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営業本の名著『大前研一と考える営業学』について解説します!
この本では、ビジネスの偉大なリーダーである5人が、チームとして営業のプロフェッショナルとなるための考え方を詳しく解説しています。
営業のプロフェッショナルとなることで、顧客も部下も満足度を上げ、常に成長して売上の上がっていく強い組織にすることができます。
一緒に学んで、最高の営業チームをつくりましょう!
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目次
チームの営業力アップは死活問題
こうやって自分ばかりが焦っていても、部下は心の中で、
あなたも、心当たりがあるのではないでしょうか。
私自身、部下に丁寧に営業のやり方を教えましたが、意識が低くて覚えてしっかりやろうとせず、イライラしてしまったこともあります。
と、真面目なあなたであれば、部下に対して呆れしまっているかもしれませんね。
しかし結果が変わらなければ、あなた自身の立場はおろか組織が衰退し、部下の解雇や会社がつぶれるということも考えられるでしょう。
責任感の強いあなたであれば、部下を路頭に迷わせたり会社を倒産させるということは、我慢できることではないと思います。
その状況を避け、売上を上げていくためには、チームを営業のプロフェッショナルとするしかありません。
営業のプロフェッショナルは、単純に売上を上げるというのではなく、顧客の立場に立って考え、顧客の抱える問題を解決していきます。
例えば、私が以前、洋服を買いに行った時、こんなことがありました。
一つ目のお店では、洋服を見ていると、
と、声を掛けられました。
と断りにくかったので試着をさせてもらったのですが、
これこれで、一番売れてるんですよ。
私は、一方的に話されている不快感と、買わされるという恐怖を覚えたので、逃げるようにお店を出ました。当然そのお店には二度と行っていません。
二件目のお店に行った時、同じように声を掛けられて、
と聞いてくれました。
いかがでしょう?
似たような経験があるかもしれませんが、一つ目のお店では明らかに売ろうとしていることが伝わってきて、私の話を聞いてくれることはありませんでした。
しかし、二つ目のお店では、私がどんな点で悩んでいて、どんなものが欲しいのかということを考えてくれて、それを解決するための手伝いをしてくれたんです。
もちろん、これは基本的なことではありますが、営業のプロフェッショナルとは、こうしたことを誰よりも大切にします。
業種が違っても、もしチームが営業のプロフェッショナルとなれば、間違いなく売上は上がっていきます。
なぜなら、顧客は自分の悩み、問題を解決するために話を聞きに来ているのであり、それは顧客の利益になることだからです。
当たり前ですが、あなたの会社の売上を上げるために、買いに来ているのではありません。
しかし、数字に追われれば追われるほど、売上を上げようという方に意識がいってしまい、顧客のことを考えなくなりがちになるものです。
顧客がどんな悩みや問題を抱え、それらを解決してどんな状態になりたいのかということをチームが考えていくことができれば、間違いなく売上は上がっていきます。
商品やサービスは、顧客の悩みや問題を解決するための手段です。
顧客の悩みや問題を自分の痛みのように感じることができれば、話し方や提案内容も変わっていきます。
そのことが顧客の心を打ち、購入しようという気持ちにさせるんです。
そうなれば、あなた自身や部下の生活も守れ、充実感を持って仕事ができるようになるでしょう。
真の営業のプロフェッショナルとなり、素晴らしい未来を実現するためのヒントをお届けします。
アパレル販売・営業のコツについては、以下の記事を参考にしてください↓
アパレル販売・営業で成果を出す!売上アップの7つの接客コツと絶対避けるべき5つのNG
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第1章 営業のプロフェッショナル化:大前研一
大前研一(おおまえけんいち)・・・(株)ビジネス・ブレークスルー代表取締役。
東京工業大学大学院原子核工学科で修士号、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。マッキンゼー・アンド・カンパニー・インクでは、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務めた。
※参照:『大前研一と考える営業学(大前研一編著)』
「プロフェッショナルとは何か」と聞かれたら、あなたは何と答えますか?
なかなか明確な答えをその場で言える方は、少ないかもしれません。
もちろん、高い専門性や倫理観ということは大切なのですが、それにも増して重要であるのが、『顧客主義』であるということです。
これこそが、アマチュアとプロフェッショナルを分ける大きな要因なのです。
『どうすれば、何を提供すれば、顧客にとってプラスになるか』
いつも、このことを考えているか、一度真剣に思い返してみましょう。
営業のプロフェッショナル化とは、
・高い専門性
・倫理観
・顧客主義
苦しんでいる時こそ、どうすれば売上を上げていけるかばかり考えて、顧客のことがなおざりになってしまいがちになるものです。
私自身、塾の営業をやっている時、計画に対して遅れている時は、どうやって契約を取ろうかばかり考えて、不信感を与えてしまったこともありました。
逆の立場で考えれば、そんな人からは買いたくないですよね。
当事者になると、そういった当たり前のことが見えなくなります。
しかし、顧客のことを考えて『ソリューションを売る』という提案をしてくれる営業に対しては、心を開いてくれます。
例えば、塾の営業であれば、
と言うのではなく、
あとは、実力を見たいので、月初にある模試は必ず受けるようにしてください。その結果を見て、講習が終わった後の計画を調整していきます。
と言うと、だいぶ印象が変わります。
顧客は、授業を受けたいのではなく、成績を上げて志望校に合格するという結果が欲しいのです。
顧客に最も近い存在である営業が、顧客のベネフィットにフォーカスして行動できれば、組織に大きな恩恵をもたらします。
ベネフィットについては「営業 商品説明」以下の記事を参照してください↓
営業 商品説明|トップセールス直伝!魅力的な提案で心を掴む営業テクニック
顧客の本音が現れる真実の瞬間は、営業が携わる現場にしか現れません。
その瞬間を見逃さず、顧客の要望を満たすことができた時、あなたの組織は、他社と大きく差別化ができるでしょう。
社内での上下関係や組織の利益を一度忘れて、顧客にとっての利益ということを徹底して考えてみてください。
顧客主義を忘れると、痛いしっぺ返しを食らいます。
例えば、
と、口コミが広まったらどうでしょう?
もしかしたら、その人にとっては効果が出なかっただけで、本当は良い商品なのかもしれません。
でも、そんな評判が立ったら、誰も買いたいとは思いません。
そうなったら、本当にその商品が必要という人の手にも届かなくなってしまいます。
長期的に見たら、誰も得しません。
こういったリスクを未然に防ぐためにも、顧客主義を徹底するということが必要なのです。
顧客にとって利益をもたらすために、倫理をしっかりと守って、行動してみてください。
チームとして、それを守って行動できた時、最強の組織となります。
第2章 問題解決型営業のすすめ:斎藤顕一
斎藤顕一(さいとうけんいち)・・・(株)フォアサイト・アンド・カンパニー代表取締役。
国際基督教大学卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インクに入社。その後、フォアサイト・アンド・カンパニーを創業し、現在に至る。経営コンサルティングに加え、問題解決のスキル研修を数多く手がけ、企業の業績向上に大きな成果を上げてきた。
※参照:『大前研一と考える営業学(大前研一編著)』
営業の役割とは何かと考える時、
「ものを売って売上を上げること」と答える方は多いかもしれません。
もちろん、それは大切なことで、そもそも売上を上げて利益を確保することは、企業が存続するために必要です。
しかし、その前に、「なぜ自分の企業が存在するのか」ということを考えなければいけません。
企業の使命とは、『顧客の抱える問題を解決すること』です。
忘れられがちなことですが、『顧客の抱える問題を解決し、社会や人々に貢献すること』こそが企業が存在する理由なのです。
自分の企業が存在する理由を考えることは、『顧客がどんな問題を抱えていて、どういうものを提供することで、それらを解決することができるか』という最も本質的な部分です。
よく出される例ですが、顧客はドリルを買いに来ているのではなく、穴を開けるということを求めているのです。
本質を求めることで、顧客が何を解決したがっていて、そのためにどんな提案ができるかという選択肢が広がります。
新しい商品開発にもつながっていくでしょう。
自動車を普及させたヘンリー・フォードの言葉で、
というものがあります。
ここで言いたいのは、顧客が本当に求めていたのは馬ではなく、より速く移動できる手段であったということです。
それがわかったからこそ、フォードは量産可能で一般家庭にも手に入る車を製品として販売することができ、成功につなげていくことができました。
自分の企業がなぜ存在するのか、つまり、顧客はどんな問題を抱えているのか、それを解決するために、自分の企業は何を提供できるのかということを考えてみてください。
顧客と直に接する営業であるからこそ、本気で考えなければいけません。
なぜなら、顧客の本音に触れることができるのは直接話をしている営業しかおらず、そうすることで顧客が潜在的に持っている真のニーズに気づくことができるからです。
もし、真のニーズを知ることができれば、新たな商品開発につながり、それは他社との差別化にもつながります。
また、本当に必要としているものに気づいてくれる営業であれば、顧客にとっても大切なパートナーとなるでしょう。
顧客の抱える問題を解決することに集中してみてください。
モノが売れない時代になってきてはいるからこそ、『新規需要の創造』は大切な役割となってきています。
この大切な役割を担えるのは、顧客の最も近くにいる存在で、最も顧客を理解できる立場にいる営業なのです。
新規需要の創造ができる営業となるためには、問題解決型営業へと進化する必要があります。
では、ここで質問です。
そうなるために磨かなければいけない力は何だと思いますか?
それらも間違いではありません。
しかし、ニーズのヒントは、いつも顧客自身の中にあります。
ズバリ必要なのは、『仮説を立てて、顧客の本当に求めているものを引き出す質問力』です。
例えば塾業界で、成績が伸びないので入塾してきた生徒のニーズを考えてみましょう。
成績が伸びない理由は、いったいどこにあるのでしょうか。
「授業のペースが早すぎて付いていけていなかったから?」
「復習をしっかりやらないので、定着できていないから?」
「基本の部分ができていないのに、応用ばかりやっていたから?」
もし、質問力を駆使して原因を探っていくことができたら、それに合った提案をすることができます。
「授業のペースが早かったら、ゆっくり進むクラスに変更して進めていきましょう!」
「復習ができていないなら、授業後に自習する時間を設けましょう!」
「基本をやるクラスに一度行って、力がついたら今のクラスに戻りましょう!」
といったようなことです。
また、質問力があれば営業チームでの話し合いでも、貴重な意見交換をすることができるでしょう。
そこから、新たな商品を生み出すことができるかもしれません。
先ほどの例で言えば、どんどん先に進む授業を提案するより、授業後に安めの金額帯で、「補習用質問対応講座」をつくったら、そちらの方が需要があったというようなことです。
仮に、売上がそんなに上がらない商品やサービスであっても、構わないのです。
私自身、塾の営業では、月に千円程度の勉強アプリを提案することもありました。
はっきり言って、売上や利益にはほとんど貢献しない商品です。
でも、それでいいのです。
これを提案し、勉強してもらうことで、確かに成績アップにはつながりましたし、それが信頼となって、大きな提案を受け入れてくれるきっかけになったと実感しています。
これは、
と思ってやったのではなく、本当にその生徒にとって、必要だと思ったから提案したのです。
それが、結果的に顧客にとっても、私にとってもプラスにつながりました。
大切なことなので、心に留めてほしいことがあります。
本当に必要なものを提案できるのは、顧客の一番近くにいる営業しかいないのです。
だからこそ営業が主役になって、一人一人が考える力を伸ばしていき、学び続ける組織とできるかが、企業の存続、発展において最大のカギとなっていきます。
繰り返しになりますが、顧客の抱える問題を解決することにフォーカスしましょう。
一人一人がそういう考えを強く持てば、間違いなく最強の組織へとなっていきます。
日々、変化するマーケットを敏感にとらえ、新しいニーズに応えるものを提案できる組織となるからです。
スマートホンやタブレットも、最初に出てから20年も経っていませんが、今では持っているのが当たり前となっています。
顧客の真のニーズを探っていきましょう。
第3章 営業のマーケティング・マインド:須藤実和
須藤実和(すとうみわ)・・・(株)プラネットプラン代表取締役。
東京大学理学部卒業、同大学理学系大学院修士課程修了。戦略系経営コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーのパートナーとして顧客企業のコンサルティング活動に加えて幅広い講演・執筆活動を行う。現在は国内大手企業の経営支援、人材開発支援活動を主軸に、ベンチャー企業の育成支援や教育活動に従事。
※参照:『大前研一と考える営業学(大前研一編著)』
現在は、事業活動というものが極めて複雑化している時代です。
日本国内だけでなく、様々な国との取引も関わってきたり、複数の事業部門、職能部門が横断的に協力する必要が生じています。
また、ハラスメントなどコンプライアンスに関する目も厳しくなっているので、外部の専門家の意見が必要になることもあるでしょう。
ITツールを駆使して、知識や情報を共有したり、様々な分野の人たちとコラボレーションする能力も求められているのです。
個人の力で完結する時代は終わり、チームで動けるということが必須なのです。
それほど、この時代の複合的なニーズに対応することは、困難を極めます。
だからこそ、おもねって人情型の営業をすることができる時代は終わりました。
なぜなら、どこかに顔を立てれば、どこかに顔が立たなくなるという状況が、往々にしてあるからです。
こんな時代であるからこそ、『純粋に顧客にとって、本当にためになることは何か』という思考が大切になります。
顧客にとって、最も近い存在である営業が、信頼される存在となるためには、顧客にもわかり、社内の他部門にもわかる共通言語を話せなければなりません。
その共通言語こそ、『マーケティング』です。
塾業界にいた頃の私の上司でも、二つのタイプがいました。
一人は、『営業の数字を上げること』を目的としたタイプで、もう一人は、『合格するために必要なものを提案する』タイプです。
前者においては、MVPで表彰されたりしていましたが、クレームをもらっていることも多く、教室も順調に発展しているとは言えませんでした。
後者においては、目立った活躍はなかったのですが、評判などで問い合わせも多く、教室が順調に発展していっていました。
でも、これは普通に考えたら、当たり前のことです。
あなたであれば、どちらに自分の子供を頼みたいでしょうか。
当然、『合格するために必要なものを提案する』タイプの方ですよね。
考えるまでもないことだと思いますが、それでも売る側になると、忘れてしまいがちなのが現実です。
顧客一人ひとりを大切にし、長く付き合っていくことが大切なのは、今でも同じことです。
営業の本来の仕事においては、新規顧客を獲得すると同時に、既存顧客の中から、ロイヤルティの高い顧客を見つける、あるいはロイヤルティの高い顧客に育てあげることもあります。
そうすることで、営業活動の収益性を高め、営業利益額を上げることに貢献していくのです。
ロイヤルティ(企業に対する愛着)の高い顧客は、下記のような傾向が見られます。
・満足度が高い
・リピート・オーダーする
・自発的に第三者に紹介したり、良い口コミをしてくれる
・追加提案を受け入れやすい
『合格するために必要なものを提案する』タイプの上司の教室では、まさにこのようなことが起こっていました。
(ちなみに、営業数字重視の上司の教室では、逆のことが起こっていました・・・)
また、顧客ロイヤルティを測るためには、下記の質問が効果的とされています。
この究極の質問に対して、顧客が「YES」と言ってくれるのであれば、あなたの組織は発展するでしょう。
そして、そうなるためには、顧客と対面でコミュニケーションを行い、時には顧客自身がわかっていないニーズを引き出すコミュニケーションスキルが大切です。
それは、営業にしかできないことです。
実際の活動をレビューし、自社が提供している価値が誰に対するものか、顧客が自社を選ぶ理由が何か、それが具体的にどのような形で顧客に提供されているか、マーケティング視点で見ていくのです。
マーケティングとして活用される基本ツールとしては、4P、STPがあります。
『4P』
・Product(製品):顧客が享受する価値。ターゲットに対して、どんな商品・サービスを売るのか。
・Price(価格):顧客が負担するコスト。ターゲットにいくらで届けるのか。
・Place(流通):利便性。ターゲットにどのような経路や手段で届けるのか。
・Promotion(販促):コミュニケーション。ターゲットにどのように商品の存在や魅力を伝えるのか。
『STP』
・Segmentation(セグメンテーション):市場を細分化すること。
・Targeting(ターゲティング):細分化した市場の中で、どの市場を狙うか決めること。
・Positioning(ポジショニング):ターゲティングした市場の中で、自社の立ち位置を決めること。
これらを活かし、自社のブランドの考え方に照らして、各々の要素が適切か考えていきます。
マーケティング視点から考える時でも、『如何に顧客の問題を解決していくか』というマインドを常に持ち続けていましょう。
マーケティングについては「営業戦略,フレームワーク」以下の記事を参照してください↓
営業戦略,フレームワーク(3C),営業戦術との違い,事例,参考書籍【2024年版】
『見えてきた目指す方向性と現状のギャップや、顧客の期待や認識と企業の実態のギャップを解消すること』、『自社のブランド価値を正しく実現し、正しく理解してもらえるように働きかけること』は、営業の重要な役割です。
こう考えると、営業という存在が如何に重要なポジションを担っているかということがおわかりになるのではないでしょうか。
顧客を想い、倫理観の高い営業部隊は、会社の宝です。
会社の方針に従うことは大切ですが、顧客の声を届けないで、独りよがりになる組織は衰退していきます。
正しいマインドを持ちながら、戦略的にマーケティングをしていくようにしましょう。
第4章 営業のセルフ・マネジメント力:川上真史
川上真史(かわかみしんじ)・・・タワーズワトソン 組織人事部門ディレクター。
京都大学教育学部教育心理学科卒業、産業能率大学総合研究所研究員、ヘイコンサルティンググループコンサルタントを経て、現職。主に人材の採用、評価、育成システムについて、設計から運用、定着までのコンサルティングを担当。心理学的見地からの新しい人材論についての研究、開発を行う。
※参照:『大前研一と考える営業学(大前研一編著)』
営業というものには、難しい仕事、つらい仕事というネガティブなイメージがあります。
しかし、相手に利益をもたらす『顧客にとってのパートナー』だと捉えることができれば、営業担当者は、顧客と対等の立場になり、まさにプロフェッショナルと呼ぶにふさわしくなります。
そして、利益をもたらすパートナーとなるためには、自分で自分を管理し、調整していくことも必要になります。
売上を上げるために、顧客にとって利益になるものを提案するのは基本ですが、結果が出ないと、自分を管理できなくなって、下手な提案をするようになってしまいます。
例えば、
と言われても、本当に良い商品か疑ってしまいます。
普通に考えて、
と思いますよね。
「お願いする」という言葉が出てくるのは、相手の利益を考えず、自分の利益を考えているからです。
もし、本当に相手のためを思っているのであれば、
「この商品は絶対にあなたのためになるので、プロとしておすすめします!」
と、自信を持って言えるのではないでしょうか。
顧客から信頼され、長期的なパートナーシップを築くことが可能になるためには、顧客と同じ視点を持ち、顧客の課題を発見し、顧客の利益を最優先させることです。
そして、そのことこそが最終的に自分にも、利益をもたらすと信じ続けることができれば、真のパートナーシップを築くことが可能になります。
顧客にとって、代替不可能な存在になるためには、さらにコンピテンシーと呼ばれる力が必要となっていきます。
コンピテンシー⇒自分の持っている能力・資質を効果的に活用することで、成果につなげる力。
例えば、『一対一で行う授業』を考えてみましょう。
言っていることは間違いでないですし、これで響く顧客もいると思います。
しかし、たいていの場合、
とはならないでしょう。
あくまで、営業(会社側)の主張、意見を述べているだけだからです。
それを下記のようにしたら、どうでしょうか。
(生徒視点の主張)
(顧客視点の主張)
(営業視点の主張と顧客に考えさせる質問)
(顧客視点の主張)
(営業視点の主張)
(営業視点の主張)
以上のような形です。
サービスとしては同じものを売っているのですが、心への響き方がまったく違うということがわかっていただけると思います。
例えば、最初の
というセリフにおいては、基本的に営業(会社側)の主張しか入っていません。
しかし、後者のやりとりにおいては、営業(会社)の論理(営業の主張)、顧客の論理(顧客の主張)、生徒の論理(生徒の主張)と、複数の論理軸が入っていることにお気づきでしょうか。
複数の論理軸になればなるほど矛盾や葛藤が生じてきます。
しかし、完璧ではないにせよ、最適と思われる解を出していく『形式的操作』と呼ばれる思考法が、コンピテンシー(能力、資質を成果とつなげる力)においては大切になります。
形式的操作⇒複数の論理軸の中で、状況に応じて最適な解を出していく思考。
もしも、こういった思考ができないで失注してしまった場合、
等、単純な考えで文句を言うだけで終わってしまいます。
常に複数の視点から物事を見れるようにすることが大切なのです。
また、もう一つ、とても重要なことがあります。
それが、『抽象化』です。
抽象化⇒物事を判断する上で、最も重視すべき判断機軸を見失わずに決定できる力。
先ほどの形式的操作と逆の力と言えるかもしれません。
複数の視点から見る時に、情報が多すぎると処理しきれなくなり、判断が難しくなってしまいます。
その時に、「この一点だけは何があっても確保しなくてはならない」という最も重要な機軸を見失わないようにすることです。
先ほどの塾の例で言うと、『合格させるために学力を上げる』ということになります。
この根本の部分を見失わければ、複数の視点を持っていたとしても、一つの集束点に向かって、迷わず進んでいくことができます。
塾の例でのトークも、ゴール地点が決まっていたので、複数の視点を持ちながらも、それほど難しく考えずに話していました。
しかし、『合格させるために学力を上げる』というゴールがなければ、話す内容が定まらず、顧客にとっても、よくわからない内容になっていたと思います。
『形式的操作』と『抽象化の力』、この二つの力を意識することで、コンピテンシーを発揮し続けることができるでしょう。
そうすることで、『プロデューサー型営業』ができるようになります。
プロデューサー型営業⇒ただ商品・サービスを売るだけでなく、活用モデルまで売る営業。
一対一の授業の例で言えば、
それが終わったら、過去問対策をきっちりやっていきましょう。全体を集団塾で網羅して、こちらではピンポイントで対策する作戦です。
といった感じです。
この中には、複数の視点から見ていると同時に、『志望校に合格させる』という最も重要な抽象化の力も含まれています。
今一度、これらを意識して、自分の商品・サービスを提案してみましょう。
その時こそ、あなたの営業チームが顧客にとって、真のパートナーとなる時です。
第5章 営業チーム力の向上:後正武
後正武(うしろまさたけ)・・・東京マネジメントコンサルタンツ代表。
東京大学法学部卒業。バーバード大学経営学修士。新日本製鉄、マッキンゼーアンド・カンパニー・インク(パートナー)、ベインアンド・カンパニー取締役副社長/日本支社長を経て、現職。
※参照:『大前研一と考える営業学(大前研一編著)』
個人によって、営業力に差があるということは、おそらくどの企業においても同じでしょう。
例えば、ものすごく数字を上げられるスーパーマンがいて、その人がいなくなったら、売上がどうなってしまうんだろうという不安も、あるかもしれません。
しかし、だからこそ、結果を出すための集団知をいかに蓄積し、活用できるか、営業チームの構成員である個人が成長できるかが大切となります。
営業のチーム力⇒集団知を蓄積し、活用して、単なる個人の集まりを越える結果を出すことができる営業集団の力。
競わせることに重きを置きすぎて、集団知を共有できなかったり、足を引っ張り合ったりするようになれば、本末転倒です。
あなたの営業チームが、下記の要件を満たしているか、自身に問いかけてみてください。
・目的を共有しているか
・目的を実現しようとする協働意欲を持っているか
・協働のためのコミュニケーションがあるか
優れたチームにおいては、これらの要件が当てはまっています。
組織の本質は、個人の能力を越える目的を達成するために、複数の個人が協働するものであるからです。
スーパーマンがいるからこそ、必ずしも目標を達成するチームとは限りません。
個人の成長と、全体の業績向上を一体化するような目的共有のための精神的動機づけがあることで、チームの力は、爆発的に上がっていきます。
そういったことができれば、自然とお互いの情報や成功例を持ち出し、議論やアイデアを出し合って、共有していくというコミュニケーションもできるでしょう。
営業チームのリーダーは、チーム活動を通じて人が育ち、その結果としてチーム力が向上し、長期的に業績が上がるという良いサイクルを定着させるよう工夫する必要があります。
それは地道で、回りくどく忍耐力が必要なことかもしれません。
なぜなら、あなたの経験があれば、
という答えをすぐに出せることであっても、部下に考えさせて答えを見つけさせる場面も往々にしてあるからです。
この忍耐強さに関しては、精神的なものだけでなく、業績的な面においても、必要になっていきます。
もし、短期的に業績を求めるのであれば、あなたが次々に指示を出して、その通りにやらせた方が早いでしょう。
しかし、それでは人が育ちませんし、あなたという個人をチームが越えることができなくなります。
あなたが素晴らしいリーダーで、部下に考えさせることができれば、思いもよらなかった発想が出て、予想以上の業績を上げることができるかもしれません。
また、あなたがいちいち指示を出さなくても、自ら考えて行動するようになるでしょう。
その部下たちが巣立った時、同じようにチームを成長させる人材となります。
その輪が会社全体に広がっていくと、「人を育てる風土」として定着します。
実際に、そのようなリーダーは少ないものです。
ですが、そうであるからこそ、希少価値があります。
特に、褒め上手という人は少ないように感じます。
私も上司の指導を受けながら、
『もっと褒めてくれれば、気分が上がって、もっと良い仕事するのになあ・・・』
『褒めてから、注意すれば素直に聞けるのに・・・』
と、心の中で思っていて、自分が部下に指導するとしたら、こうしようと考えながら聞いていました(笑)
ですので、私は褒められることがあれば、どんどん褒めるということを部下にしていました。部下は、照れるような感じで笑っていましたが、やはり人間は褒められると嬉しいものです。
気持ちも積極的になるので、自分から成果や工夫したことを報告してくれるようになりました。
また、私は、部下に誠実な関心を寄せて、日頃から人間的なコミュニケーションを取っていくということも、していました。
そうすることにより、お願い事もしやすくなりますし、こちらの指導も素直に聞いてくれるようになります。
職場の雰囲気も良くなりましたし、萎縮したりせず、前向きにやってくれるので好循環の流れが生まれていきました。
もちろん、それによって業績も向上していきました。
悪い面を指導しようとする人は多いですが、なぜか褒めることに対しては、する人が少ないように感じます。
怒ったり、悪いことを指摘して、改善されることは少ないのではないでしょうか。
もちろん、指導をすることは大切なのですが、それをする上においても、『小さなことでもいいので、まずは褒めてから』ということを心がけてみてください。
たったそれだけのことで、驚くほど、相手へのアドバイスの入って生き方が変わっていきます。
こういったことは才能や技術というよりも、人間力が大きく関係してきます。
具体的に言うと、如何に相手のことを思いやって、相手の立場になって考えられるかということです。
ぜひ、人間力を磨き、人を育てることができるリーダーとなってください。
そうすることで、組織は活性化し、明るい雰囲気となって、顧客の満足度も上がります。
業績が向上していき、あなたはさらなる進化を遂げていくことでしょう。
『大前研一と考える営業学』:まとめ
『大前研一と考える営業学』を学んできましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事を読んでいただいている方は、おそらくチームの営業成績を上げようと、日々悪戦苦闘されている方だと思います。
なかなか結果が出ず、部下も動いてくれず、大変な思いをされているのではないでしょうか。
ですが、あなたがこの本に書いてあること、特に『顧客主義』を徹底していけば、部下も変わり、顧客も信頼してくれて、売上はどんどん上がっていくでしょう。
これはきれいごとで言っているのではありません。
人間は成果報酬よりも、美しい理念のための方が、頑張れるものです。
また、顧客にとっても、真剣に自分のことを考えてくれる人は、信頼に値します。
人間は、意外と金銭的な報酬のためには、がんばることができません。
私自身、給料が上がる、出世するという目的のためには、努力することができませんでした。
このように考える人は多いと思います。
物質的には満たされている時代になっていますし、浪費する人はむしろ、仕事のストレスによって、浪費して発散しているからです。
それでは、仕事に対する満足度も上がりませんし、嫌々やっていて、良い仕事ができるわけはないですよね。
私は、塾の室長として、非常に業績の悪かった校舎に行った時、
「このままじゃ、校舎つぶれるぞ!」と、初年度から言われていました。
と、上司や会社に対して不信感が生まれ、ただ嫌な思いをしたくなくて、小言を言われないように仕事をしていました。
もちろん、そういうネガティブな思いでやっていても、良い仕事はできませんし、業績も上がりません。
顧客のクレームもあり、上司からいろいろと言われるという悪循環になってしまっていたんですね。
精神的に落ち込む一方でした。
と思ったので、覚悟を決めて、半ば捨て身で『顧客のために、そして働いている人たちのために』という思いで、仕事をするようにしました。
すると、嘘のような話ですが、本当に業績が上がり始め、校舎の雰囲気も良くなっていきました。
もちろん、役職も上がり、給料も上がっていきました。
それもありがたいことではあったのですが、やはり顧客や従業員の笑顔が増えていったことが、何よりも嬉しかったです。
今回の記事では、『顧客主義』ということをメインで話していきましたが、きれいごとではなく、本当にあなたの人生が変わると思います。
あなた自身が部下からも顧客からも信頼され、結果として現実の数字も上がっていくことになるでしょう。
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あなたの会社が発展し、そのことが社会を豊かにすることを願っています。
諦めずに挑戦していきましょう!
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