インサイドセールスとは?『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(茂野明彦 著)』

 

『インサイドセールス  訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(茂野明彦著)』ってどんな本?

 

そもそも、インサイドセールスって何?

 

時代に合わせたOnlineSalesを成功させたい!

 

あなたは、インサイドセールスに興味があるはずです。

 

インサイドセールスとは、電話・メール・オンライン商談システム(zoom等)を用いて見込み客と商談機会の創出、提案・成約行為を行う役割であり、対義語はフィールドセールス(外勤営業)。

 

2020年から新型コロナウイルスが流行する中、リモートワークを導入する企業が増加しました。リモートワークでは、必然的に、これまで「対面」で行ってきたセールス活動を「非対面」へ移行。その結果、メールや電話等の「非対面」で営業活動を行う「インサイドセールス」でのセールス組織が増加しています。

 

 

「テレアポ」や「内勤営業」インサイドセールスは何が違うの?

 

このようにあなたは疑問に思われたかもしれません。

 

 

従来の「テレアポ」や「内勤営業」との違いは大きく3点あります。

 

 

■テレアポ、従来の内勤営業との違い①:テクノロジーの活用

 

CRM、SFA、MA等の最新のテクノロジーの活用。

 

※CRM

顧客関係管理(Customer Relationship Management)とは、顧客満足度と顧客ロイヤルティの向上を通して、売上の拡大と収益性の向上を目指す手法である

 

※SFA

営業支援システム (Sales Force Automation)とは、営業支援を目指したシステム。

 

※MA

マーケティングオートメーションツールとは、マーケティング業務を自動化することで個人を特定し、この個人に対して適切なマーケティングアプローチを行うことによって、商材に対する興味・関心、購買意欲を喚起させるツール。

 

 

 

 

 

 

テレアポ、従来の内勤営業との違い②:ナーチャリング(Nurturing)の実施

 

従来のテレアポはその場アポをとるか否か、従来の内勤営業もいわゆる「即決営業」でした。


しかし、インサイドセールスは見込み客に対して、最適なタイミングで商談を実施することを重視しています。ですので、顧客の購買意欲が高まっていないようであれば育成し(セミナー誘致や、コンテンツ配信等を行う)その場で白黒を付けないのです。

 

※ナーチャリング(Nurturing)とは、「育成すること」です。
見込み客の興味・関心を高める各種施策がナーチャリング。

 

 

 

 

 

 

テレアポ、従来の内勤営業との違い③:マーケティングとの連携

 

WEBを活用する等の見込み客の獲得方法、ナーチャリング施策(見込み客の育成)の策定と実施等、マーケティング部門との密な連携でその効果を最大化することができる。

 

 

 

このように営業プロセスを効率化し、売上に大きな影響を与える「インサイドセールス」について、企業で営業やマーケティングをしている方なら、耳にしたことがあるのはないでしょうか。

 

しかし、聞いたことはあるけど実際にどのような仕事をするポジションなのかよくわかっていない、という方もいらっしゃるでしょう。

 

インサイドセールスとは、働き方の変化や訪問しにくい情勢の中でますます注目されている営業効率化の手法なのです!

 

 

著書の茂野明彦氏は、2012年に株式会社セールスフォース・ドットコムに入社。
その後2016年に株式会社ビズリーチ入社し、ビジネスマーケテイング部部長を経て、現在はHRMOS事業部インサイドセールス部部長を務めています。

 

2020年に「ビズリーチ創業者ファンド」パートナーに就任。

 

多くの企業でインサイドセールスチームの立ち上げにたずさわってきた経験を元に、インサイドセールスのあり方やテクニックを発信しています。

 

 

 

 

加賀田

 

私は、営業がニガテの人も、最新の購買心理に基づく営業台本(トークスクリプト)で自然にお客様の「欲しい!」を引き出し成約率80%!

 

『営業は台本が9割(きずな出版)』著者
アマゾン新着ランキング一位、紀伊國屋 大手町店 総合・ビジネスランキング一位、紀伊國屋 梅田本店 ビジネスランキング一位 、第10刷(2022年4月現在)

 

営業は台本が9割

 

営業教育日本一 ミリオンセールスアカデミー®主宰

台本営業®コンサルタント加賀田裕之です。

 

 

 

 

本書はインサイドセールスチームをすでに展開している組織の経営者やオペレーションメンバー、まだインサイドセールスを詳しく知らない方も読むべき「インサイドセールスの指南書」です。

 

この本を読むことで、インサイドセールスの基本知識から具体的なテクニックを身に付けることができます!

 

深くインサイドセールスについて理解できる、インサイドセールスにまつわる知識が詰まった本書を見ていきましょう!

 

インサイドセールス,

出典 :『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(翔泳社)』

 

インサイドセールス(茂野明彦 著): 概要・目次

加賀田


まず、『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド』について概要をご説明します。

 

『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド』は、インサイドセールスの基礎知識からチーム立ち上げの秘訣、事例を交えて具体的なテクニックまで解説が丁寧にされています。

 

情報が非常にわかりやすく整理されているため、読み終わる頃にはインサイドセールスについて実用的なスキルまで吸収できます!

 

インサイドセールスとして働きはじめたのに、自分のやっていることが合っているのかわからない…とモヤモヤしているなら、その気持ちも吹き飛ぶことでしょう!

 

ではまず、目次を見ていきましょう。

 

 

 

【インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド 目次】

 


第1章 インサイドセールスとは

1.インサイドセールスの3つの役割

2.インサイドセールス3つの配置タイプ

『THE MODEL』の著者・福田康隆氏に聞く「インサイドセールスの重要性」

 

第2章 なぜ今インサイドセールスが必要なのか

1.顧客の購買行動の変化

2.サブスクリプションモデルの台頭によるビジネスモデルの変化

3.生産年齢人口減少による働き方の変化

4.テクノロジーの進化による営業手法の変化

5.ゼネラリストからスペシャリストへ。キャリア思考の変化

ベルフェイス社・岡崎莉絵氏に聞く「新しいワークスタイル」

 

第3章 インサイドセールスチームの立ち上げ

1.インサイドセールスの本質はカスタマーサクセス

2.完成形は”常に変化できる組織”

3.インサイドセールスのビジョンを決める

4.インサイドセールスの立ち上げで絶対にやってはいけないこと

5.ビズリーチ社での立ち上げ事例

スマートキャンプ社・阿部慎平氏に聞く「インサイドセールスの立ち上げのポイント 」  

 

第4章 インサイドセールスの採用

1.採用する人の分類と採用すべき人の優先順位

2.チームの構成バランスを考える

3.採用してはいけない人の特徴と見抜き方(SDR、BDR)

4.面接を有効に進めるためのコンピテンシー面接

アマゾンジャパン合同会社・鐸木恵一郎氏に聞く「インサイドセールスの採用」

 

第5章 成約率を高めるインサイドセールスのKPI

1.有効リードの定義を決める

2.商談化の条件を決める

3.失注の定義を決める

4.常にチェックすべき基本項目

5.立ち上げ初期、中期、後期のKPIモデル

6.数字は「輪切り」と「追っかけ」で見る

7.活動量は面積で確認する

8.営業部門とのミーティング|

9.マーケティング部門とのミーティング

NEC社・東海林直子氏に聞く「DX化の起点となるインサイドセールス」

 

第6章 成果を出すインサイドセールスのテクニック

1.SDRの問い合わせ対応テクニック

2.BDRの大手企業向けテクニック

3.SDRとBDRに共通するテクニック

4.Online Salesのテクニック

slack Japan社・田中和也氏に聞く「オンラインでの大型商談のクロージング」

 

第7章 チームマネジメントの鉄則

1.事業戦略の理解度を上げる

2.挑戦と称賛の文化を作る

3.インサイドセールスの能力開発を行う

4.委任と放置の違い

5.社内トレーナーの選び方

6.戦略はマネージャー、改善はメンバーが主導する

7.成長を可視化する

8.インサイドセールスに効果的な1on1の実施方法

セールスフォース・ドットコム社鈴木淳一氏に聞く「インサイドセールスのマネジメント」

 

第8章 インサイドセールスの未来

1.BtoBコミュニケーションが最適化された未来

2.インサイドセールスの介在価値の変化

 

 

加賀田

 

この記事では、とくに重要な箇所や、本だけではわかりにくい箇所をご説明します!

 

 

インサイドセールス

 

インサイドセールス(茂野明彦 著): 訪問が当たり前ではなくなりはじめた時代に注目の高まるインサイドセールスとは

加賀田

 

インサイドセールスとは、さまざまなマーケティング活動で集めた見込み顧客(=リード)に対して、最適なタイミングで商談として営業に引き継ぐポジションです。

 

つまり、マーケティングと営業をつなぎ、売上をアップさせることがインサイドセールスの役割となります。

 

ではなぜインサイドセールスが必要なのでしょうか?

 

あなたは欲しい電化製品を見つけたとき、購入前にネットで情報収集をしますよね?

 

BtoBでも顧客の購買行動は同様に変化しており、

まずネットで検索して調べる→営業と出会う(コンタクトをとる)

という流れに変化しています。

営業に会うまでに、購買プロセスの実に57%が完了しているのです!

 

それならばWeb広告だ!Webサイトを整えよう!とネットの世界にマーケティングを広げるものの、そこから商談機会獲得につながらないことが増えてきたのです。

 

 

 

マーケティング部からリードを渡された営業は、まず選別し、温度感の高そうなものにのみアプローチし、残りはそのまま放置してしまいます。また、濃度感の高いリードにもすぐにアプローチすることはできません。

 

例えば問い合わせが月末に入った場合、営業は今月の売上のために奔走していますのでリードの対応は後回しになります。これではせっかく獲得したリードが台なしです。

 

出典 :『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(翔泳社)』

 

インサイドセールス,

 

 

マーケティングからリードをパスされていても、それが活用できなければ売上にはつながりません。

 

この他にも継続課金型の購買モデル、いわゆる「サブスクリプション(サブスク)」が広がることにより、営業にかかる負担と人員不足が顕著になりました。

 

サブスクモデルでは長期に渡って以下のような営業活動が必要となります。

・導入前の説明と提案

・導入後のサポート対応

・継続や変更のための説明や案内とサポート対応

これらに毎回営業が対応し続けるとなれば、あまりにも効率が悪いですよね。

 

顧客データも足で稼ぐのではなく、さまざまなツールを使ってデータ分析を必要とする時代になりました。従来のように営業が管理できるデータ量ではなく、分析にも手間がかかります。

 

このような理由からインサイドセールスというプロフェッショナルが必要となったのです。

 

インサイドセールス(茂野明彦 著): カスタマーサクセス=顧客への価値提供がインサイドセールスの本質

 

加賀田

 

ではインサイドセールスとは具体的にどのような働きをするのでしょうか。

 

インサイドセールスには以下の3つの役割があります。


・SDR(sales development representative):反響型

問い合わせやイベントによって得たリードから、電話やメールでアプローチをはじめる。

見込み客との関係を構築し、必要な条件とタイミングが揃った時点で商談の日程を打診・調整完了後に営業に引き継ぐ。

多くは中小企業やスタートアップがターゲット。

 

・BDR(Business Development Representative):新規開拓型

 ターゲット企業を戦略的に商談獲得を狙う。
CXOレターなどを利用し、ターゲット企業の役員に直接アプローチしていく。

大手企業がターゲットになる。

 

・Online Sales

 訪問をせずにオンライン商談で完結。近年大手企業にも受け入れられつつある。

 

それぞれの役割を自社に合わせて配置し、顧客との関係構築をして売上や成約率を引き上げていくのです。

 

しかし、商談を獲得して売上をアップさせるのが目的とはいえ忘れてはならないインサイドセールスの本質があります。

 

 

大前提として、カスタマーサクセスの考え方をインサイドセールスは持たなくてはなりません。

カスタマーサクセスというのは部門の名称ではなく、事業の根幹となる考え方です。

とくにサブスクの場合は「顧客の成功なくして継続なし」と言われるように契約はスタートラインであり、いかにサーピスを通してお客様に便益を享受してもらうか、というところが本質です。

 

出典 :『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(翔泳社)』

 

インサイドセールス,

 

顧客が抱えている課題・もっともいい顧客体験を提供するために必要な情報はなにかを常に模索して情報を精査し、最適なタインミングで商談として営業に渡すのがインサイドセールスの仕事です。それは「顧客の成功」が大きな目標である、ということを忘れてはいけません!

 

カスタマーサクセスのための環境やチームづくりを目指しましょう!

 

インサイドセールス(茂野明彦 著): インサイドセールス未経験者が身に付けるべきスキルとは?

 

加賀田

 

インサイドセールスにもっとも必要なものは「自社商品の知識」です。商品を知らなければ、お客様の課題をどのように解決できるかご提案ができません!まずは自身が商品について、どの角度から質問されても詳しく説明できるほどに把握することが重要です。

 

インサイドセールスは未経験でも活躍できますが、実務の中から以下のようなオペレーション能力を高める必要があります。

・CRMの利活用スキル

・入力などの速度

・各種情報の整理

 

CRMとはCustomer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネージメント)の略語で、顧客情報の分析結果を可視化できるツールのことです。

 

顧客管理や顧客解析、問い合わせ管理やメール配信、またセミナー・イベント集客といった幅広い機能をもっています。

 

もしインサイドセールスの経験者であったとしても、このCRMを使ったことがなければ「テレアポ」に近い経験だったのです。

 

 

私はテレアポとインサイドセールスの違いを「フロー型とストック型の違い」と定義しています。

 

テレアポはフロー型で「架電リストの上から順にただ電話してリストを消化(フロー)しているだけで情報が蓄積されない状態で、顧客との信頼関係も毀損(フロー)しているもの」です。

 

インサイドセールスは「コミュニケーションの履歴を蓄積(ストック)することによって最適なタイミングで最適な情報を届け、お客様との信頼関係を構築(ストック)することを目的としている」と定義しています。

 

出典 :『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(翔泳社)』

 

インサイドセールス,

 

加賀田

 

CRMと合わせて身に付けていきたいのが、MAです。

MAとはマーケティングオートメーションの略語で

 

・顧客情報の収集・蓄積

・見込み顧客の育成

・マーケティング施策の分析

といった要素を自動化し、見込み客を育成するツールのことです。

 

CRMやMAを活用して日々顧客リストを整備し、お客様との関係構築のためのアクションをとるのがインサイドセールスです。

 

未経験の場合、これらを実務で覚えていくことになります。筆者は「採用側が活躍してくれるだろうと期待できる、未経験に求めるスキルや経験」を以下のように書いています。

 

 

 

未経験者に求めるスキルや経験

 

 

・高額商材を扱っていた経験

・接客接遇にこだわる業界のビジネス経験

・圧倒的な量で勝負してきた経験

・論理的思考力がある

・他責傾向がない

・大手担当のBDRについては大手企業での就業経験

 

出典 :『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(翔泳社)』

 

インサイドセールス,

 

・SDRならブライダルや広告・人材の営業

・BDRなら大手IT企業や大手金融機関など


といったようにそれぞれの経験に合わせて向いている役割があります。

 

面白いのは、OnlineSalesは営業未経験者が向いているという点です。意外に思われますか?営業未経験者には「商談は訪問で行うべきだ」という固定概念がなく、オンラインでも成果が出やすいのです!

 

インサイドセールスが、さまざまな可能性をもった働き方だということがおわかりいただけたのではないでしょうか。

 

優秀といわれるインサイドセールスは、「量を重ねて成果を出せる人」です。圧倒的な行動量でアクションをとり、成果を出していきましょう!

 

インサイドセールス(茂野明彦 著): インサイドセールスのマネージャーに求められるものとは

 

加賀田

 

インサイドセールスは個人ではなくチームで動くものです。

先ほどインサイドセールスは未経験者でも活躍できるとお伝えしましたが、それはSDRやBDRの「実行者」の話になります。インサイドセールスのチームをまとめて作り上げる「設計者」には経験者が必要なのです!

 

多くの場合で設計者が後にインサイドセールスマネージャーになり、チームの中で重要なポジションになります。

 

設計者を採用するときにその能力を見極めることが、その後のインサイドセールスチームの組織力を大きく左右してきます。

 

採用の基準は

・レベル1:部門の各種数値設計ができるか

・レベル2:マーケティング部門や営業部門と合意形成できるか

・レベル3:不具合に対して計画的に事前対処できるか

といったレベル別でみていきます。

 

レベル1:部門の各種数値設計ができるか

これは最低限のスキルなのですが、採用時の面接ではわかりにくいものです。

 

 

面接官「どういった数値設計をして実行していたのですか?」

 

候補者「必要な受注数からの逆算です。受注数→商談数→着電数→架電数といった流れです。転換率さえわかれば受注に必要な行動量が割り出せます」

 

面接官「なるほど。ありがとうございます。(計画的に実行してくれそうだな!)」

 

出典 :『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(翔泳社)』

 

インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(翔泳社)

 

加賀田

 

この会話に違和感はありませんでしたか?実は候補者の言ったようにうまく流れることは少ないのです。

 

インサイドセールスはマーケティングと営業、それぞれの状況や予算に応じて、交渉や連携が必要です。精密なシュミレーションは、現場の連携ができていなければ意味がありません。そしてそれがレベル2のスキルにつながってきます。

 

もしレベル3まで到達していない、失敗経験のない人がリーダーになった場合、どうなると思いますか?

 

 

 

例えば数字を上げるために行動量に目標をおいてマネジメントするとします。「これからは毎日必ず50架電以上はしてください」とメンバーに伝えて業務を開始するとどんな問題が発生するでしょうか。

 

答えは「CRMに虚偽の活動履歴を入力する可能性がある」です。

 

強烈なマイクロマネジメントを行うと数字が意識の1番上にきますので必然的にそこを見て業務を行うようになります。


具体的には業務終了の10分前まで40架電だったメンバーが、10分後の業務終了時には50架電を達成報告している、という状況です。

 

出典 :『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(翔泳社)』

 

本来の目的は売上アップのはずです。しかし、この件では目的が「架電数の数字を達成すること」にすり変わっていますよね。加えてこれをリーダーが指摘することでメンバーとの信頼関係も破綻してしまいます。

 

チームがぎくしゃくしてしまい、退職者が出るようなことになれば本末転倒です。

 

このような失敗を経験し学んできた人物をリーダーにすることで、トラブル発生にも耐えられるチーム運営が可能になります。

 

インサイドセールのリーダーには数字に強く、人への強さをもち、実務実行力のある人物が求められるのです。

 

インサイドセールス(茂野明彦 著): フェーズや状況に合わせた柔軟な変化と連携が必須のインサイドセールス

加賀田

 

インサイドセールスは立ち上げ初期・中期・後期とフェーズに合わせてKPIを設定して実行していきます。

 

チーム立ち上げ初期は商談獲得数が最優先のKPIになります。そして、中期では量ではなく質を精査し、本当に必要な商談だけを営業に渡すフェーズになります。そのため、KPIは有効商談数に設定されます。

 

このフェーズでは営業との間で「商談品質の合意」が非常に重要になってきます。

 

 

インサイドセールス,

 

営業

 

数は多いけど、質の低い商談がたくさん入っているようだけど…

 

 

インサイドセールス

 

立ち上げ初期は商談獲得数が最優先なので!

 

 

 

営業

 

最初にそんな話はしていなかったですよね?

 

 

 

インサイドセールス

 

いえ、数の確保のため多少の質の低下が見込まれることはお伝えしました!

 

 

営業

 

(いやここまでひどいとは聞いていないけど…)

では次は〇〇のような商談は再検討してもらいたいのですが。

 

 

インサイドセールス

 

(クレームかあ…)

 

 

営業

 

(こんなのでいい商談につながるのかなあ…)

 

 

いかがですか?

 

これは極端な例ですが、最初の合意とコミュニケーションなされていないため、お互い不安と不満が出てしまいますよね。

 

目的もズレてしまい、インサイドセールスの存在価値がなくなってしまいます。営業と密にやりとりをし、合意を形成することがとても重要なポイントになるのです。

 

そして最終的に後期では成約数をKPIにし、メンバーを含めたチーム全体の成熟を狙いましょう。

インサイドセールス(茂野明彦 著): SDRの問い合わせ対応テクニックとは?

 

加賀田

 

SDRはメールや電話による問い合わせから商談機会をつくります。そこで温度感の高いリードを成約につなげるために大切なのは

・スピード

・チャレンジ

この2つになります。

 

資料請求や料金表のダウンロードなどは温度感が高いもの。そんなリードには5分以内に初回アプローチをしましょう!鉄は熱いうちに打て、です。顧客の気持ちが高まっているそのときに、顧客が必要としている情報でアプローチをしましょう!

 

そしてチャレンジには大きく3つあります。
・詳細情報の取得→ヒアリングを効率的にする

・訪問日の前倒し→商談期間を短縮する

・上位役職者の同席依頼→商談期間の短縮・成約率向上

 

中でも重要なのが上位役職者の同席依頼なのです。

 

 

中小規模の企業であれば直接社長との商談機会を得る可能性もありますし、社長の鶴の一声で導入が決まることも少なくありません。

 

もちろん現場からの上申によって商談が進むこともありますが、商談期間の短縮や成約率の向上にも良い影響が大きいことから早期に商談に巻き込むべきです。

 

その際に使う言葉が「○○様も社内で上申される際、資料作成や社長からの質問に答えなくてはいけないので大変ですよね。

 

それであれば我々が直接ご説明しますので、ぜひご同席いただけませんか?併せて社長がお持ちの課題にもお応えできるかもしれません」です。

 

出典 :『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(翔泳社)』

 

インサイドセールス,

 

 

初回から役職者にしっかりと提案できる状態でなければ、同席依頼がマイナスに働くこともあります。

状況をしっかり把握し、まだ情報不足だと判断する場合はやめておきましょう。

インサイドセールス(茂野明彦 著): BDRの大手企業向けテクニック

加賀田

 

大手企業の場合は企業内で役割が分かれており、まず決裁権を持つ人物が誰なのかを把握する必要があります。そのため、誰にアプローチする必要があるのかを営業部門と確認して合意する必要があります。

 

大手企業開拓に関わる人物の中に、自社の商談を支援してくれる存在がいます。それはどんな存在でしょうか?

 

 

支援者を見極めるためのチェックリスト

 

 

・決裁者に進言できる

・決裁者と面会する機会を作れる

・今回の商談の成立が自身の利益になる

・過去に同様のプロジェクトを推進した経験がある

・競合他社の情報を共有してくれる

・社内情勢に詳しい

・自社の製品を推奨してくれている

 

出典 :『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(翔泳社)』

 

加賀田

 

このような支援者は他の人物よりも密にコミュニケーションをとり、製品のよさをアピールして味方につけていきましょう!

 

また、BDRは秘書に協力してもらえなければ商談機会が獲得できません!まず大手企業で役職者にアポイントをとるためには「CXOレター」が効果的です。


CXOレターとは、役職の方宛に
『貴社のこのような課題を解決する、このような製品がありますのでお会いして話をさせてください!』といった提案をするものです。

 

せっかくCXOレターを出しても、読んでもらえなければ意味がありません。


読んでいただけたかどうかを電話すれば、その役職者の秘書につながります。
企業によっては秘書が内容をチェックして役職者に渡すかどうか決めています。

 

そこで、BDRは電話で秘書に協力していただけるように働きかけるのです!

 

 

「いかにこの手紙が重要か」を伝える工夫が必要です。

 

「今回の手紙は貴社のこれからに大きく影響する内容です。業界全体が変革期を一迎えている中で我々のご提案内容は聞いていただくだけでも十分価値があると自負しております。ですから確実にお渡しいただきたく、くれぐれも処分なさいませんようにお願いいたします」

 

もちろん提案内容に嘘があってはいけませんし、役員提案に満たないものでもいけません。しかしそれ相応の自信があればしっかりとその意図を伝えるべきです。

 

出典 :『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(翔泳社)』

 

インサイドセールス,

 

 

自分は会社の代表として連絡している、という意識が大切です。そして相手に感謝の気持ちを忘れずに、お礼もきちんと伝えるようにしましょう!この部分は「アナログ」が有効なのです。

 

インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド(茂野明彦 著) : まとめ

インサイドセールスは、マーケティングや営業と連携し、リードを最適なタイミングで商談として営業に引き継ぎます。ツールを活用して顧客データを整理して提供するといった業務内容のため、リモートワークができる働き方としても注目が集まっています。

 

その業務内容は『THE MODEL(福田廉隆 著)』に記載がある「制約理論」を理解して初めて効果がでます。『THE MODEL(福田廉隆 著)』については以下の記事を参考にしてください↓

 

THE MODEL(福田康隆 著)の重要点解説:制約理論にもとづく「営業プロセスの改革」

 

THE MODEL(福田康隆 著)の重要点解説:制約理論にもとづく「営業プロセスの改革」

 

さらに具体的にあなたも購買心理に基づく台本営業®︎メソッドで売れる営業台本作成にご興味が湧いてきたら、ミリオンセールスアカデミー®︎無料メルマガで最先端の営業スキルを体得してください。

 

即座に成果を出したいご事情があれば「台本営業®セミナー」で売れる営業台本を作成してみてはいかがでしょうか?

 

あなたにいつかお会いできる日を、楽しみにしています^^

 

 

営業がニガテで困っている人も、最新の購買心理学で自然にお客様の「欲しい」を引き出すミリオンセールスアカデミー® 台本営業®セミナーについてもっと詳しく見る

 

営業研修

 

トップに戻る

 

Twitterでもご購読できます

 

営業指導歴24年の専門家が伝授!営業が苦手な人でも、購買心理学で自然に お客様の欲しいを引き出すミリオンセールスアカデミー®︎講座

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

よく読まれている記事