
【本記事はこんな方におすすめです】
・「おたくは信用できない」と、最初から警戒しているお客さんへの対応で困っているあなた
・否定的なお客さんの気持ちを、否定せずに前に進める話し方を知りたいあなた
あなたは、警戒しているお客さんへの対応で、困っていないでしょうか?
大丈夫です!
「疑っている」お客さんも、その疑いを否定せず、そのまま活かすことで、こちらの話に引き込めます。そのカギが「結合法」です。
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加賀田裕之です。
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※本サイト内での感想や実績は、クライアント様個人やクライアント様企業の感想や実績であり、同様の結果を保証するものではありません。成果には個人差、企業差があります。
この記事では、
1)結合法とは?
2)なぜ「結合法」で警戒がとけるのか?
3)ダメ営業・普通の営業・トップ営業の違い
4)結合法の具体トーク(「どうぞ疑ってください」)
5)結合法のポイント3つ
6)【応用編】「行動」に「気持ち」を結合する
7)まとめ:結合法で、疑いを味方に変える
をお伝えします。
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目次
結合法とは?
結合法とは、お客さんの「今ある現実」を、否定せずそのまま受け入れ、そこに「進んでほしい次の一歩」をつなげて(結合して)いく心理テクニックです。
その「現実」は、「疑っている」「迷っている」といった否定的な気持ちのこともあれば、「話を聞く」「資料を見る」といった何気ない行動のこともあります。
何であれ、まず受け入れ、そこに乗せていくのです。
やることは、たった2ステップです。
■ステップ①:お客さんの「今ある現実」を、まるごと受け入れる
疑っているなら「どうぞ疑ってください」。聞いてくれるなら「まず聞いてください」。否定して変えようとせず、あるものを、そのまま土台にする。
↓
■ステップ②:その現実に、次の一歩をつなげる(結合する)
「疑いながら、聞いてください」「聞きながら、考えてください」。受け入れた現実に、進んでほしい行動や気持ちを、そっと乗せていく。
川の流れを、正面からせき止めようとすれば、水はあふれてしまいます。
でも、流れをそのまま活かして、水路をそっと引いてあげれば、水は自然に、進みたい方向へ流れていく。
結合法も、同じです。お客さんの気持ちや状況に逆らって、ねじ伏せようとするのではありません。その流れごと、前へと導いてあげるのです。
「疑う」のをやめさせようとするのではありません。例えばお客さんが、営業を疑っているのであれば「疑ったままで、いいんです」と、まるごと受け入れる。
そして、その「疑い」を、こちらが進みたい方向(聞く・考える)と結合させて、自然に前に進んでもらうのです。
消そうとすればするほど、お客さんは意地になります。
「疑ったままでいいですよ」と受け入れて、その疑いごと、前に進んでもらう。これが結合法です。
じつは、この結合法は、ノーセットと同じく、「否定的なお客さんを、否定せずに受け入れる」という考え方が根っこにあります。
否定的なお客さんを味方に変える「ノーセット」、本音を引き出す「分離法」も、あわせて読んでおくと、対応の幅がぐっと広がります↓
ノーセット(no set)とは?否定的なお客さんを味方に変える営業心理術
分離法とは?「全部ダメ」なお客さんから本音を引き出す営業心理テクニック
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なぜ「結合法」で警戒がとけるのか?
それは、人は「疑うな」「信じろ」と言われるほど、よけいに疑いたくなるからです。
「うちの商品は本当にいいんです、信じてください!」と力説すればするほど、お客さんは「あやしいな…」と身構えます。押せば、押し返されるのです。
ところが、「どうぞ、疑ってください」と、こちらから疑いを認めてあげると、どうでしょう。
お客さんは、拍子抜けします。「疑ってもいいのか」と、警戒する必要がなくなるのです。
そして、警戒がゆるんだところで、「疑いながら、聞いてください」と、聞くという行動に結合する。お客さんは、疑ったまま、でも自然に、あなたの話を聞きはじめてくれます。
■「疑うな、信じろ」と押す → ますます警戒される
↓
■「疑ったまま、聞いてください」と結合する → 警戒がとけて、話を聞いてくれる
そのエネルギーと正面からぶつかれば、はね返される。
だから、ぶつからずに、そのエネルギーの向きを、そっと「聞く」ほうへ変えてあげるのです。
また、この「相手の抵抗(疑い)を、消すのではなく“活用する”」という発想は、天才心理療法家ミルトン・エリクソンのユーティライゼーション(活用する)そのものです。結合法の原理を深く理解したいあなたは、こちらもあわせてご覧くださいね↓
ユーティライゼーション(Utilization 活用する)とは?ピンチをチャンスに変える心理テクニック
ダメ営業・普通の営業・トップ営業の違い
「おたくの商品には、いい印象を持っていない」と言うお客さんに対して、営業マンの対応は大きく3つに分かれます。
×ダメ営業:疑いを、正面から打ち消そうとする
「信じてください」と押せば押すほど、お客さんの疑いは強くなります。押し売りにしか聞こえません。
△普通の営業:疑いをスルーして、強引に進める
疑いを受け止めないまま、無理やり説明に入っています。お客さんの心は置いてけぼりで、話は耳に入りません。
◉トップ営業:疑いを受け入れ、「聞く」に結合する
ですので、本日のご説明も、どうぞ疑ってください。
疑いながら、聞いていただけますでしょうか。
トップ営業は、お客さんの疑いを、まるごと受け止めます。そのうえで、「疑ったままで結構です」と、疑いを「聞く」に結合する。お客さんは、身構えたまま、でも自然に、話を聞きはじめてくれるのです。
結合法の具体トーク(「どうぞ疑ってください」)
では、実際のトーク例を、最初から最後まで見ていきましょう。
新製品を紹介しようとしたら、お客さんに警戒された場面です。
どうぞ、疑ってください。疑いながら、聞いていただけますでしょうか。御社にとってプラスになるものがあるかどうか、お聞きしながら、考えていただけないでしょうか。
お気づきでしょうか? このトークには、結合が、二重に使われています。
■結合その1:「疑う」×「聞く」
「疑いながら、聞いてください」
→ 否定的な「疑い」を、「聞く」という行動につなげる。
■結合その2:「聞く」×「考える」
「お聞きしながら、考えていただけますか」
→ 「聞く」を、さらに「(御社のプラスを)考える」につなげる。
「疑う」から始まって、「聞く」→「考える」へと、階段をのぼるように、少しずつ前向きな行動に導いていきます。
そして最後は、「御社にとってプラスになるものがあるかどうか」という、ポジティブな姿勢に着地させています。
そして最後は「あなたのプラスのために」というゴールへ。否定の気持ちを、一歩ずつ、肯定へと結合していくのです。
お客さんのタイプを見抜いて対応する方法は、こちらもあわせてご覧くださいね↓
SIX MENTAL READING®︎(シックスメンタルリーディング)でお客様のタイプを見抜く方法
結合法のポイント3つ
結合法を、現場で使うときのポイントを、3つにまとめます。
■ポイント1:まず、否定的な気持ちを受け入れる
「疑ってはいけません」ではなく、「どうぞ、疑ってください」。まず、お客さんの気持ちを、まるごと認める。
■ポイント2:「〜ながら」で、前向きな行動に結合する
「疑いながら、聞いてください」「聞きながら、考えてください」。「〜ながら」でつなぐと、否定と行動が、自然に一つになる。
■ポイント3:最後は「あなたのプラスのために」に着地させる
「御社にとってプラスがあるかどうか」。ゴールを、お客さんの利益に置く。これで、警戒が「検討」へと変わる。
【応用編】「行動」に「気持ち」を結合する

結合法には、もう一つ、強力な応用があります。それが、「意識でできる行動」に、「意識ではできない気持ち」を結合するという使い方です。
プレゼンや商談など、ゆっくり雑談やイエスセットを仕込めない場面でこそ、力を発揮します。
まず、大前提をお伝えします。
人には、「意識してできること(顕在意識)」と、「意識ではできないこと(無意識・潜在意識)」があります。
たとえば、「席につく」のは意識でできますが、「リラックスする」のは意識ではできません。ガチガチに緊張している人に「落ち着いて!」と言っても、落ち着けませんよね。
そこで、意識でできる行動(席につく)を先にさせて、意識ではできない気持ち(リラックス)を、そこにそっと結合するのです。
「まあ、お茶でも飲んで、落ち着いて話しましょう」——この何気ない一言が、まさにそれです。
「お茶を飲む(意識でできる)」を入り口にして、「落ち着く(意識ではできない)」を、潜在意識にそっと届けているのです。
でも、「お茶を飲む」という“できる行動(前提)”をきっかけにすると、潜在意識のほうが、勝手に「落ち着く」を始めてくれる。
これが応用の結合法です。
プレゼン・商談の冒頭で
数人の前でプレゼンをするとき。冒頭で、こう言います。
聞き終えるころには、きっと「これは試す価値がありそうだ」と感じていただけるはずです。では、お手元の資料の1ページ目を…
「聞く(意識でできる)」を入り口に、「価値がありそうだと感じる(意識ではできない)」を結合しています。ここを“さらっ”と言うのがコツです。力を込めると、あやしくなります。
聞き終えたころには、聞き手の意識は冒頭の一言を忘れていても、潜在意識のほうは「聞いた=価値がありそう」とつながっている。だから、誰かが「これ、よさそうだね」と言うと、まわりも賛同しはじめるのです。
保険営業で
保険は「かたち」が見えにくいぶん、この「行動→気持ち」の結合がよく効きます。
■ステップ①
「座って話す」「設計書を見る」「想像する」というできる行動に、
■ステップ②
「整理される」「家族が浮かぶ」「安心する」という意識ではつくれない気持ちを結合しています。
不動産営業で
不動産は、その場で「体を動かせる」ぶん、結合がとても使いやすい商材です。
「立つ」「プランを見る」「書き込む」という行動が、「暮らしがイメージできる」「実現できそう」「もう住んでいる気持ち」という所有感へと、自然につながっていきます。
そのほかの場面でも
この「行動→気持ち」の結合は、あらゆる場面で使えます。
・アパレル接客:「一度、鏡の前で合わせてみてください。ご覧になったら、きっとしっくりくると思いますよ」(鏡で見る→気に入る)
・商談前のひと呼吸:「まずは温かいお茶でも一杯どうぞ。ひと口飲むと、肩の力が抜けてきますよ」(飲む→落ち着く)
・懇親会・会食で:「まずは乾杯しましょう。飲み終わるころには、前から知り合いだったような気がしてくるかもしれませんね」(飲む→打ち解ける)
「行動→気持ち」結合の一覧表
この応用の「型」を、一覧にまとめました。あなたの商材に合わせて、当てはめて使ってみてくださいね。
| 場面 | 意識でできる「行動」 | 結合する「気持ち」 |
|---|---|---|
| プレゼン・商談 | 最後まで聞く | 試す価値がありそうだと感じる |
| 保険(面談冒頭) | 席について話す | “もしも”が整理され、安心する |
| 保険(説明) | 自分の名前で設計書を見る | 守りたい家族の顔が浮かぶ |
| 不動産(内見) | リビングに立って眺める | ここでの暮らしがイメージできる |
| 不動産(資金計画) | 返済プランを見る | 「意外といけるかも」と思える |
| 不動産(申込み前) | 間取り図に家族の部屋を書き込む | もう住んでいる気持ちになる(所有感) |
| アパレル接客 | 鏡の前で合わせる | しっくりくる・気に入る |
| 商談前・懇親会 | お茶やお酒を飲む | 落ち着く・打ち解ける |
【重要な注意】否定語は使わない
ひとつだけ、絶対に守ってほしい注意点があります。それは、否定語を使わないことです。
じつは、潜在意識は、「〜しない」という打ち消しを、うまく区別できません。「緊張しない」と言われると、潜在意識には「緊張」という言葉だけが残ってしまうのです。
×「お茶を飲んだら、緊張しなくなりますよ」
→ 「緊張」が刷り込まれ、かえって緊張してしまう。
◎「お茶を飲んだら、リラックスできますよ」
→ 「リラックス」がそのまま届く。
「不安がなくなります」ではなく「安心できます」。「損しません」ではなく「納得できます」。打ち消しの言葉ではなく、なってほしい状態を、そのまま言葉にする。これが、応用の結合法の、いちばん大事なコツです。
まとめ:結合法で、疑いを味方に変える
結合法は、お客さんの「否定的な気持ち」を否定せず、「前に進む行動」と結合してしまう心理テクニックでした。
最後に、ポイントをもう一度おさらいします。
■まず、疑いを受け入れる → 「どうぞ、疑ってください」
↓
■「〜ながら」で行動に結合 → 「疑いながら、聞いてください」
↓
■最後はプラスに着地 → 「御社のプラスになるか、聞きながら考えてください」
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