるのは難しいな…」
営業マン:「お客様のお気持ちはよく分かります。大切な買い物ですから、慎重になりたい気持ちもありますよね。ただ、こういった限定品は、決断が遅れると本当に買えなくなってしまうんです。私からは、お客様にぴったりの一品だと自信を持っておすすめできます。ぜひ、手にとって実物をご覧になってください。きっと、特別な魅力を感じていただけると思います。もし、ご購入いただいた後で、イメージと違ったなど、何かご不満があれば、返品やご交換にも対応させていただきますので、安心してお買い求めいただけます。」
希少性を演出する際は、商品の限定性や特別感を強調することが効果的です。他の人とは違うオリジナリティを手に入れられる喜びや、今を逃すと二度と手に入らないかもしれない緊急性を訴求することで、購買意欲を高めることができます。
一方で、お客様の意思決定のプロセスを尊重し、ゆっくり検討できる余地を与えることも大切です。商品の魅力を丁寧に説明しつつ、返品対応など、購入後の安心感も併せて提供することで、お客様の背中を押すことができるでしょう。希少性という心理的な価値と、実際の商品価値のバランスを取りながら、お客様の心に響く提案を心がけることが求められます。
ストーリーテリングの活用
商品にまつわるストーリーを伝えることで、感情的な訴求力を高めることができます。例えば、商品の開発秘話や、その商品を使って成功したユーザーの事例など、ストーリー性のある情報を提供することで、商品への共感を呼び起こすことができるでしょう。
【企業の実例】
パタゴニアの「Don’t Buy This Jacket」キャンペーン
アウトドアブランドのパタゴニアは、2011年のブラックフライデーに「Don’t Buy This Jacket」(このジャケットを買わないでください)と題した広告を出しました。この広告では、商品を販売するのではなく、消費者に「本当に必要なものだけを買う」ことを提案したのです。
パタゴニアは、環境保護と持続可能性を重視するブランドとして知られています。「Don’t Buy This Jacket」キャンペーンでは、過剰消費による環境負荷の問題を訴え、「壊れるまで製品を使い、壊れたら修理する」というブランドの価値観を伝えました。
このキャンペーンは大きな反響を呼び、パタゴニアのブランドイメージを強化することに成功。
皮肉なことに、売上も前年比で30%以上増加したそうです。商品自体ではなく、ブランドの背景にあるストーリーや価値観に共感した消費者が増えたのでしょう。
営業マンの心構えとスキルアップ
ここまで、購買心理の基本概念や、それを踏まえた営業戦略について説明してきました。しかし、いくら優れた戦略を立てても、それを実行する営業マン自身の心構えやスキルが伴わなければ、成果に結びつけることはできません。
購買心理を学ぶ意義は、単に知識を得ることだけではありません。それは、営業マンとしての自己を見つめ直し、成長していくための糧となるはずです。お客様の心理を理解しようと努めることは、お客様の立場に立って考える姿勢を養うことにつながります。お客様の潜在的なニーズを汲み取り、共感を示すことができる営業マンこそ、信頼される存在となれるのです。
私自身、営業マンとしてのキャリアを始めた当初は、お客様の気持ちを考えることなく、ただひたすらに商品を売ることだけを考えていました。しかし、購買心理を学ぶ中で、お客様の立場に立つことの大切さを実感するようになりました。お客様の不安や悩みに耳を傾け、それを解決するための提案をすることが、真の意味での営業なのだと気づいたのです。
また、購買心理を理解することは、倫理的な販売姿勢を保つ上でも重要です。お客様の心理的な弱みにつけ込んだり、必要以上に不安を煽ったりするような販売手法は、厳に慎まなければなりません。お客様の利益を最優先に考え、長期的な信頼関係を築いていくことが、営業マンに求められる倫理観だと言えるでしょう。
購買心理を学ぶためには、書籍や研修などを活用することをおすすめします。
心理学の基礎知識を身につけることで、お客様の行動やニーズをより深く理解することができるようになります。また、優れた営業マンの事例に学ぶことで、実践的なスキルを磨くことができるでしょう。
ちなみに、下記の書籍「人は感情でモノを買う」は私が一番初めに読んだ購買心理を深く学べた一冊です!
営業マンとしてのスキルアップは、一朝一夕には成しえません。日々の営業活動の中で、お客様と向き合い、自己を振り返る中で、少しずつ成長していくものです。購買心理への理解を深めることは、そのための大きな一歩となるはずです。お客様の心に寄り添える営業マンを目指して、自己研鑽に励んでいきましょう。
まとめ
本記事では、購買心理の基本概念から、それを踏まえた営業戦略、営業マンの心構えまで、幅広く紹介してきました。
購買心理の理解は、営業マンのスキルアップと売上アップに直結する重要なテーマであることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
記事の中で提案した戦略やテクニックは、すぐにでも実践に移すことができるものばかりです。顧客のタイプに合わせたアプローチを考えたり、商品の特性を生かした訴求方法を探ったりすることから始めてみてください。購買心理の知見を営業活動に活かすことで、お客様の心に響く提案ができるようになるはずです。ただし、購買心理を理解することは、単なる売上アップのためのテクニックではありません。
あくまでも、お客様の満足を第一に考え、長期的な信頼関係を築くことが目的であることを忘れてはなりません。お客様の心に寄り添い、真摯に向き合う姿勢こそが、営業マンに求められる資質なのです。購買心理を軸とした営業活動により、顧客満足と売上の両立を目指していきましょう。お客様の笑顔が、営業マンにとっての何よりのご褒美であり、やりがいにつながるはずです。
購買心理への理解を武器に、明日からの営業活動に臨んでください。お客様との信頼関係を築き上げ、Win-Winの関係を実現することを心から願っています。営業の世界で、大いにご活躍されることを期待しています!
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