ユーティライゼーション(Utilization)ピンチをチャンスに変えるエリクソンの心理療法

ユーティライゼーション(Utilization)

 

天才心理療法家として有名なミルトン・エリクソン(Milton Hyland Erickson)の「ユーティライゼーション:Utilization(活用する)」という心理テクニックにご興味ないでしょうか?

 

ミルトン・エリクソン(Milton Hyland Erickson)

 

ミルトン・エリクソン

 

 

「ピンチはチャンス!」とよく言いますが、そのままだと「ピンチはピンチ」です。ピンチをチャンスに変えるにはその手法があるのです。それを現代催眠の父、偉大な心理療法家であるミルトンエリクソンの「Utlization(ユーティライゼーション、活用する)」という心理手法から体得しましょう。

 

20世紀最大の催眠の研究者で精神科医、心理学者のエリクソン(Milton H. Erickson)の治療は従来のどの理論でもなく、まるででたらめに見えました。

 

しかしそれは「治療に抵抗するクライエントなどいない。柔軟性にかけるセラピストがいるだけだ」、この言葉に表されるように、彼の技法は「ユーティライゼーション(Utilization:活用できる物はなんでも活用する)」だったのです。

 

患者の個人的特性(患者が面接室に持ち込んでくるものすべて)を最大限に治療に取り込んで有効利用し、患者一人一人について変化の理論をオーダーメイドしたからです。

 

「解決志向ブリーフセラピー(Solution Focused brief therapy)」はこのユーティライゼージョンの概念を発展させたものです。

 

ちなみに「解決志向ブリーフセラピー(短期療法)」はド・シェイザー(De Shazer, S)、インスー(Berg, I. K)、スコット・ミラー(Miller, S. D.)らBFTC(Brief Family Therapy Center:アメリカのミルウォーキーにある家族療法の研究機関)のメンバーによって1978年に提唱された心理療法のモデルです。

 

彼らはエリクソンの治療などからヒントを得て従来の「問題を究明するアプローチ(problem solving)」から「解決を構築するアプローチ(solution building)」へとパラダイムの変換を行いました。

 

解決志向ブリーフセラピー(短期療法)とは「材料を集めて望む未来を創っていくやり方」です。

 

「解決志向=ソリューションフォーカス」基本的な人への接し方の哲学と言えます。さまざまな日常生活の場面や対人援助の場面での応用が期待されています。

 

さて前置きが長くなりました。「Utlization(ユーティライゼーション、活用する)」。これを知れば、あなたも無敵になれます。そのスキルを紐解きましょう。

 

ユーティライゼーション(Utilization 活用する):少年エリクソン

エリクソンが子どものころ、父親が牛を小屋に入れようと一生懸命牛の鼻輪についた紐を無理やり引っ張っていたんです。

 

なんとか小屋の入り口まで引っ張ってきたけど、牛は足を踏ん張って、なかなか小屋に入ろうとしない

ユーティライゼーション(Utilization)

 

 

少年エリクソンは、そのときに「ボクにやらせて」と、父親に代わって「あること」をしたのです。

すると今まであんなに抵抗していた牛が、ウソのように素直に小屋に入っていったのです。さて少年エリクソンはそのとき何をしたと思いますか?

 

 

抵抗していた牛の後ろに回って、その牛のしっぽを引っ張ったのです。

 

最初牛は、頭(鼻先)を父親に引っ張られてイヤがりそれに反発するように足を踏ん張りました。そして、引っ張られる反対側、後ろに向かって後ずさりしようとしていたのです。

 

そこで少年エリクソンは、「引っ張られることをイヤがる」という「反発」を活用しようと、後ろからしっぽを引っ張ったのです。

 

ユーティライゼーション(Utilization)

 

すると牛は今度は尻尾を引っ張られることに抵抗・反発して、その反対方向、小屋に向かって進もうとした。

 

結果として、、、

その牛は自ら進んで小屋の中に入っていったんです。

 

ユーティライゼーション(Utilization 活用する):不眠症の父親

ユーティライゼーション(Utilization)

 

「ユーティライゼーション」活用するという心理テクニックをエリクソン(心理療法家)がどのように活用したのか?

 

エリクソンのもとに息子と二人暮らしの男性が「眠れず困っている」と訪ねてきました。

 

エリクソンは彼の話を聞きました。

・彼はベッドに入っても眠れず明け方の5時にようやく眠り始め7時に起きること。

・息子と二人で家事を分担していること。

・お互い好きな家事をうけもっている持っていることを話したのです。

 

するとエリクソンは男性に、「あなたの嫌いな家事は何か」と尋ねます。

 

床磨きが大嫌いで息子が引き受けてくれるなら他の家事はすべて自分がしても良いくらいだ」

と彼は答えたのです。

 

エリクソンは

「私の治療法を行えば睡眠時間を8時間失うことになるがそれでも大丈夫ですか?」

と聞き、同意した彼に治療法を伝えたのです。

 

それは、、、

 

「就寝時間になったら、ボロ布とワックスを持って、朝の7時まで床を磨きその後は普通に仕事に行きなさい。」

 

そして彼は一睡もせず床を磨きます。

 

次の日も、次の日もそして4日目にとうとう息子に「少し目を休めるよ」と言って、そのまま眠ってしまったのです。

 

そしてその後エリクソンは彼に「ボロ布」と「ワックス」を渡し、「就寝時間を15分過ぎて眠れないなら、一晩中床磨きなさい。」と言ったのです。

 

その後彼は眠れるようになったということです。

 

もうわかりますよね。

 

これが、使えるものはなんでも使うという「活用する(ユーティライゼーション)」です。

 

「眠れない」ということと大嫌いな「床磨き」という不安や苦痛に思っていることさえも「活用」して、解決に導くのです。

 

4日間も寝ていないなら、当然、眠くなります。寝ないでおこうと思っても、自然に寝落ちしちゃいますよね。

 

もし起きていれば大嫌いな床磨きを一晩中やらなければいけない。

 

そうなると眠る方を無意識のうちに選択するようになるというわけです。

あなたはこの学びをどのように活用しますか?

 

NLPを営業(セールス)に活用する方法

さてミルトンエリクソンの心理療法はNLPという実践心理学にまとめられています。

 

NLPを営業(セールス)に活用する方法については以下の記事を参考にしてください↓

 

NLP 営業:心理学を営業に活かす3つの実戦的スキル

 

NLP 営業:心理学を営業に活かす3つの実戦的スキル

 

ユーティライゼーション(Utilization 活用する):まとめ

この「ユーティライぜーション(Utilization)」の記事を書いている時「令和の虎」というyoutubeの番組に「重度障がい者(脊髄性筋萎縮症)の社長がつくる福祉サービス『ふくはぴ愛知』を広めたい」松元拓也代表がプレゼンをされているのを拝見しました。

 

筋肉が徐々に衰えていく病気であるにも関わらず、それを活用して活動している姿がまさに「ユーティライぜーション(Utilization)」。ぜひ、ご覧になってください↓

 

 

人は誰でも何かしら「活用」できるものを持っているのです。そして使えるものはなんでも使う「活用する」というのはとても大切な考え方です。

 

あなたの日常で、あなたの中で、一見問題に見えることの中にも、使えるものがあるのです。

 

 

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