最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛けの読みどころ

 

営業戦略を立てるには、どうすればいいのかわからない…。

 

『最強の営業戦略(栗谷仁 著)』の読みどころを知りたい。

 

あなたは『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』に興味があるはずです。

 

 

加賀田裕之
加賀田裕之
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営業教育日本一 ミリオンセールスアカデミー®主宰

台本営業®コンサルタント加賀田裕之です。

 

 

 

書籍一覧

 

 

著書の栗谷仁(くりやひとし)氏は早稲田大学法学部卒、ハーバード大学経営大学院修了(MBA)。松下電器産業/松下通信工業、ボストン・サイエンティフィック ジャパンを経てA.T.カーニーに入社。戦略オペレーショングループのリーダーとして、企業の収益拡大・競争力強化を支援しています。

栗谷氏が携わった領域は幅広く、さまざまなプロジェクトをマネジメントしてきました。

・コスト削減
・業務改革
・営業力強化
・サプライ
・チェーン改革
・企業再生
・事業戦略
・グループ経営改革
・組織改革

 

 

栗谷仁(くりやひとし)氏

栗谷仁

 

数多くのプロジェクトで実証された「営業力を最大化するフレームワーク」が本書にまとめられています。

 

最強の営業戦略

 

出典:『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』(東洋経済新報社)

 

本書は、一般的に分かりづらい「営業戦略」について、網羅的に書かれています。営業責任者や経営のトップの方にはもちろん、これから営業マネージャーを目指す営業マンにもおすすめの『最強の営業戦略』の読みどころを紐解いていきましょう。

 

 

『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』概要・目次

加賀田

 

まず『最強の営業戦略:企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』の概要をご説明します。


営業活動は企業全体の収益に大きな影響を与えるもの。
企業としても大きなテーマのはずですが、営業マン個人の問題と捉えられがちです。

 

本書では営業活動の本質的な問題を解決し、個人と企業の両軸から営業力を強化する「フレームワーク」について解き明かされています。


BtoBの営業を強くする、営業戦略の教科書ともいえる一冊です。

さっそく目次を見ていきましょう。

 

 

 

【最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け目次】

 

第1章 営業の競争力強化のフレームワーク
1.営業課題の要因を特定するフレームワーク
2.営業課題解決の6ステップ

 

第2章 【営業力強化のステップ1】戦略・ターゲティングの明確化
1.営業の戦略方針の明確化
2.営業で使えるセグメンテーション
3.攻略すべきターゲット決めと優先順位付け
4.ターゲットの攻略方法
5.価格戦略
6.顧客の調達戦略を見据えた対応
7.戦略・ターゲティングの明確化総括

 

第3章 【営業力強化のステップ2】戦略と個別活動とのリンク
1.個別顧客のセグメントの認識
2.現実の競争状況に応じた対応
3.個別顧客の状況に応じた複数製品の優先順位付け
4.営業ツールの活用
5.戦略と個別活動とのリンク総括

 

第4章 【営業力強化のステップ3】営業の役割定義と活動の標準化
1.営業の役割と付加価値活動
2.営業活動プロセスの標準化
3.営業の生産性を向上するための施策
4.営業の役割定義と活動の標準化総括

 

第5章 【営業力強化のステップ4】営業活動の効率化
1.営業業務を付加価値の観点から分類する
2.企業風土や内在している経営課題が非効率を生む
3.営業間接業務の棚卸しと効率化
4.営業活動の効率化総括

 

第6章 【営業力強化のステップ5】営業体制の構築
1.リソース配分の最適化
2.営業の顧客対応体制を構築する
3.営業体制の構築総括

 

第7章 【営業力強化のステップ6】営業活動のPDCAの仕組みの確立
1.営業担当者の個別活動のPDCAをまわす
2.営業部門全体のPDCAをまわす
3.営業活動PDCA総括

 

第8章 チャネル営業について
1.複数の流通チャネルから最適チャネルを選定し攻略する
2.店舗チャネルに対する対応
3.チャネル営業について総括

 

第9章 実際にプロジェクトを仕立てる
1.戦略から活動効率化まで全般をカバーするプロジェクトの仕立て方
2.営業生産性向上と現場への落とし込みを重視したプロジェクトの仕立て方
3.営業組織をアセスメントするプロジェクトの仕立て方

 

 

加賀田

 

この記事ではとくに重要な箇所や、本だけでは分かりにくい箇所をご説明します!

 

 

御用聞きではない営業へ。営業の競争力強化の6ステップとは

営業電話をする男性

 

加賀田

 

「うまく提案ができない…。」
「意味のない雑談ばかりになってしまい、契約につながっていない。」
「営業力を強化して、御用聞き営業から脱出したい!」
このように思っていませんか?

営業力強化をするためには、まず弱点を知ることが重要。弱点がわからなければ、改善するべき箇所も見つかりません。ではその弱点はどうやって見つけるのでしょうか。

 

 

営業活動をとりまくさまざまな課題は、その現象面だけを見るのではなく、課題解決を図るための要因単位に整理し、括り直すことが必要である

 

(中略)

 

これらの課題要因の中でどの部分が自社として強くどの部分が弱いかを適切に捉えて、改革していくことが非常に重要である。

 

出典 :『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』(東洋経済新報社)P12・13より

 

名刺交換

 

 

営業の弱点となる要因はなにか?

 

「売り上げが上がらない」→「営業マンの訴求力低下が原因だ」と決めつけるのは注意が必要です。表面的な問題だけにとらわれてはいけません。問題の本質的な要因を特定し、整理することが大切です。

 

『最強の営業戦略』では要因特定のフレームワークとして7つの指標を挙げています。

 

1.基準となるモノサシ
2.戦略・ターゲティング
3.戦略と個別活動とのリンク
4.営業の役割定義と活動標準化
5.活動効率化
6.営業体制
7.営業活動PDCA


自社の営業活動における現状を確認し、課題がどれに当てはまるのかをチェックしてみましょう。

 

 

PDCAサイクル

 

加賀田

 

例えば次のような問題点がある場合。
「営業部門間で顧客ターゲットの共通認識ができていない」
「営業個人のスキルに依存した訴求になっている」
「手厚いサービスと値引きが前提となっているため、コストと売り上げのバランスが悪い」

 

この場合は要因特定のフレームワークにおいて上流部分の「2.戦略・ターゲティング」に課題があると想定できます。

 

戦略において見落としがちなのが、戦略を個別の顧客対策に落とし込むことです。上司だけが理解していても、担当の営業マンが認識できていなければアクションがとれません。

 

個別の顧客に対してのアクションが明確でない場合、どうなってしまうのでしょうか。

 

 

 

顧客のプロファイルや属性を意識してセグメンテーションを行ない、なるべく営業がターゲットセグメントを認識できるように配慮したとしても、いざ個別顧客に向き合うと、はたしてこの顧客がどのセグメントに属するのか認識できないことも多い。

 

セグメントはあくまでも一定のマスでの特徴を共通に括ったものであるので、個別顧客の段階になると暖味になってくる。

 

 

出典 :『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』(東洋経済新報社)P22より

 

加賀田

 

個別顧客をセグメントできないのは、担当営業マンだけの責任ではありません。最適なセグメントに落とし込むための仕組みづくりが大切なのです。

 

仕組みづくりが重要になるシーンは他にもあります。営業の現場において「リソースが足りなくて顧客のカバーができない」と感じることはありませんか?手が回っていない原因は、本当にリソース不足なのでしょうか。

 

 

 

しかし、現実には、移動時間の他に販売報告書や稟議書の作成、会議など内勤デスクワークが多く、正味で顧客と接している時間は限られている。

 

付加価値のある商談に費やしている時間が少ない企業は多く、営業の活動時間の1〜2割程度の時間しか商談ができていない企業が数多く存在する。

 

 

出典 :『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』(東洋経済新報社)P26より

 

 

人員を増やす前に、省けるムダがあるかもしれません。


営業活動には効率改善の余地が多くあります。
「その問題の要因はどこにあるのだろう」と深堀りすることが重要です

フレームワークを活用し、営業の本質的な課題が特定できれば、次はその課題解決です。

 

本書では課題解決による営業強化の6ステップを解説しています。

【営業強化のステップ】
1.戦略・ターゲティングの明確化
2.戦略と個別活動とのリンク
3.営業の役割定義と活動の標準化
4.営業活動の効率化
5.営業体制の構築
6.営業活動のPDCAの仕組みの確率

 

次の章から、6つのステップの中から、特に気になるところを解説していきます。

 

戦略は実行するためにある。個別の顧客への対応へと落とし込もう

セールスマン

 

加賀田

 

どんなにすばらしい戦略を立てても、実行されなければ意味がありません。顧客に合わせてカスタマイズし、実現可能な形に落とし込むことが必要です。

その際、個別顧客がどのセグメントに属するのか認識することがポイントになります。

 

 

 

 

日ごろからリレーションのある既存顧客であれば、それほど判断も困らないが、新規顧客であればセグメントを認識するのも手探りであろう。

このような営業担当者をサポートするためにも、簡単な質問をベースに顧客のセグメントを判定できるツールなどは有効である。

 

 

(中略)

 

 

このように、まずターゲットとして捉えるべきかどうかを初期段階で判定することは、無駄な労力をかけずに済むので重要である。

その上でターゲットとなり得る顧客のセグメントを判定するようなツールは有効であろう。特に、営業担当者に新人が多い場合にはなおさらである。

 

 

出典 :『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』(東洋経済新報社)P109より

 

加賀田

 

そもそもターゲットではない顧客に対してアクションを起こしていては非効率です。

 

・ターゲットとして捉えるべきなのか?
・どのセグメントなのか?
それを判断するための、評価基準を定めましょう。

 

そしてセグメントに応じたアクションを検討してみてください。セグメント別の対応において、競合への対応がポイントになります。

具体的なケーススタディを実践してみましょう。

 

 

話をする営業マン

 

 

【ケーススタディ:情報管理商品について、競合3社と新規顧客開拓を争っている場合】

 

■自社(Company)の条件
・利益率重視
・価格競争は避けたい
・一定の値引きは想定している

 

 

■競合(Competitor)の状況
・競合A社:業界最大手。開発規模も大きく、品質・価格ともに高い。
・競合B社:自社より品質・価格ともに少し低め。
・競合C社:品質を落とし、安価で提供している

 

■顧客(Customer)の状況
新規顧客の市場調査の結果、大きく3つの顧客セグメントが判明。

・顧客セグメントX:品質と安全を重視。価格に対してはあまり要求がない。
・顧客セグメントY:できれば低価格が望ましいが、それよりも手厚いフォローやサービスを求める。
・顧客セグメントZ:とにかく価格重視。

 

 

ここでは顧客セグメントZ(とにかく価格重視)に対する対応をみていきましょう。

 

このセグメントの場合、品質だけの訴求ではあまり意味がありません。競合の主軸がA社やB社であれば、品質と価格のバランスを訴求しつつ、一定の値引き対応で狙えるでしょう。

しかし一定以上の値引きを要求された場合は、撤退することも必要です。

 

また競合の主軸が安価で提供しているC社の場合、このセグメントの顧客は対象外となるでしょう。

 

このように顧客セグメントのニーズだけではなく、競合との組み合わせによってするべき行動が変わってくるのです。

 

営業戦略策定の基本フレームワークである「3C分析」については、以下の記事も参考にしてください↓

 

営業戦略とは?営業戦略フレームワーク(3C),営業戦術との違い,事例,参考書籍など

 

営業戦略,フレームワーク(3C),営業戦術との違い,事例,参考書籍【2024年版】

 

 

ムダはどこにある?営業を棚卸しして効率化しよう

棚卸し

 

加賀田

 

営業マンが営業活動に費やせる時間は限られています。
法律で定められた勤務時間は1日8時間。

※参考:「勤務時間の上限は法律で決まっていますか。|厚生労働省」

 

この時間をいかに価値のある活動に費やすかによって、成果が変わってきます。

 

しかし実際には10〜20%しか、付加価値のある営業活動に時間を使えていないのです!

 

 

 

実際には営業担当者が付加価値活動に費やせる時間は10〜20%程度しかなく、残りの時間は、稟議書の作成、会議、販売報告書の作成、移動など直接の営業活動ではない間接業務に費やされている。


間接業務の中には、提案書作成の準備時間など、販売活動の一環として不可欠な業務も存在するが、一方、長時間の会議や複数の類似販売報告書など、不要であったり、大幅な削減が可能な間接業務も多く存在するのが通常である。

 

 

出典:『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』(東洋経済新報社)P138より

 

加賀田

 

ムダな間接業務を削るメリットをイメージしてみましょう。

 

例えば1人あたりの営業力を100%とし、営業活動において割り当てる時間を以下のように仮定します。

・間接業務:80%
・付加価値活動:20% 

 

5人の営業マンが同じ割合で活動すると、付加価値活動は
20% × 5人=100%
となります。

 

もし1人あたりが付加価値活動に当てる割合を
20%→40%
に増やせたらどうなるでしょう。

 

40% × 5人=200%
となり、全体で約2倍の時間を付加価値活動に当てられます。

より多くの時間を使ってターゲットへの訪問を増やしたり、丁寧なサービスを提供したりできますね。

 

間接業務のムダを減らし、付加価値活動にかける時間を増やせば、生産性が大幅にアップするのです。

ただし、営業マン個人がムダだとわかっていても、効率化がむずかしい場合もあります。

あなたはこのような場面を見たことはありませんか?

 

営業マン

 

先日新規で契約したクライアントから新たな要望がありました。
すぐに資料をそろえて訪問しようと思います。

 

営業責任者

 

訪問する前にどんな要望があったのか、報告書をつくって共有しておいてくれ。

 

営業マン

 

できるだけ早く訪問したいのですが…。

 

営業責任者

 

営業内での情報共有がなければフォローできない。まずは報告書を出してくれ。

 

営業マン

 

(報告書よりもクライアントへの対応が最優先なのでは…)

 

 

これは極端な例ですが、似たような会話を聞いたことはありませんか?

・「ルールだから」
・「そういう決まりだから」
という社風や慣習によって、ムダを生んでいるシーンは数多くあるでしょう。

 

営業マン個人の問題ではなく、仕組みから見直すことが重要です。

 

PDCAは営業全体だけではない。個人と全体でサイクルを回そう

pdcaサイクル

 

加賀田

 

戦略に沿って営業活動を進めるため、適切に機能させたいのは以下の4つです。

 

・目標設定
・モニタリング
・レビュー修正
・業務評価のPDCAサイクル

 

ここではPDCAについてみていきましょう。

 

PDCAとは、
P:Plan(計画)
D:Do(実行)
C:Check(評価)
A:Action(改善)
を繰り返し、継続的に業務改善することをいいます。

 

営業活動のPDCAとして大切なポイントは、「営業マン個人のPDCA」とともに「営業全体のPDCA」を回していくことです。それぞれに適切な指標=KPIを設定し、PDCAサイクルを回していきましょう。

まずは個人のPDCAについてみていきます。


営業マン個人のKPIというと、つい売上の数字のみに着目してしまうもの。

しかし、数字だけで評価していると見えてこない改善点もあるのです。

 

 

 

生産性の高い営業の行動パターン・効果的なターゲットの攻略策が営業活動に定着するまでは、結果に直結する「求められる営業活動の内容」を業績評価指標(KPI)として定義し、このKPIをモニタリングすることを勧める。

売上・利益などの結果だけでなく、結果に直結するプロセスを目標としモニタリングすることにより、効果的な営業活動の定着は促進される。

 

 

出典 :『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』(東洋経済新報社)P165より

 

加賀田

 

そして正しくPDCAを回すために必要なのは、進捗確認とレビューです。

では個人のPDCAに対して、マネージャーは具体的にどのようなアクションをするべきでしょうか。

 

 

 

特に、新人の場合には、想定外の状況が起こったり、壁にぶつかったりした場合に、なかなかその状況から抜け出せない。気がつかないでいれば、時間が過ぎ、チャンスを逃し、計画未達になりかねない。


個別担当者のつまずき状況を常にモニタリングして、タイムリーにサポートすることが営業活動の実践では必須であり、マネージャーの重要な役割である。


そのためにも、当初の目標感から見て、主要顧客の攻略が現状どの程度進捗しており、どの段階で滞っているのかがモニタリングできなければならない。

 

 

出典 :『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』(東洋経済新報社)P165より

 

加賀田

 

マネージャーが状況をモニタリングしやすい仕組みをつくり、サポートすることが必要とされているのです。

では続いて、営業全体のPDCAについてみていきましょう。

 

 

営業全体のPDCAを回していくため、営業部門のトップは状況把握が重要。
各エリアを訪問し、現場において活動をチェックしていく必要があるのです。

そしてその際に問題なく機能しているかチェックしたいのがこの2つです。

 

・縦のコミュニケーション
・横のコミュニケーション

 

縦のコミュニケーション
→上役から現場の営業マンまで、きちんと情報が届くコミュニケーション。

たとえチームリーダーが情報を伝えたつもりになっていても、担当の営業マンまで届いていなければPDCAが機能しません。具体的なアクションのレベルまで共有できているか、チェックしましょう。

 

横のコミュニケーション
→エリアをまたいで情報共有できるコミュニケーション。

 

定期的に全体ミーティングを開催していても、内容がない話ばかりでは意味がありません。
形式ではなく、意味がある内容で情報共有できているかチェックしましょう。

 

加賀田

 

PDCAを回すためには、営業に関わるすべての人に最適な役割があります。
広い視野をもって行動し、PDCAを回して改善していきましょう。

PDCAを高速回転させるコツについては以下の記事を参考にしてください。

 

PDCAとは?営業マンはPDCAを高速回転して成功する!【5つのコツ】

 

トップ営業のPDCA:PDCAを高速回転して成功する5つのコツ

 

 

実際にプロジェクトを仕立てるなら?流れを確認してみよう

projectの立て方

 

加賀田

 

ここまで営業力強化のための具体的な行動をみてきました。

では、実際に営業力強化のプロジェクトを仕立てるなら、どうするべきでしょうか。


本書の具体的な実践情報をもとに、流れをイメージしていきましょう。

『営業組織をアセスメントするプロジェクトの仕立て方』についてみていきます。

 

 
通常組織変革のプロジェクトの場合、問題の所在を明らかにすることが重要である。

たとえば、消極的な組織といっても、その理由は、
・自分の役割が明確でないことにあったり、
・上位者からのコミュニケーョンに問題があったり、
・業務プロセス上の非効率性が問題であったり、
・スキルに問題があったり、
・業績評価が不十分であることが問題であったり、
根本原因の可能性は多岐にわたる。
 

出典 :『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』(東洋経済新報社)P200より

 

組織内での問題を挙げ、根本的な要因の解決方法を考えていきましょう。
このとき「8つの視点」で評価・分析します。

 

1.ミッションの理解
2.行動の視点
3.組織の視点
4.コミュニケーション
5.プロセス
6.能力
7.モニタリング
8.人材マネジメント

 

 

加賀田

 

「1.ミッションの理解」は、会社・営業部門全体でミッションが正しく浸透しているかという視点。


もし、一部の営業に共有できていない場合、方向性にズレが発生してしまいます。
その結果、会社の営業効率が下がり、成果が上がっていない可能性もあります。各個人が正しく自分の役割を理解できているのか、チェックしましょう。

 

「8つの視点」をもって、プロジェクトを5ステップで実行します。

 

ステップ1:営業インタビューによる課題抽出
ステップ2:営業全員へのアンケートによる定量分析
ステップ3:外部インタビューによる仮説深堀り
ステップ4:根本原因の特定と打ち手の導入
ステップ5:アクションの具体化と優先順位付け

 

まずは重要課題の洗い出しがポイントです。
ステップ1はプロジェクトにおいて最も重要な分析ステップになります

 

 

営業担当者については、サンプルインタビューとなるので、各エリアからバランスよくピックアップすることが必要である。

また、ハイパフォーマーと標準的なパフォーマーの両方をバランス良く含めるようにする。
関連部門のマネージャーについても営業活動との連携状況などを確認することが大切である。

出典 :『最強の営業戦略(栗谷仁 著):企業成長をドライブするマーケティング理論と実践の仕掛け』(東洋経済新報社)P205より

 

加賀田

 

偏った情報が集まってしまうと、課題の焦点がズレてしまいます。広い視点でバランスよくインタビューしましょう。

他のステップも同様に、一部の状況で検討してはいけません。
多くの視点から分析して検討していくことが、プロジェクトの成功につながるのです。


現実には複雑な要因が関わってくるため、このように簡単に進まないかもしれません。
本書には非常に参考になるスタンダードなケースが他にも紹介がされています。参考にして、粘り強く解決していきましょう

 

 

営業力強化は企業成長のために必須アクション : まとめ

 sales

 

営業部門は企業の販売活動や、顧客とのインターフェースとして重要な役割をもっています。つまり、営業力強化は企業の成長にとって不可欠なのです。

 

営業活動を営業部門だけに任せきりにするのではなく、企業全体での仕組みづくりをしていきましょう。

 

 

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