『営業(冨田和成著)』ってどんな本?要点を知りたい!
野村證券伝説の営業マン「冨田和成」氏の営業ノウハウを知りたい!
あなたは、冨田和成さんの著書『営業』に興味があるはずです。
著者の冨田和成氏は、一橋大学在学中にIT分野にて起業し、大学卒業後は日本トップレベルの営業集団である野村證券に入社。
数々の営業記録を樹立し、最年少で本社の超富裕層向けプライベートバンク部門に異動し、シンガポールでのビジネススクールへ留学後、タイにてASEAN地域の経営戦略を担当。
2013年に株式会社ZUUを設立。金融メディアの起ち上げ、世界でもっとも確信的なテクノロジーベンチャーアワード「Red Herring Asia Top 100」をはじめとするさまざまな賞を受賞。
2018年にマザーズ上場を果たし、現在は金融機関のコンサルティングやデジタルマーケティング支援などを行ないながら、リテール金融のIT化を推進しています。
※ 冨田和成氏↓
『営業は台本が9割(きずな出版)』 『図解でよくわかる 営業は台本が9割(きずな出版)』
アマゾン営業セールスランキング ベストセラー 一位、紀伊國屋 大手町店 総合・ビジネスランキング一位、紀伊國屋 梅田本店 ビジネスランキング一位 、第13刷重版(2023年3月現在)
営業教育日本一 ミリオンセールスアカデミー®主宰
台本営業®コンサルタント加賀田裕之です。
これまでの日本における営業の常識は
・ 足で稼げ
・ 人情勝負
・ 営業は気合と根性
といったように、最前線の営業部隊はどこか軽視され続けてきたのです。
気合と根性の「バカ営業マン」ではなく、成果を上げ続けるためのプロフェッショナルセールスパーソンになるために重要なのは「ロジカルシンキング・問題解決思考」を持つことです。
冨田和成氏が、営業マンとしても成功し、その後マザーズ上場させる企業を創ることに成功した「ロジカルシンキング・問題解決能力」は4つの能力です。
1、仮説思考力
2、因数分解力
3、確率論的思考法
4、PDCAを回し続ける力
『営業(冨田和成著)』には、具体的な例やメソッドが盛り込まれており、営業マンとして結果を残すために重要な能力を習得することができます。その後、上場企業を創られたことからもわかる忖度なしにオススメ本です。
この本を読んで、明日から他の営業と一線を画す営業スタイルを身につけましょう!
出典 :『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』(クロスメディア・パブリッシング社)
この記事では『営業(冨田和成著)』の重要点とわかりにくい箇所の解説をしています。
目次
営業(冨田和成 著):概要
『営業(冨田和成著)』について概要をご説明します。
『営業(冨田和成著)』は日本を代表する野村証券で伝説の営業マンとして結果を残した著者が、営業で結果を出すための思考法とそのノウハウが集約された一冊です。
それは一言で言うと、戦略系経営コンサルタント(マッキンゼー・ボストンコンサルティンググループ等)が使用しているロジカルシンキング問題解決スキル(仮説思考力・因数分解力・確率論的思考法・PDCAを回し続ける力)を「営業職」に活用していたのです。
まず、目次を見ていきましょう。
【『営業』目次】
はじめに
序章 日本の営業がアップデートすべきこと
第1章 営業をアップデートするために必要な力
第2章 マーケティングプロセス
第3章 セールスプロセス
第4章 営業として加速度的成長を果たすための思考と行動
第5章 強い営業組織のつくり方
おわりに
この記事では、とくに重要な箇所や、本だけではわかりにくい箇所をご説明します!
営業(冨田和成 著):感覚で行う営業では成果は残せない
営業マンといえば「元気な挨拶」「量をこなす」「情熱で訴える」。このようなスタイルが日本の典型的な営業スタイルですよね。
しかし、この3つのポイントをしっかり押さえているにもかかわらず、日常的に顧客から冷ややかな視線を浴びることも少なくありません。
成果を残す営業マンはどのようなスタイルで営業をしてきたのでしょうか?
これからの営業にとって必要なことは「型」を身に付けることです。この「型」を自分の引き出しに多く入れることが成果を残すことにつながるのです。
この「型」について、非常に分かりやすく説明されている「法人飛び込み営業」の受付突破のトークを見てみましょう。
当然、100%の精度の型など存在しないが、型を身につけるたびに各プロセスの成功確立が上がる。
だから全体の営業プロセスを俯瞰してみて、「ここが改善できたらインパクトが大きそうだ」と思われるボトルネックから順番に型をつくっていけば、全体の確率(成約率)も自然と上がっていく。
数少ない「なんとなくの型」をやり続ける営業と、日々、「精度の高い型」を増やすことにフォーカスしている営業では、桁違いの成果の差が出て当然だろう。
出典 :『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』(クロスメディア・パブリッシング社)
挨拶や気合いのような型ではなく、精度の高い「型」を身に付けることであなたの営業スキルがアップグレードされていくのです。
「困りごとを顧客から聞き出す」のではなく、「顧客が課題と捉えているボトルネックに焦点を置き、顧客が抱えるニーズを仮説すること」から営業はスタートするといえます。まさに、この仮説を立てることが「型」であるのです。
この仮説を的中させることができれば、話がスムーズに進み効率よく建設的な話し合いが早くから行うことができることに気づいていない営業マンが日本には多くいます。
意識的に「型」を作ることができる営業マンは、成果を残すことができます。
この精度の高い型を作る仕組み作りができる営業マンが企業にとって重要な役割を担い、また経営者も営業職の価値を再認識するのです。
営業(冨田和成 著):営業をアップデートするために必要な4つの力
営業は感覚ではなく「型」が重要であることがわかったところで、次にすべきことはこれまで上司や先輩に教わった営業スタイルからアップデートすることです。
営業の「型」を作ること、つまり営業をアップデートするためには、4つの力を身に付けることが重要なのです。
1、仮説思考力
2、因数分解力
3、確率論的思考法
4、PDCAを回し続ける力
1、仮説思考
仮説思考とは、課題に直面したときにその解決策が見えていない状態でも問題全体を俯瞰して「ボトルネックはここだろう」と推論を立て、それを実証するために行動を起こすマインドセットのこと。
顧客のニーズを推論し、いち早く動くことです。
仮説が当たっていればすぐに問題の核心に迫ることができます。より的確な仮説を立てるために必要なことは「情報収集力」です。情報を多く持つことで、仮説が立てやすくなります。
仮説思考に大切なことは、相手つまり営業をかけられる側の立場に立つこと、そしてその結果どのような結果を得ることができたのか検証し繰り返すことです。
2. 因数分解力
営業と一括りにしてもさまざま業務・プロセスがあります。営業という業務を分解することで、自分の強みや改善ポイントを把握することができます。
因数分解は課題や改善ポイントの見落としを防ぐために有効です。
3. 確率論的思考法
営業プロセスを「数字」で把握する力のことです。営業の成果だけを数字として捉えるのではなく、その「プロセスを数字」で表すことが大切です。
例えば面談を例に挙げるならば、営業をかけた顧客の数に対して実際にどれだけ面談の約束をとれたかを数字として把握するということです。
営業のプロセスを可視化することで仕事に対して張り合いを持つことができるでしょう。
4. PDCAを回し続ける力
仮説が定説となったものが「型」であり、どのような場面でどの型を使うかを把握できるようになれば営業における「勝ちパターン」に持ち込むことができるといえます。
慣れるまでは本当に優先順位の高いものだけを選んで、集中的に回すこと。そのとき課題が大きいままだと膨大な数の因子を取り扱わないといけなくなるので、程よい大きさまで課題をブレイクダウンし、それを重点的に改善していけばいい。
出典 :『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』(クロスメディア・パブリッシング社)
「仮説思考」に必須な企業分析をする上で、見込客の会社が「どのような戦略を立てているか?」考えるために必須な「3C分析」については、以下の記事を参考にしてください↓
営業戦略とは?営業戦略フレームワーク(3C),営業戦術との違い,事例,参考書籍など
「営業」を工程にわける、つまり、「因数分解」するためには、以下の記事を読んでください↓
営業工程・営業フロー・営業プロセスを見える化・改善して売上アップ!
「確率論的思考法」とは、重要数字を決めて、その進捗管理をすることです。数値管理「Key Performance Indicator(キー・パフォーマンス・インディケーター)重要業績評価指標」については以下の記事を読んでください↓
営業 KPI : 営業はKPI(数字)が全て。勝てる設定方法・実戦で使える12選
そして、「PDCA」を営業マンが高速回転させるコツについては、以下の記事も参考にしてください↓
PDCAとは?営業マンはPDCAを高速回転して成功する!【5つのコツ】
営業をアップデートするために必要な4つの力を身に付けることでどのような営業を行うことができるのか興味が湧いてきますよね。
仮説は時として外れることもありますが、顧客のニーズと多少なりともリンクする部分はあります。では、仮説思考を用いた企業経営者へのアプローチについてみていきましょう。
A社長、御社の成長はすばらしいですね。今後、ますます社員の方も増えるのではないでしょうか?
福利厚生が充実している御社にとって、今後は社宅の確保なども課題になってくるのではないかと思われるのですが、いかがお考えでしょうか?
そうなんだよ、よくわかったね。
実は家賃補助などの経費もかさんではいるが、ここまで成長できているのも社員の頑張りがあってこそ。削るわけにはいかないんだが、何かいい方法はあるのかな?
福利厚生が充実していると、社員の方もさらにモチベーションは上がりますよね。
実は、ここ周辺の不動産は将来的にも価値の上昇が見込まれており、不動産投資をしながら社宅の確保をすることを、提案させて頂きます。
(この営業マンはちゃんと会社のことを考えてアドバイスをくれそうだな)そうなんだね、では詳しく話を聞かせてもらおうかな。
このようなやり取りが行なわれる前には、仮説を立てることや不動産に長けた社員からのアドバイス、面談を行うまでの準備の時間、PDCAを意識した今後の展望などが組み込まれているのです。
見込客のニーズの仮説を事前に立てるメリットは2つ
■「こいつ、わかっているな」と見込客から信用されやすくなる
■ヒアリングの手間が軽減でき、課題にいち早く到達できる
「何かお困りごとはありませんか」と聞く営業マンが多い中、この仮説を立てた第一声が当たることでより効率的に営業の本題へと入ることができるのです。
営業(冨田和成 著):営業マンに必要な2つの信頼関係
営業マンは2つの信頼関係を両立させることが重要です。
・ビジネス的信頼関係
・人間的信頼関係
です。
ビジネス的信頼関係は、その商品に対する信頼性といえるでしょう。
人間的信頼関係は営業マン個人に対する信頼感といえます。人間的信頼関係を構築するにあたりとくに大切にしたい3つのことを意識しておきましょう。
ステップ1.信頼されないことをしない
ステップ2.相手との共通の話題や体験を持つ
ステップ3.相手の価値観に共感する
顧客と話をする中で信頼関係を構築するためには、話の展開を事前に想定しておくことが必要です。
本題に入る前の雑談からいかに自然に本題へと流れていくかを考えておくことで戦略的雑談が有効なものになります。
人は「自分の話を聞いてくれる人」「自分の話に共感しれくれる人」を信頼する。そして、それは深い部分に共感すればするほど、信頼度も強くなる。
だから、相手の価値観レベルに対して共感することが最もインパクトが大きい。
だからこそ営業は「相手が話したいこと」を絶えず深堀り続けて、探り続けて、たくさん話をしてもらうことが必要なのである。
出典 :『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』(クロスメディア・パブリッシング社)
企業の経営者は立場上、部下や他の経営仲間の前では弱音を吐くことができないことが多く、また家族に話をしても理解してもらえないことも多いのです。
そうした経営者の普段話せない悩みや本心などを引き出すことができるのが、第三者的ポジションにある営業であるといえるでしょう。
人間的信頼関係を構築することで、相手にとって話したいことであるが普段話せないという核心をついた話題を引き出すことが可能となります。
また関係性ができていれば、仮説が外れてしまったときでも修正は可能となり、顧客にとっても営業マンにとってもプラスに働きます。
営業(冨田和成 著):営業とは螺旋階段
仮説思考を立てながら自分の営業をアップデートしていくとこれまで以上の成果を得ることができるけれど、トップセールスをたたき出すまでには及ばないこともあるかもしれません。
そんな日が続くと「これでよかったのか」「自分には営業は向いていないのではないか」などと不安に駆られることもあるでしょう。
しかし、営業は仮説と検証を日々繰り返すことが大切です。
継続して改善し続ける(PDCAを高速回転させる)ことが重要なのです。
一つひとつの歩みはあまりにも小さく、ときには「自分は進んでいるのか?」「この道は合っているのか?「これって本当に自分がやりたいことだったのか?」と、いろいろな迷いが生じるかもしれない。
それは、「間違いなく1段ずつ、そして1階ずつ上がっている」ということだ。
「景色が似ているので気づかない」かもしれないが、正しく頑張っていれば必ずそうだ。
出典 :『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』(クロスメディア・パブリッシング社)
地味に感じるかもしれない技術やノウハウの改善の積み重ねこそが営業の成功率を高めます。またこうした経験の積み重ねによって少しずついい成果が得ることができるとこれまでと違ったレベルの高い仕事を任されることもあるでしょう。
そうなるとまた新たな「型」が自分に引き出しに増えるのです。
営業(冨田和成 著):まとめ
素晴らしい成果を上げるトップセールスマンになるための「仮説思考」のノウハウを伝える冨田氏。
近年AIや機械学習が進むにつれ、営業という仕事がなくなるのではないだろうかという心配の声が聞かれているのも事実です。実際にコールセンターなど営業の領域で自動化が進んできています。
そんな時代の流れの中、冨田氏は営業マンの人数は減少する可能性はあるものの、今後人間がやる営業の価値はむしろ上がっていくとの見解を示しています。
顧客に対する合理的なアプローチは人工知能が人間の脳を超えることになると予測されますが、顧客の中にある感情の部分はやはり人工知能では十分な役割を果たすことはできないと考えているからです。
時代の変化とともに営業をアップデートし続けていくことが営業として生き残るためにも必要です。またアップデートし続けることで世の中の営業に対する見方も変わっていくと思われます。
営業マンである自分に自信を持って、価値ある存在として日々仮説思考を繰り返しながらアップデートしていきましょう。営業本を読んで営業力をあげるには、以下の記事をお読みください↓
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