
本記事はこんな方におすすめです。
・心理テクニックを使うことに、どこか抵抗を感じているあなた
・お客さんに嫌われず、自然と「欲しい!」と言ってもらいたいあなた
[読者(あなた)の悩み]

あなたはそう感じていないでしょうか。
「お客さんに嫌われたくない。でも、売らなきゃいけない」——営業をしていると、この2つの間で苦しくなる瞬間がありますよね。
世界的名著『影響力の武器』(ロバート・B・チャルディーニ著)には、人が思わず「イエス」と言ってしまう心理が、6つにまとめられています。
書籍『影響力の武器』とは、社会心理学者のロバート・B・チャルディーニ氏による著書。
6つの心理とは、
- 返報性
- 一貫性
- 社会的証明
- 好意
- 権威
- 希少性
です。

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加賀田裕之です。
・著書
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東京都/パナソニック ホームズ株式会社/パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社 /パナソニック アーキスケルトンデザイン株式会社/北陸電力株式会社/中央大学附属中学/平成国際大学/高岡法科大学/株式会社宣伝会議/カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(TSUTAYA、蔦屋書店)/日本経営合理化協会/山梨県農業共済組合/公益財団法人 日本生産性本部/一般財団法人中部生産性本部/中部マーケティング協会/朝日生命保険相互会社/東京商工会議所 /株式会社ポーラ(POLA化粧品)/日本仲人連盟株式会社/一般社団法人協会ビジネス推進機構/株式会社FIT PLACE/合同会社Smart Be/アップルオートネットワーク株式会社/社会保険労務士法人閃光舎/株式会社 日本ヒューレットパッカード/Sansan株式会社/伊藤忠エネクス株式会社/FM J-WAVE/abema TV/SUNTORY 香るエール(広瀬すずさんと共演) 他多数
※本サイト内での感想や実績は、クライアント様個人やクライアント様企業の感想や実績であり、同様の結果を保証するものではありません。成果には個人差、企業差があります。
ここで、いちばん大切なことを最初にお伝えします。
この6つは、お客さんを“操る道具”にもなれば、お客さんの納得を“助ける道具”にもなります。同じ武器でも、使い方ひとつで結果は正反対になるのです。
封じ込めるように売り込む営業は、もう終わりです。
これからは、お客さんの本音を開き(価値観を聞き)、納得して決断してもらう営業の時代です。だからこの記事では、6つの武器を「お客さんを動かすテクニック」としてではなく、「お客さんが安心して“欲しい”にたどり着くための、誠実な後押し」としてお伝えしていきます。
そして毎回、ダメ営業・普通の営業・トップ営業の3人が、同じ武器をどう使うかを見比べていきます。その違いの中に、あなたが明日から使えるヒントが必ずあります。
その前に!最新の購買心理や、営業の『型』、現場で使える実践トークをご存知なく、たった一人であなたは苦しんでないですか?「1日3分で売れる!」ミリオンセールスアカデミー®︎無料メルマガで、最先端の営業スキルを体得して売上アップしましょう↓
目次
影響力の武器1:返報性


まず最初は、「返報性」です。
他人がこちらに何らかの恩恵を施したら、似たような形でそのお返しをしなくてはならない。
これは、一言でいうと、“恩返し”です。
※参照『影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか』P23
人は誰しも、与えられると返したくなる
何かもらったら、お返ししたくなりませんか?
今までの経験を振り返っていただいても、お返ししたくなる、もしくはお返ししなければならないと思ったことがあると思います。
あなたは、ショッピングセンターでクレジットカード等の案内を受けたことはないでしょうか?営業コンサルクライアントさんが以前、体験したことをお話します。
子供とショッピングセンターにいった際、広場で、バルーンアートを無料で配っている場面に出会ったそうです。
そこは、クレジットカードの入会キャンペーンをしているブースでした。営業マンがクライアントさんのお子さんに、バルーンアートを渡してきたのです。子供も、差し出されたものを拒否するわけもなく、嬉しそうに受け取りました。
そして営業マンは、クライアントさんにクレジットカードの案内をしてきました。正直、新規のクレジットカードに興味は全くなかったそうです。しかし、無料でいただいたことに恩義を感じたクライアントさんは、「話を聞くくらいならいいかな」と思い、その営業マンの話を聞いてしまい、結局、クレジットカードの新規加入してしまったそうです。
このように、一方的に何かプラスなことをされると、望んでいたものでなくても、何かお返ししたくなってしまうのが、この返報性の法則です。
give & takeは、giveから始まる
返報性にまつわる言葉として、「give&take」というのがあります。
まず最初に与えるというのが大切です。
やはり、もらうことばかり考えている人に、ものは集まりません。返報性という強いルールがある以上、まず与えることで、その後で受け取ることができるので、今後の自分にとってプラスになります。
拒否させた後に譲歩する
そして、この返報性にはもう一つテクニックがあります。それが、「拒否させた後に譲歩する」です。手順は以下のとおりです。
ステップ1:確実に拒否されるような要求を出す。
ステップ2:拒否されたら、それよりも小さな、元々受け入れてほしいと思っていた要求を出す。
こうすることによって、要求された相手は、「この人は、自分のために譲歩してくれたんだ」と恩義を感じて、2つ目の要求を受け入れてくれるのです。
そして、このテクニックは、相手にも満足感を与えます。それは、相手が「交渉が上手くいった結果、譲歩をさせた。」と感じるからです。そして、満足度が上がったことにより、同じ商品をまた購入する可能性が高くなるのです。
この心理テクニックは「ドア・イン・ザ・フェイス」といいます。詳しくは以下の記事を参考にしてください↓
【実践例】大きなお願いをして拒否されたら、それより小さい、本来のお願いをする
返報性のルールを利用した、セールストークをお伝えします。
例えば、証券営業マンとして投資信託を売る際、以下のようにお客様とお話します。
×ダメ営業 ―「やってあげた」が透けて見える
ダメ営業は、与えた瞬間に見返りを取りにいきます。

お客さんはこう感じます。

与えたものが、恩ではなく借金の取り立てになってしまうのです。
△普通の営業 ―「与える」が止まってしまう
普通の営業は、与えること自体はできます。役立つ資料を渡し、丁寧に情報も提供する。ここまでは合格です。

ただ、そこで止まってしまう。お客さんの本音を引き出さないまま待ってしまうのです。「いい人だな」とは思われても、「自分を分かってくれている」までは届きません。
◉トップ営業 ―見返りを求めず、本音を引き出す
トップ営業は、見返りを期待せず、ただお客さんの役に立つことを差し出します。

そして与えっぱなしにせず、お客さんの本音を深掘りして引き出す。だからお客さんは「この人は、売るためじゃなく私のために動いてくれている」と感じる。返報性は“狙って起こす”ものではなく、“誠実さの結果として起きる”ものなのです。
具体トーク ―「ドア・イン・ザ・フェイス」を誠実に使う
ドア・イン・ザ・フェイス(最初に大きめの提案をし、そのあと本命の小さい提案を出す手法)は、使い方を一歩間違えると、ただの“値引き”や“押し売り”になります。トップ営業は、これを「お客さんの本音を掘り下げるための入り口」として使います。
退職を意識し始めた、50代後半のお客さんとの場面です。


ダメ営業は、ここで反射的に「では500万で」と値を下げます。トップ営業は、その前に“怖い”の正体を、お客さん自身の口から引き出します。
[本音の深掘り]


ここが大事なポイントです。お客さんが怖いのは「投資」ではなく、正確には“株”で損した経験。普通の営業は「今回は大丈夫ですよ」と流してしまいますが、トップ営業は、この違いを丁寧に解きほぐします。
[「株」と「投資信託」の違いで安心してもらう]




「自分の失敗は“株”という商品の特性だった。投資信託はそれとは別物だ」——ここでお客さんの中の“怖い”が、大きくほどけます。
[それでも、ドア・イン・ザ・フェイスで一歩ずつ]


同じ「1,000万→500万」でも、この500万は“断られたから下げた妥協案”ではありません。お客さんの「株で痛い目に遭った」という不安に寄り添い、その怖さを解いたうえで差し出した、最初の一歩です。だからお客さんは、値引きではなく「この人は、私の不安に合わせてくれた」という信頼を抱くのです。
これが、ドア・イン・ザ・フェイスの誠実な使い方です。大きな提案は“断らせるため”ではなく、“本音を引き出すきっかけ”として置く。出てきた本音(株の失敗)に、提案(分散された投資信託+少額スタート)をぴたりと合わせていく。
まとめ
返報性は、テクニックである前に「あなたが先に、誠実に差し出す」という姿勢そのものです。そして、いちばん価値ある“差し出しもの”は、商品でも値引きでもなく、お客さんの本音を一緒に掘り下げ、その不安を一つずつ解いていく時間そのものなのです。
次の商談で一つだけ。お客さんが「ちょっと怖い」と言ったその瞬間、すぐ条件を下げるのをやめて、「それは、どんなところから来ていますか?」と、もう一段だけ深く聞いてみてください。その一問が、あなたを“選ばれる営業マン”に変えていきます。



それでしたら、500万円は現金で持っておけるので、急にお金が必要になった場合も安心です。
急に500万円以上のお金が必要になることも考えにくいですし、もし必要になったとしてもお客様の現金保有状況であれば、十分対応可能だと思います。500万円であれば、投資信託で持っておくことで、リスクとリターンをバランスよく取って、資産を増やすことができると思います。
そして、今後余裕が出てこられたら、増額していただけると良いと思います。
このようにすると、お客様は、「提案を断るなんて悪いことをしてしまったな・・・」と感じて、減額後の提案を受け入れやすくなります。
販売を希望する商品があれば、最初はそれより少し高額な商品を勧めてみることをオススメします。
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影響力の武器2:一貫性


「ひとたび決定を下したり、ある立場を取ると、そのコミットメントと一貫した行動を取るように、個人的にも対人的にも圧力がかかります。そのような圧力によって、私たちは前の決定を正当化するように行動をする」
ということです。
※参照『影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか』P71
人は誰しも、自分に一貫性を求める
2つ目は、「一貫性」です。一度やったことを続けようとする傾向があるということです。
人は生活する上で、無意識に多くの選択をしています。ケンブリッジ大学の研究によると、人は1日に最大3万5,000回の選択をしているのです。
そして選択は脳を疲れさせるのです。
そのため、一貫性があった方が生きるのが楽だと思います。一貫性は「思考の近道」を私たちに提供してくれるのです。ある問題に対して自分の立場をはっきりさせることで、その問題についてあれこれ考える必要がなくなるのです。
自分が以前にした発言や行動との一貫性を保とうとする
ひとたび決定を下したり、ある立場を取る(コミットメント)と、自分の内からもも外からも、そのコミットメントと一貫した行動をとるように圧力がかかります。
こう思ったことはありませんか?
人は、自分がやったことが正しかったと思いたいので、行動に一貫性を求めて成功を得ようとします。
このような心理状態に関連した、心理学的傾向があります。それが、「サンクコスト効果」です。
サンクコスト効果 ・・・ 今の行動を継続すると損失が出てしまうとわかっているにも関わらず、これまでにやってきた分を惜しんで、行動を継続してしまう心理的傾向
例えば、家の押し入れに眠っているものを例にしてみましょう。
5年前に買った少し高い健康器具など、今は使っていないけど中々捨てられてないものは、誰もが持っていると思います。

しかし、このままにしておくと、いずれ持っていることも忘れてしまって、部屋がどんどん散らかってしまいます。
このように、過去の行動に縛られてしまい、抜け出すことが難しいのです。
「サンクコスト」については以下の記事も参考にしてください↓
【実践例】まず小さいことでもいいので、発言や行動をしてもらう
一貫性を利用したコミュニケーション例をお伝えいたします。
あなたが営業マンだとします。
お客様に何かを購入してもらいたい場合は、お客様からささいなコミットメントを引き出すことが大切です。
売上の一部が、寄付につながる商品があったとします。人は誰しも、困っている人を助けたいという気持ちを持っている方が多いので、「寄付につながるようなことをしたい」発言させることで、その発言にコミットメントするような行動をしたくなるのです。
以下が会話例です。



お客様が寄付したいと自分で発言したことにより、その発言に一貫性を持たせようとして、購入に踏みきろうという意識につながるのです。
そして、一度取った行動に一貫性を持たせようとするため、以下のように再度セールスをかけると良いと思います。

このように、類似した商品を紹介してみてはいかがでしょうか。
お客様から「YES」をとることによって、段々と大きな「YES」、つまり成約を得る手法「YESセット」については以下の記事を参考にしてください↓
イエスセット(yes set)とは?トップセールスの悪用厳禁の心理テクニック!
大事なのは、一貫性は“お客さんを言質で縛る”ためではなく、“お客さん自身の本心を言葉にしてもらい、その決断を後押しする”ために使う、ということです。
×ダメ営業 ―言質(げんち)を取って詰める
ダメ営業は、小さなYESを連発させて言質を集め、最後にその言葉でお客さんを追い込みます。


△普通の営業 ―営業マンばかりが話す
普通の営業は、商品の良さを一生懸命説明します。でも、お客さん自身に語らせません。

◉トップ営業 ―お客さん自身に語ってもらう
トップ営業は、お客さん自身に「どうなりたいか」を語ってもらいます。

具体トーク ―本心を引き出してから提案する
保険営業の場面です。




まとめ
お客さんを言葉で縛るのではなく、お客さんの本心を言葉にする手伝いをしてください。自分で口にした想いは、お客さんを自然と前へ進めます。
影響力の武器3:社会的証明


この原理が特に適用されるのは、正しい行動が何であるかを私たちが決める時です。特定の状況のもとで、ある行動を遂行する人が多いほど、それが正しい行動だと見なすのです。
・映画館でポップコーンの空き箱をどうするか?
・高速道路でどのくらいスピードを出すか?
・夕食会でチキンをどのように食べたらよいか?
など問題はさまざまですが、いずれの場合も、周囲の人の行動が自分がどのように振る舞ったら良いかを決める重要な手がかりとなるのです。
※参照『影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか』P138
ある行動をする人が多いほど、人はそれが正しいと判断してしまう
3つ目は、「社会的証明」です。これは、ある行動について、それをしている人が多いほど、その行動が正しいと認識してしまうことです。
本書では、テレビで使われる笑い声について述べられています。バラエティ番組などで、明らかに後で付け加えられた笑い声を聞いたことはないでしょうか。
「多くの人が笑っているから、面白いものに違いない」と脳が錯覚し、無意識に面白いものに感じてしまうのです。
ショッピングカートが流行った理由
今は当たり前にある、ショッピングカート。これを流行させたのにも、社会的証明が使われました。
ショッピングカートは、1934年にアメリカで食料雑貨店を経営していた、シルバン・ゴールドマンが発明しました。重くなった買い物カゴを運ぶために発明されましたが、当初、進んで使おうとする顧客はいませんでした。
店内にたくさん配備し、説明看板も設置しましたが、それでも使用者は増えませんでした。
そこで、買い物客を何人か雇い、ショッピングカートを押して店内を回らせたのです。よくいう、「サクラ」ですね。その結果、サクラでない顧客も真似するようになり、ショッピングカートは全米を席巻するようになったのです。
行列ができるラーメン屋さんは本当においしい?
行列は、色々なところで見られますよね。
例えば、行列ができているラーメン屋さんは多くあります。
そして、行列ができているのを見ると、「このラーメン屋さんって美味しいんだろうな」と想像してしまうと思います。
でも本当においしいのでしょうか。
今そこにあるのは、多くの人がそのラーメンを求めて並んでいるという事実だけです。
その行列に並んでいる人が全員美味しいと思っているとは限らないのに、無意識にそう思ってしまうのです。
【実践例】「多くの人が使っている」「同じ境遇の方から支持いただいてる」ということを強調
社会的証明を利用したコミュニケーション術をお伝えいたします。
証券営業マンだとします。万人受けする商品として、個人向け国債があります。少額から購入できて、ローリスクな商品なので、投資初心者の方にとってとてもいい商品です。
ただし、ここを履き違えないでください。数を盛って煽った社会的証明は、嘘がバレた瞬間に信用をゼロにします。トップ営業は、お客さんと“似た立場の人”の本当の実例で、安心材料を手渡します。
×ダメ営業 ―漠然と「みんな買ってます」
ダメ営業は、根拠なく数の圧で押します。


△普通の営業 ―「人気です」で終わる
普通の営業は、人気だとは言います。でも、お客さんの状況とは関係のない一般論で止まります。

◉トップ営業 ―「あなたと同じ人」の物語を渡す
トップ営業は、お客さんと同じ境遇・同じ不安を持っていた人が、どう解決したのかを具体的に伝えます。



具体トーク ―同じ立場の実例で安心してもらう



一人1,000万円購入したとしても、34万人の方が購入している計算となります。それだけ、日本の国債は購入されているので、安心です。


まとめ
他人の“数”で煽るのではなく、お客さんと似た人の“物語”を渡してください。「自分と同じ人ができた」が、いちばんの安心材料になります。
影響力の武器4:好意


しかし、私たちが全く知らない人たちまでがこの単純な行為のルールをいろいろなやり方で使って、彼らの要請を私たちに受け入れさせている、ということを聞けば驚くに違いありません。
※参照『影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか』P196
「頼みごとを聞いてあげたい」と思うのは、その人に好意をもっている場合
4つ目の武器は、「好意」です。
「そんなの当たり前じゃないの?」思いますが、これもまた深い影響力です。
あなたは、どんな人のために行動してあげたいと思いますか?
やはり、好きな人に対して、行動したいと思いますよね。
そのため、影響力を持つためには、好意を持ってもらうのが重要です。
友人を通して、行動してもらう
それでは、好意を持たれるためには、どうしたらよいでしょうか。
一番手っ取り早い方法は、その人が好きな友人に対して働きかけることだと思います。
自分の友人を増やすのにも限界があります。しかし友人の友人ということになれば、影響力を及ぼしやすいのではないでしょうか。
自分が営業マンだとしたら、お客様から友人を紹介していただくのが良いと思います。
急に営業マンから商品を紹介されるよりも、自分が信頼している友人から紹介された方が、購入に対するハードルは下がります。
例えば、証券営業での新規開拓営業であれば、以下のようにトークします。

以上のようなトークをして、ご友人を紹介いただければ、心理的ハードルを下げて新規開拓ができると思います。
世界で最も偉大な自動車セールスマンがお客様に提供した、たった2つのこと
本書では、好意の力を利用して、自動車を販売した男の話が描かれています。
アメリカのデトロイトに、ジョー・ジラードという男がいました。彼は、シボレーという車を売るスペシャリストでした。
平均で1日に5台以上の乗用車とトラックを販売し、「世界で最も偉大な自動車セールスマン」として『ギネスブック』に載ったこともあります。
彼の手法は、2つのものをお客様に提供するだけでした。
一つは、公正な価格。もう一つは、この人から買いたいと思わせる人格です。
「この人から買いたいと思わせる」というのは、好意を抱いてもらうことです。
それでは、人は、どのように人を好きになるのでしょうか?
本書では、以下の3つが挙げられています。
人が人を好きになる理由1 ・・・ 外見
理由の一つ目は、外見です。人は、見た目でほとんど判断されます。
メラビアンの法則というものがあります。
メラビアンの法則 ・・・ 人が誰かを判断するとき、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%を占める。
人が何を言ったか(言語情報)ではなく、どのような見た目の人か(視覚情報)という方が大切ということです。そのため、まずは見た目を意識しましょう。
営業マンであれば、清潔感がある見た目だと良いと思います。
顔はひげを沿ったり、化粧をしたりと、爽やかな印象に保ちましょう。
そして、服は、高級なものが買えないのであれば、安くてもいいので、新しいものを身に着けるようにしましょう。
また本書では、ハロー効果という心理現象についても述べられています。
ハロー効果 ・・・ 外見の良い人は才能、親切心等といった望ましい特徴を持っていると自動的に考える
外見が良いだけで、他の特徴についてもよく見られるということです。
清潔感を持つというのは、誰でもできることですし、コスパはすごくいいと思いますので、外見を良くするようにしましょう。
人が人を好きになる理由2 ・・・ 類似性
2つ目は、類似性です。要するに、私たちは自分に似ている人を好むということです。
これを利用して、似通った経歴や趣味を強調してみましょう。
例えば、お客様がゴルフ好きであれば、積極的にゴルフの話をしましょう。
そこまで詳しくないとしても、「ゴルフに興味があって、是非やってみたいと思っております!」と言うだけでも、相手は嬉しいものです。
人が人を好きになる理由3 ・・・ お世辞
最後にお世辞です。私たちは、他者からの賞賛を好むと言われています。
褒められて嫌な思いをする人はいませんよね?
前述した、世界で最も偉大な自動車セールスマンと言われたジョー・ジラードも、お世辞を利用していました。
毎月、1万3,000人以上のお得意さん全員に、メッセージを印刷した挨拶状を送っていました。
そして、そのメッセージとは、「あなたが好きです。」です。
無理やりお世辞を使うというのは、少し難しく感じるかもしれません。
しかし、できるだけ多くの人を愛するという気持ちを忘れなければ、お世辞もスムーズに言えるようになると思います。
【実践例】清潔な外見で、何度も訪問し、相手と仲良くなる
あなたが証券営業マンだとします。新規開拓で個人宅を回るのを仕事としている場合、以下のように振る舞うと良いでしょう。
・清潔な外見 ・・・ 使用期間は1年未満の、新しいスーツを身に着ける。
・何度も何度も訪問し、お話する中で、共通の趣味を見つけて仲良くなる。
例えば、以下のようにお客様の趣味を聞いてみましょう。



もちろんこれだけだと、すぐには打ち解けられないとは思いますが、何度も続けていき、共通の趣味を増やしていくことで、「何か、趣味が合うなぁ」と思っていただけます。嫌な気はしないはずです。
例えば、ゴルフが好きな男性であれば、他に車などが好きだったりするので、自分も好きだということをアピールします。それが、「好意」に繋がっていくのです。
お客様のことが第一であるという気持ちで、「お客様の資産を増やして、喜んでいただきたい。」という気持ちを伝える。
例えば、以下のようにトークします。
お客様が老後、元気に過ごしていただくためにも、今のうちから資産を増やしておかなければならないと思います。そのためにも、株式や投資信託を購入して、順風満帆な老後に備えませんか。 金利が3%の投資信託に1,000万円預ければ、20年後には約1,800万円まで増やせることができますよ。 
これらのことを徹底すれば、お客様から好意を持たれ、販売実績も上がることでしょう。
影響力の武器5:権威


私たちはこの世に生まれて以来、適切な権威に従うことが正しいことであり、それに従わないことは間違いであると教育されています。
このメッセージは幼年時代に親から受ける躾や小学校唱歌、物語、童謡の中に盛り込まれ、成人になってから遭遇する法律や軍隊、政治システムの中にもそれが受け継がれています。
それぞれのシステムにおける価値観と正当な権威に服従し忠誠を尽くすこととは、非常によく調和しています。
※参照『影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか』P258
私たちは、権威がある人の言うことに従う
あなたは普段お仕事をしていて、誰の指示に従っていますでしょうか。
新人社員の指示に従わないですよね。やはり、権威がある人の言うことを聞くと思います。
動物園で、サル山を見たことがありますか。
私はあれを見た時に、”権威”を感じています。ボス猿が山の頂上にいることが多いです。そして、他のサルはその下にいて、基本的に頂上に登ろうとはしないはずです。
人間も本質は似ている部分があると思います。ただし、人間の場合は、身体的なものではなく、他に権威の高さを示すものがあります。
権威のシンボルとして、以下の3点が挙げられます。
権威のシンボル① ・・・ 肩書き
1つ目は肩書きです。
人は良い肩書きの人物の話に、妄信してしまうとのことです。
新入社員の話よりも、課長や部長の発言の方が、信頼がありますよね。
権威のシンボル② ・・・ 服装
2つ目は服装です。服装にも権威が現れます。
本書では例として、警備員について挙げられています。
ある実験で、依頼者が通行人を呼びとめ、あるお願いをして応じてもらえるかというものでした。
その結果、依頼者が普通の服を着ている時より、警備員の制服を着ている時の方が、指示に従う人が多かったというのです。
権威のシンボル③ ・・・ 装飾品
最後に、装飾品です。
本書では、宝飾品や自動車が挙げられています。
自動車に関する例をお伝えします。サンフランシスコで行われた実験では、信号が青に変わっても前の車が発進しない場合、クラクションを鳴らすまでの時間を測定しました。
結果は、前の車が高級車であるときの方が、旧車の大衆車のときよりも、クラクションを鳴らされる回数が少なかったのです。
【実践例】名刺には資格を記載し、高級な服や時計を身に着けて、営業する
あなたが証券営業マンだとします。権威を利用したコミュニケーション例は以下のとおりです。
まず名刺には、保有資格を記載しましょう。FP(ファイナンシャルプランナー)や証券アナリストなどの資格を記載するだけでも、お客様からの信頼性は高まります。
私も名刺には、FPの資格を記載していました。そしてお客様とお話する際にも、FPで学んだ情報をお知らせしていました。例えば、以下のようにトークします。

そのため、万が一、証券会社が破綻しても、お客様の資産はきちんと返還されます。私はFPとして、お客様にもお金の知識を身につけていただきたいと思っております。
次に、高級そうな服や時計を身に付けましょう。前述したとおり、基本的には新しいものがいいのですが、予算的に可能であれば、高級スーツを身に着けた方がいいでしょう。
時計も、30万円以上のものを身に付ければ、お客様から「この人に資産を預ければ、増やしてもらえるかも」と思っていただけます。
影響力の武器6:希少性


手に入れることが難しい物は、簡単に手に入れることができる物よりも、たいていは良いものだということを私たちは知っています。だからこそ私たちは、どのくらい手に入りやすかを手掛かりとして、その物の質の良さを迅速かつ正確に判断することができるのです。したがって、希少性の原理が威力を持つ理由の一つは、それに従っていれば、通常、効率的かつ正確に判断できるちう点にあります。
これに加えて、希少性の原理の威力にかけがえのないもう一つの源泉があります。それは、手に入れる機会が減少するにつれ、私たちは自由を失うということです。私たちは、既に持っている自由を失うことを嫌うものです。既有の特権を保持しようとするこの欲求こそ、希少性の理論の中核をなすのです。
※参照『影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか』P291
私たちは、少ない、または少なくなりつつあるものに価値を感じる
最後の武器は、「希少性」です。
少ないものに価値を感じるのは、皆さんも生活する中で感じていることですよね。
ダイヤモンドは、なぜ価値が高いかというと、他の石と比べて生産量が少ないからです。
河原で拾える石は、基本的に価値がないですよね。それは、たくさんあるからです。
こういう事実から、人は数が少ないものに対して、価値を感じるようにできています。
失うときの方が、得るときより、強く刺激されてしまう
本書では、希少性について、もう一つ述べられていることがあります。それは、人は失う時の方が、同じものを得る時よりも感情が動いてしまうということです。
あなたも普段持っていることを意識していなかった物が、無くしたと思ったら急に不安に感じることはないでしょうか。これは、人の脳が損失から守るために進化してきたというのが理由ではないか、と本書では述べられています。
【実践例】「数量限定」「期間限定」などの言葉を織り交ぜる
希少性を利用したコミュニケーション例をお伝えします。
ある商品について、「こちらは、今月限定で、無くなり次第販売終了です。」というように営業してみましょう。
【証券営業であれば、以下のようにトークします】

1,000万円購入するだけで、10,000円以上の現金をプレゼントしております。個人向け国債についてあまりご存じなければ、当支店で開催する説明会にご参加いただければ、お得な情報をお知らせいたします。
説明会は定員○○人で、残り5席となっておりますので、お早めにご応募いただければと思います。説明会に来られた方の中で、抽選5名様に10万円をキャッシュバックするキャンペーンもあります。是非お越しください。
数量や期間が限定されている、という事実が希少性を一気に増幅させます。
お客様に、「この商品を得る機会を失いたくない!」という意識が芽生え、購入につながることになるのです。
6つの影響力の「武器」を装備して、選ばれる営業マンになる:まとめ
本記事では、世界的名著『影響力の武器』で紹介されている、人を動かす6つの心理トリガーについて解説しました。
改めて、その6つの要素を振り返ってみましょう。
・返報性:まず自分から与えることで、相手の「お返ししたい」心理を刺激する。
-
・一貫性:小さなコミットメント(約束・行動)を引き出し、継続的なイエスにつなげる。
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・社会的証明:「多くの人が選んでいる」という事実を示し、安心感を醸成する。
-
・好意:外見・類似性・称賛を通じて、相手との信頼関係を築く。
-
・権威:専門性や資格、ふさわしい身なりで、プロとしての信頼を勝ち取る。
-
・希少性:限定性や損失回避の心理を用い、決断の背中を押す。
これらは単独で使うだけでなく、複数を組み合わせることでより強力な効果を発揮します。しかし、知識として「知っている」だけでは売上は上がりません。日々の営業活動や台本(トークスクリプト)に落とし込み、実践して初めて「武器」となります。
心理学に基づいた正しいアプローチを身につければ、無理な売り込みをせずとも、お客様から自然と選ばれるようになります。ぜひ今日から、この6つの武器を意識してコミュニケーションを変えてみてください。
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