「アサーティブ(Assertive)」とは、直訳すると「自己主張」のこと。
ここで、あなたは、疑問に思われたはずです。
『自己主張』ばかりしても、相手のことの言うことをしっかり聞かないと、相手の気持ちが満足しないので、結果は出ない(セールスでは失注)のではないですか?
その通りです。
アサーティブとは、直訳通りの「自分の意見をゴリゴリ押し通すこと」ではないのです。
こんにちは!私は、最新の購買心理に基づく「営業台本」で、自然にお客様の「欲しい!」を引き出す!
『営業は台本が9割(きずな出版)』著者
アマゾン新着ランキング一位、紀伊國屋 大手町店 総合・ビジネスランキング一位、紀伊國屋 梅田本店 ビジネスランキング一位 、第七刷増刷(2021年5月現在)
営業教育日本一 ミリオンセールスアカデミー®主宰
台本営業®コンサルタント加賀田裕之です。
「アサーティブ」とは、相手を傷つけることなく、自分の気持ちを伝えて理解してもらう「自分の気持ちや考えを表現するやり方のこと」を言います。
そして、「アサーティブコミュニケーション」とは、相手を尊重し、誠実に、率直に、対等に、自分の要望や意見を伝えるコミュニケーションです。
実は、優れたコミュニケーターや、トップセールスを分析した結果、共通のスタンスが「アサーティブ」だったのです。
トップセールスも使っているビジネスに使えるアサーティブ「7つのコツ」をお伝えします。
具体的な事例をお伝えしますので、「アサーティブ」を使いこなして、コミュニケーションの達人になりビジネスでの成功(トップセールス)になりましょう!
目次
なぜ、アサーティブコミュニケーションが必要か。
あなたは、
スケジュール的にできないのに納期を断れず結局、納品できないでクレームになってしまう。
部下が何度も簡単な同じミスをして感情的に叱って、結局やる気を無くさせてしまった。
お客様に気に入られようと、ついつい下手に出て、結局、成約にならない
とか、自分の考え方をうまく伝えることができないで困っていませんか?
コミュニケーション・交渉に苦しんでいるあなたにこそ、「アサーティブコミュニケーション」のスキルが必要です。
「アサーティブコミュニケーション」を理解するために、「アサーティブな会話」と「アサーティブでない会話(ノンアサーティブ)」の具体例を見ていきましょう!
アサーティブコミュニケーションのビジネスでの具体例!
アサーティブでないと、相手にどのような印象を与えるか?
あなたは、コミュニケーション(交渉・商談)で必要以上に卑屈になっていませんか?
私が営業コンサルで営業同行しているときに、まず営業マンに指導するポイントがあります。
もちろん、営業マンだけでなく、コミュニケーション全般につながるコミュニケーションの原理原則ですので、具体例をご紹介します。
それは、
「すいません、今日は、お忙しいところお時間をいただき、申し訳ございません。」
とか、
「すいません、私が、やらさせていただきますので、もうしばらくお待ちください」
のように
必要以上に「へりくだった態度」を営業マンがとるときです。
営業(セールス)で「契約取れない。なぜだろう?」と思った時に「必要以上に卑屈になっている」ことが原因である場合があるのです。
「アサーティブ」をマスターし、お客様と対等に会話ができるようにすることが契約獲得の近道です。
ペコペコしている営業マンは、相手にどのような印象を与える?
ペコペコした営業マンを見て、お客様はどのように思うと思いますか?
■こんなにへりくだるのは裏があるのではないか?
↓
■何か、隠している?
↓
■欠陥商品なのか?
↓
■騙そうとしているのではないか?
などと、意識的か無意識的か「不審」に思われてしまいます。
つまり、営業マンが「必要以上にへりくだること」は、お客様に「商品サービスには自信がないけれど、自分を持ちあげることにより一瞬気持ちを良くさせて、買わせてしまおう!と思っているのではないか?」と、不審に思われてしまうのです。
お客様は、自信のあるプロフェッショナルから「良い商品」を購入したいのです。
偉そうにしろということではありません。
「自信があって謙虚」が、プロフェッショナルセールスパーソンにふさわしい心構え・態度です。
ブラック営業会社MGR(マネージャー)「カモの見分け方」?
以前、あるブラック営業会社のセールスMGR(マネージャー)と話したときのエピソードをお伝えします。
彼が、「カモの見分け方ってわかりますか?」こう言ってきたんです。
※言葉は悪いですが、あなたに分かりやすくするために、あえてそのままの言葉でお伝えします。
もちろん、私のセールス観とは違います。
電話の向こうで、 「あっ、それはですね。」とか、 短い「あっ」を連発する奴がカモなんだよね。
「あっ、申し訳ございません」とか、
どう思われました?
同じ話を、営業歴20年近くのベテランセールスパーソンに話したら「あーーーー、、そうですね!!」と納得されてました。
「あっ」を連発する人は、
1)自信がなく、人の言いなりになる人の可能性が高い
2)「自分の立居振舞(たちいふるまい)が相手にどのような印象を与えているか?」を考えていない
ということです。
つまり、「あまり頭が良くないんじゃないか?」というイメージを与えてしまいます。
逆に、我々は、お客様に信頼頂けるような立居振舞をする必要があります。
「すいません、、」の連発や、「あっ、、」「あっ、、」の連発はお客様を不安にさせ、不信感を誘います。
お客様は、自信のあるプロフェッショナルから良い商品の購入を希望されているのです。
重要なので何度も繰り返しますが、「自信があって謙虚」がプロフェッショナルセールスパーソンにふさわしい心構え・態度です。
アサーティブなコミュニケーションを身につける必要があるのです!
アサーティブを日常で訓練しよう!
アサーティブは日常的に練習できる
上司が部下に「お前、営業のセンスがないな」と思うときは、このように必要以上に卑屈に話している話し方が原因だったりします。
日常生活は「卑屈な必要以上にへりくだった」話し方をしているのに、商談のだけいきなりアサーティブな話し方ができるわけはありません。
日常生活から、アサーティブの伝え方を訓練する必要があります。
では、具体的に見ていきましょう!
■何かをしてもらったとき
×:すいません
○:ありがとうございます!
助かりました!
■お店の人に声をかけるとき、
×:すいません!
○:お願いします。
注文お願いします。
※日常からアサーティブを気をつけていないと、ついつい「すいません」と言ってしまいがちなシーンです。
■謝るとき
×:すいません!
○:ご迷惑をおかけしました。
申し訳ございません。
※「すいません」と謝られても誠意が伝わず、逆に「火に油を注ぐ」結果になりかねません。
■お茶か珈琲、どちらがいいかと聞かれたら
×:珈琲でいいです
○:珈琲をお願いします!
※「コレでいい」「どれでもいい」では、がっかりしてしまいます。
■在庫確認の問い合わせに対して
×:コレしかありません。
○:コレをご用意できます!
※同じものでも「コレしかない」と言われると、「不良在庫」のようなマイナスな感じがして、がっかりしてしまいます。
プラスの表現に言い換える
先ほどもご説明しましたが、お客様は自信のあるプロフェッショナルから「よい商品」購入したいと考えています。
ですので、、、
×:すいません、今日は、お忙しいところお時間をいただき、申し訳ございません。
○:本日は、貴重なお時間を頂き、ありがとうございます!
●●さんにとって、有意義なお時間になりますので、ぜひ、ご期待ください!
等、プラスの表現に言い換えてみてください。
お客様が、商談時に、受け取る印象は、全然変わりましたよね。
コミュニケーション3種類:アサーティブ・ノンアサーティブ・アグレッシブ
アサーテイブコミュニケーションの必要性を感じていただいたと思います。
これから、理論的にアサーティブの理解を深めましょう。
人間のコミュニケーションは、3つに分類して考えることができます。
「アサーティブ」「ノンアサーティブ」「アグレッシブ」です。
6つの視点
1)交流パターン
2)印象
3)会話の特徴
4)表現の特徴
5)相手とのコミュニケーション
6)意思決定
から、3つに分類しましょう。
下の図をみてください。
■アサーティブ・コミュニケーション
自分の考えの主張し、相手の考えの尊重もしながら、誠実に、対等に表現すること。
■ノン・アサーティブ・コミュニケーション
自分の考えを主張せず、必要以上に相手の要求を受け入れてしまう。
■アグレッシブ・コミュニケーション
自分の考えを主張するだけで、相手の考えを尊重できない。
あなたのコミュニケーションタイプは3つのうち、どれでした?
相手を傷つけることなく、自分の気持ちを伝えて理解してもらう「自分の気持ちや考えを表現する」アサーテイブコミュニケーションを身につけましょう!
次は、アサーティブを理解する上で重要な「アサーティブ4つの柱」をお伝えしますね。
アサーティブ「4つの柱」とは?
これから、アサーティブをより理解して体得する為に「アサーティブの4つの柱」を理解しましょう。
4つの柱とは、
・Equality(対等)
・Directness(率直)
・Honesty(誠実)
・Responsibility(自己責任)
です。
■Equality「対等」であること
上下関係やパワーバランスで相手をコントロールすることでなく、同じ人間同士として向き合うこと。
■Directness「率直」であること
遠まわしに言ったり、くどくど言いわけしたりせず、気持ちや意見をシンプルな言葉で伝えること。
■Honesty「誠実」であること
自分にも相手にも、正直に、心をこめて向き合うこと。
■Responsibility「自己責任」を持つこと
自分がどうするかは自分で決め、結果にも自分で責任を持つこと。
「アサーティブの4つの柱」を理解いただけたと思います。
相手(お客様)の言いなりになったり、媚びへつらうことがないこと。
「自分も相手も結果的に大切にするコミュニケーション」が、アサーティブなのです。
では、次は、さらにアサーティブコミュニケーションを理解・体得する為に、「アサーティブコミュニケーション12の権利」を学びましょう。
アサーティブの12の権利
アサーティブの第一人者『A Woman in Your Own Right』アン・ディクソン著では、「アサーティブ11の権利」でした。
現在は「アサーティブ12の権利」になっています。
(※NPO法人 アサーティブジャパン より)
この「アサーティブ12の権利」の考え方が、お互いに対等なコミュニケーションを築くスタンスになります。
「アサーティブ12の権利」
1、私には、日常的な役割にとらわれることなく、
一人の人間として、自分のための優先順位を決める権利がある。
2、私には、能力のある対等な人間として、敬意をもって扱われる権利がある。
3、私には、自分の感情を認め、それを表現する権利がある。
4、私には、自分の意見と価値観を表明する権利がある。
5、私には、自分のために、「イエス」「ノー」を決めて言う権利がある。
6、私には、間違う権利がある。
7、私には、考えを変える権利がある。
8、私には、「よく分かりません」と言う権利がある。
9、私には、欲しいものやしたいことを求める権利がある。
10、私には、人の悩みの種を自分の責任にしなくてもよい権利がある。
11、私には、周りの人からの評価を気にせず、人と接する権利がある。
12、私には、アサーティブではない自分を選ぶ権利がある。
どう思われました?
「間違える権利」「考えを変える権利」「アサーティブでない自分を選ぶ権利」など「目から鱗」ではなかったですか?
次は、アサーティブコミュニケーションの具体例をお伝えします。
アサーティブは相手(お客様)の立場で考えればカンタン!
アサーティブコミュニケーションのコツは、相手(お客様の立場・気持ち)になって考えてみることです。
心理学的視点です。
今まで見てきたように、安易に「すいません、、。」と言うのではなく、ちょっと言葉を工夫するだけで、相手(お客様)に与える印象はがらっと変わります。
「自信があって謙虚(アサーティブ)」に話せるかどうか?は習慣なので、いきなりビジネスでの交渉・商談では出てきません。
日常で訓練をしてくださいね。
アサーティブ例外:「すいません」が喜ばれる時。
ただし、例外的に、アサーティブでない会話「すいません」も効果的になる時があります。
台本営業®︎セミナーの懇親会で、赤坂の韓国焼肉に月に数回これまで、100回以上通っていましたが、ある店員さんが無愛想だったのです
しかし、韓国語で、「チョギヨ(すいません!)」と言ったら、今まで見せたことがない最高の笑顔での接客されたのです。
母語を使ってくれたことがとっても嬉しかったことだと思います。
答えは、「相手がどう言われたら嬉しいか?」考えてくださいね。
※参考動画:韓国語「チョギヨー(すいません!)」の使い方↓↓
アサーティブコミュニケーション:まとめ
トップセールスが使っている「アサーティブ」をお伝えしました。
営業マンと見込客との理想の関係性である「アサーティブ」を別の表現でお伝えすると、「医者と患者の関係性」です。
トップセールスが商談の主導権を握る方法「医者と患者の関係性」については以下の記事を参考にしてください↓
日常から、「アサーティブ」を意識してくださいね。
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