営業マン・MGRのストレスマネジメント:1/3

桃太郎と、浦島太郎どっちが好きですか?

 

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僕は、桃太郎が好きです。

 

そもそも、浦島太郎を好きな人がいることが信じられなかったのです。桃太郎は、鬼を退治しお宝を奪還するという目標を立てたリーダーです。

イヌ、サル、キジという部下(従業員)を使って、ゴールを達成します。共感しますね、、。

 

一方、浦島太郎は、亀を助けて竜宮城に行き酒池肉林、遊びほうけて、そして、絶対に開けてはいけない玉手箱を開けてしまいます。

 

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バカか、、(笑)。

 

桃太郎と、浦島太郎どちらが好きか?

実は、これは、宇宙飛行士の適性テストだったのです。

 

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NASAMITが共同研究し、日本のJAXAに情報提供している宇宙飛行士選抜方法なのです。※MIT:マサチューセッツ工科大学※JAXA:宇宙航空研究開発機構

 

カンの良いあなたは、もうおわかりですね。

宇宙飛行士に適性があるのは、「浦島太郎」が好きな人なのです。

 

宇宙飛行には、突発的な事故やトラブルなど人智を超えた危機が訪れる可能性があります。その時に、必要なのが、ポジティブシンキング・ある種の楽観性なのです。

 

つまり、浦島太郎的な発想、ま、いっか!(・ω<)という楽天的発想なのです。マニュアルにない不測の事態に遭遇しても焦らず柔軟に対処できる能力、情緒的な余裕です。


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その人の真価は、『日常でなく、非日常、非常事態でどうするか?』でわかります。

 

マニュアルにない事態、定石でない事態に遭遇した時こそ、浦島太郎を思い出して、楽観的に、心の余裕を持って、ま、いっか!(・ω<)の精神で、進んで行きましょう!

 

強者は、泥沼で戦うのです。

 

現代はストレス社会と言われますが、うつ病などの心の病(やまい)について、理解が十分に進んでいるとは言えません。

 

この病気に適切に対応していくことや、心の病(やまい)についての知識がなければ、

心の病(やまい)を回復させることが困難となり、心の病(やまい)に罹った人に偏見を持つことにもなり、社会復帰を妨げることにもなります。

 

 

 

最近、ストレスチェック制度やメンタルヘルスに関する報道も活発化して、社会的にも対応が進んでいます。

 

しかし、社会経済はますます複雑化しており、ストレス社会は肥大化しています。

 

これに対して、このレポートでは、私たち個人として、上司や同僚として、家族として、会社として、営業マンとして、何をすべきかをしていきたいと思います。

 

 

1 ストレスマネジメントのポイント

 

心の病(やまい)にも、うつ病、統合失調症、パニック障害、強迫性障害、アルコール依存症、薬物依存症、摂食障害など様々な種類があります。

 

心を健康に保つ主体は自分であり、自分自身が行うセルフケアが必要です。

 

心の健康を維持するために必要な生活習慣、ストレスマネジメントなどのセルフケアのコツを身につけることが重要になります。

 

心の病(やまい)には、誰にでも罹患する可能性がある病気でもあり、決して特別な病気ではありません。

 

心の病(やまい)にかかった場合や防ぐために、心の病(やまい)のサインや病気になったらどんな治療をするのか、

家族や同僚が病気になったらどうしたらいいのか、といった知識をが不可欠です。

 

また、誰もが自分らしく生きることができるようになるためには、

心の病(やまい)であった人もそうでない人も、社会の中で助けあうことが大切です。

 

 

 

 

目次

1-1 心の病(やまい)について理解を深めよう

心の病(やまい)に適切に対処し、自分や周囲の人が心の病(やまい)を患ったとしても、

安心して治療しながら生活していくためには、心の病(やまい)を正しく理解することが必要なのです。

 

まずは、心の健康や病気について知ることから始めましょう。

 

心の病(やまい)は、誰でもかかる病気であり、その多くは治療をすることで改善するということを覚えておいてください。

 

 

心の病(やまい)は、本人が苦しんでいるにも関わらず、周囲からはわかりにくいという特徴があります。

 

心の病には周囲の人の協力が重要ですが、ついつい力が入りがちで患者の気持ちの弱さを責めることが多く、

病状を悪くさせることにつながってしまうこともあります。

 

 

特別なことを考える必要はありません。

 

まずは力を抜き、病気の理解からはじめましょう。

 

言動に気をつけるあまり、ご本人が「まわりに心配ばかりかけてしまっている」と感じさせしまうこともあります

 

私たちは、病気や怪我をした人には気の毒に感じて、「無理はしないで」と、声かけをして、病気や怪我をしている人に、負担の大きい仕事はさせないでしょう。

 

しかし、心の病(やまい)の場合は、周囲の人には気づかれないことがあります。

 

特に、私たちは、子供の頃から、「頑張れ」と言われ続け、「頑張ることは良いこと、頑張れないことは悪いこと」だと教育されてきました。

このことが社会に浸透した結果、周囲の心無い言葉に、傷つけられ、病状を悪化させられていることがあります。

 

私たちが心の病(やまい)を正しく理解することは非常に大切です。

 

 

 

 

1-2 精神医学研究連絡会報告 「こころのバリアフリーを目指して」より

―精神疾患・精神障害の正しい知識の普及のために-

 

精神科病院への入院体験を持つ多くの精神障害者はそれが心的外傷となっているが、

それは障害者 の人権を侵害するような処遇によるものであり、その背景には医療専門家の内にある偏見があると思われる。

 

また、一般科の医師の精神障害への誤解や偏見も小さくない。

 

その結果、一般科の医師は必要があっ ても精神科への紹介、相談をせず、身体合併症をもつ精神障害者の診療に対して拒否的になりやすい。

 

さらに精神障害者の家族にも大きな偏見がある。

障害を恥じて親戚や世間に隠すことはよく知られている事実である。

 

一般国民についてまずいえることは、精神障害に関する知識が乏しいということである。

 

したがって、偏見や差別の前に理解不足、誤解が多いといえよう。

 

これまで精神障害者は入院させるという社会的な趨勢があったために、一般国民が精神障害者と接する機会が乏しかった。

 

したがって、理解や知識が乏しいというのは当然であろう。

 

精神障害者に対する誤解や偏見が顕在化するのは、その地域に精神障害者が住み着こうとする場合である。

 

精神科病院や小規模作業所、グループホームなどの精神障害者施設を作るとき、地域住民の反対にあって計画が頓挫した、という類の話は枚挙にいとまがない。

 

このような問題は精神障害者の社会復帰、ひいてはノーマライゼーション実現の妨害因子となっている。

 

すでに精神障害者が先住しており、 地域住民が精神障害者について理解があるとこのような問題は起こらないという。

 

このことは地域住民が 精神障害者を受け入れる場合に、日ごろから精神障害者に接し、それを理解することが、如何に大事かを 教えてくれる。

 

 

 

 

1-3 心の病(やまい)は、誰でもかかる病気です

 

体の健康に関心のある人は多くても、心の病(やまい)となると自分とは関係ないと思ってしまう人は少なくありません。

心の病は誰でも罹る可能性のある病気であり、あなた自身も病気になる可能性もありますので、心の病(やまい)について、正しい理解を深めましょう。

 

 

心の病(やまい)で病院に通院や入院をしている人たちは、国内で323万人にのぼります(平成20年)。

 

この数値は、日本人のおよそ40人に1人の割合です。また、生涯の中で、5人に1人が心の病(やまい)にかかるともいわれています。

5人に1人といえば、20%てせすから、日本の人口が12,000万人とすれば、2,400万人が心の病にかかるということになります。東京都の人口の2倍という恐ろしい数字です。

 

 

1-4 心の病(やまい)は回復できる病気です

心の病(やまい)というと不治の病と考える人もいると思いますが、

心の病(やまい)にかかったとしても、多くの人々が治療により回復し、

社会の中で安定した生活をおくることができるようになります。

 

最近では、治療効果が高く副作用の少ない治療薬も開発されていますので、以前よりも回復する可能性は高くなりました。

 

心の病(やまい)になった場合は、体の病気と同じように治療を受けることが大切です。

 

ただし、「焦らず、じっくり治す」という気持ちで治療を受けることが改善への近道です。

 

 

 

 

1-5 ストレスって何?

 

心の病(やまい)はストレスと密接な関係があります。ストレスと聞くと、辛いことや苦しいことを連想される方が多いかもしれません。

 

しかし、実は、結婚や出産などのうれしいことも楽しいこともストレスの原因になります

(コラム 「勤労者のストレス得点」をご参照ください)。

 

まず、人は生きていくうえで、様々なストレスに対面します。このストレスは、生きて行く上では、きっても切り離せないものだと思います。

 

人間は、ストレスがあって、それを乗り越えることで人間の成長があることも事実です。このように、毎日を快適に過ごすために、まずはストレスを正しく理解する必要があります。

 

 

 

 

1-6 コラム 勤労者のストレス得点

将来的にメンタルの不調をきたす可能性を予測した社会的再適応評価尺度というものがあります。

 

例えば、大好きなことを行っている時にもストレスとなることもあります。

それは、とても心地よいストレスだと思います。周りから見れば、ストレスと感じることでも、大好きなことをしている本人にとってみれば、ストレスとは感じないこともあります。

 

逆に、結婚など、一般的に「嬉しいこと」「誇らしいこと」でも、その人にとってはストレスになったりします。

 

つまり「ストレス」「ストレッサー」とは「刺激」となりますが、

嬉しい刺激も、辛い刺激もその人にとってはストレスなのです。

 

さて、そのストレスですが、1967年に、ホームズとレイという心理学者によって発表された、

「社会的再適応評価尺度」というものがあります。

 

この「社会的再適応評価尺度」は日本の実情に合わない面もあり、

日本版の「社会的再適応評価尺度」というべき「勤労者のストレス得点」が夏目誠、村田弘により作成されました(論文「ライフイベントとストレス度測定」)

 

 

◆勤労者のストレス得点◆

順位 ストレッサー 平均 性別 順位 ストレッサー 平均 性別
1 配偶者の死 83 83 82 34 引越し 47 46 50
2 会社の倒産 74 74 74 35 住宅ローン 47 46 50
3 親族の死 73 71 78 36 子供の受験勉強 46 44 53
4 離婚 72 72 72 37 妊娠 44 43 50
5 夫婦の別居 67 67 69 38 顧客との人間関係 44 44 47
6 会社を変わる 64 64 62 39 仕事のペース、活動の減少 44 45 43
7 自分の病気や怪我 62 61 67 40 定年退職 44 44 42
8 多忙による心身の疲労 62 61 67 41 部下とのトラブル 43 43 45
9 300万円以上の借金 61 60 65 42 仕事に打ち込む 43 43 44
10 仕事上のミス 61 60 65 43 住宅環境の大きな変化 42 42 45
11 転職 61 61 61 44 課員が減る 42 42 43
12 単身赴任 60 60 60 45 社会活動の大きな変化 42 41 43
13 左遷 60 60 59 46 職場のOA化 42 41 45
14 家族の健康や行動の大きな変化 59 48 63 47 団欒する家族メンバーの大きな変化 41 40 44
15 会社の立て直し 49 59 58 48 子供が新しい学校に変わる 41 40 45
16 友人の死 59 NG 63 49 軽度の法律違反 41 40 43
17 会社が吸収合併される 59 59 58 50 同僚の昇進・昇格 40 41 37
18 収入の減少 58 58 57 51 技術革新の進歩 40 40 41
19 人事異動 58 58 58 52 仕事のペース、活動の増加 40 41 39
20 労働条件の大きな変化 55 54 56 53 自分の昇進・昇格 40 40 41
21 配置転換 54 54 55 54 妻(夫)が会社を辞める 40 35 61
22 同僚との人間関係 53 52 57 55 職場関係者に仕事の予算かない 38 38 38
23 法律的トラブル 52 52 51 56 自己の習慣の変化 38 37 42
24 300万円以下の借金 51 51 55 57 個人的成功 38 37 40
25 上司とのトラブル 51 51 50 58 妻(夫)が仕事を始める 38 38 37
26 抜擢に伴う配置転換 51 51 52 59 食習慣の大きな変化 37 36 42
27 息子や娘が家を離れる 50 50 50 60 レクリエーションの減少 37 37 36
28 結婚 50 50 50 61 職場関係者に仕事の予算かつく 35 35 33
29 性的問題・障害 49 48 50 62 長期休暇 35 34 37
30 夫婦喧嘩 48 47 52 63 課員が増える 32 32 32
31 新しい家族が増える 47 46 52 64 レクリエーションの増加 28 27 30
32 睡眠習慣の大きな変化 47 47 50 65 収入の増加 25 25 23
33 同僚とのトラブル 47 45 54          

 

 

私が耐えられるストレスは74(男74、女72)

私の現在のストレスは49(男48、女53)

 

女性の方がストレスを強く感じる(男女差「5」以上のもの)

「3」親族の死

「7」自分の怪我や病気

「8」多忙による心身の疲労

「9」300万円以上の借金

「10」仕事上のミス

「14」家族の健康や行動の大きな変化

「22」同僚との人間関係

「33」同僚とのトラブル

「45」子供が新しい学校に変わる

「61」夫が仕事を辞める

「56」自己習慣の変化

「59」食習慣の大きな変化

 

 

男性の方がストレスを強く感じるものはない(男女差「5」以上のもの)

 

 

 

 

 

 

1-7 コラム 心の病という基準

心の病は、その他の病気と比べて、客観的に診断する方法がありません。

 

このように言うと皆さんは驚くかもしれませんが、

風邪の症状としては、熱が出ることや咳が出る、鼻が詰まるという客観的な判断基準があります。

 

しかし、心の病では、症状がのほとんどが主観的な訴えであり、客観的な判断基準に乏しいのです。

また、健康と病気のラインが不明確だという点も診断を難しくしています。

 

このように絶対的な基準がないために相対的な基準を定めざるを得なくなります。

相対的な基準とは「大多数の人が占める一般的な範囲内にある」ということです。

 

例えば、次の「大うつ病診断基準」をご覧ください。

DSMとは「Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders」のことで、

 

日本語では「精神障害の診断と統計マニュアル」といわれ、精神障害の標準的な診断基準として利用されています。

 

 

 

 

1-7-1 大うつ病診断基準DSM-Ⅳ

以下の症状のうち、少なくとも1つある。

 

 

1.抑うつ気分 抑うつとは、憂鬱、気が滅入る虚しいなど、気分が落ち込んで、やる気が出ない状況のこと。

 

2.興味または喜びの喪失 それまで、興味があったことでも興味を失い、喜ばしいことも喜びを感じなくなった状況。

 

さらに、以下の症状を併せて、合計で5つ以上が認められる。

 

3.食欲の減退あるいは増加、体重の減少あるいは増加

 

4.不眠あるいは睡眠過多

 

5.精神運動性の焦燥または制止(沈滞) 落ち着きがない、絶えず体を動かす。あるいは、動作が緩慢であることや動作しないなど。

 

6.易疲労感または気力の減退 何かをする意欲がわかない。根気がなく、疲れやすい。

 

7.無価値感または過剰(不適切)な罪責感 自分は価値のない人間だと思い込む。なにかあると、自分のせいにする。

 

8.思考力や集中力の減退または決断困難 思考力や集中力がなく、決断もできなくなること。

 

9.死についての反復思考、自殺念慮、自殺企図 自殺を考えたり、自殺未遂を起こす。

 

 

上記症状がほとんど1日中、ほとんど毎日あり2週間にわたっている症状のために著しい苦痛または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能障害を引き起こしていること。

これらの症状は一般的な身体の病気や物質依存(薬物またはアルコールなど)ではないことだとしています。

 

このように、症状は主観的なもので、一般的な病気とは異なり、体温計や血圧計、CTなどの計測器具では診断できません。

 

また、例えば、疲れやすさにも抑うつ気分にしても感じる程度は十人十色なので、病気と健康のボーダーラインがはっきりしないのが心の病なのです。

 

 

 

 

1-8 症状があっても「心の病」とは言えない

コラムにもあるように、

「2週間にわたっている症状のために著しい苦痛または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能障害を引き起こしている」としています。

 

症状があれば、即「うつ病」と診断されるわけではありません。

そこで、心の病として、次のような状態であれば、専門医による治療を考えるようにしてください。

 

  1. 異常性のために自ら苦しんでいること 例えば、うつ病の場合は、自律神経失調賞で冷や汗が流れ、呼吸が乱れてくることがあります。
  2. また、頭が重くなってしまうこともあり、非常に辛いものです。
  3. 従って、自分が辛くて我慢ができなくなった場合には、「心の病」だと考えて、専門の医療機関に相談すべきです。
  4. 最近は、良い薬も出来ていますので、症状は軽くなるはずです。
  5. 異常性のために周囲を苦しめる 異常でありながら、自分自身がそのことを認識していないケースがあります。
  6. 例えば、うつ病になると、どうしても判断できなくなってしまうことがあります。
  7. こうなると、仕事に影響してしまいかねず、周囲に迷惑をかけてしまいます。
  8. また、万一自殺ということになれば、周囲を苦しめてしまいます。ですから、周囲から見て、異常性があれば、治療するように勧めるべきです。

 

 

2 ストレスと脳 ストレスの正体

ストレスは脳機能と関係があります。

そこで、第二章ではストレスと脳機能の関係について検討していきましょう。

 

大切なプレゼンテーションを目前に控えているときは、冷静さを失って不安を抱く人もいらっしゃるはずです。

大きなプレッシャーを感じると思考能力が鈍ったり、思考が停止してしまったりする場合もあります。

 

この状態は、簡単に言えば、「緊張する」、「あがる」、「頭が真っ白になる」、「凍りつく」、「パニックになる」、「固まる」、「テンパる」「ビビる」などと表現され、誰しも経験することです。

 

これまでの生物学的知識では、ストレスを受けると脳の深部にある視床下部と呼ばれる部分が反応して、脳下垂体と副腎からのホルモンの分泌が促進され、心拍数の増加、血圧の上昇、食欲の低下などが生じるとされています。

 

 

 

 

2-1 ストレスか精神機能を低下させる

ストレスは高度な精神活動を司る大脳皮質前頭前野にも影響を及ぼし、思考や計画などの高度な精神機能を低下させてしまうことがわかってきました。

 

ストレスにより感情や衝動をコントロールしている前頭前野の支配力が弱まってしまうことから、感情の脳領域の支配が相対的に強まった状態になり、普段は抑え込んでいる欲望や衝動に負けたりするというのです。

 

例えば、アルコールを飲んで何も覚えていない状況に似ています。

理性が麻痺して、気持ちが大きくなって、性欲などの欲望が抑えられなくなったり、飲酒後のラーメンが体に悪いことを知っていながら食べてしまうことがあります。

 

 

2-2 ストレスに対する弱さ

ストレスに対する弱さは遺伝的背景や過去のストレス経験などが原因であることが分かっています。

 

ストレスの仕組みは、脳内ホルモンのドーパミンとノルアドレナリンといったストレス関連ホルモンが、思考に関連する前頭前野の回路を停止させてしまいます。

 

これが、「あがる」、「頭が真っ白になる」、「凍りつく」、「パニックになる」、「固まる」、「テンパる」原因です。

 

通常はこれら脳内ホルモンの分解酵素が働くため、前頭前野の機能停止は長くは続かず、元の状態に戻ります。

しかし、遺伝的に酵素の力が弱い人がおり、そういう人はストレスに弱くなるというのです。

 

さらに、慢性的なストレスにさらされると、脳の視床下部の感情に関係する扁桃体とう部分の樹状突起(神経細胞から枝状に伸びて信号を受け取っている突起)が拡大し感情が敏感になります。

 

ところが、前頭前野の樹状突起は縮小して、感情や衝動をコントロールできなくなるのです。ストレスがなくなれば、前頭前野の樹状突起は再生しますが、ストレスが強く継続している場合には回復能力が失われます。

 

前頭前野の樹状突起の萎縮は、過去のストレス体験と関連していることも分かってきました。

 

ストレスによる脳細胞に変化が生じると、ストレスに対してさらに弱くなってしまい、うつ病や依存症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの不安障害につながると考えられています。ショックですね。

 

 

3 神経伝達物質とストレス解消

ここでは、ストレスと神経伝達物質の関係について説明します。

ストレスがあると、神経伝達物質コルチゾールやノルアドレナリンが放出されて、ストレッサーに対応する準備をします。

 

そして、この興奮状態をコントロールするのも同じ神経伝達物質のセロトニンなのです。ストレス解消のためには、神経伝達物質の働きを利用することが不可欠です。

 

 

 

 

3-1 神経伝達物質・脳内ホルモンとは

神経伝達物質・脳内ホルモンとは、シナプス(神経)同士の情報伝達を介在する物質のことです。

 

シナプス前細胞に神経伝達物質・脳内ホルモンを作り出す部分があり、シナプス後細胞に神経伝達物質・脳内ホルモンを受け取る受容体があります。このようにして、刺激が神経細胞から神経細胞に伝わっていくのです。

 


 

3-1-1 ノルアドレナリン

ノルアドレナリンは脳のシナプスの間に放出される脳内ホルモンのことです。

 

ストレスホルモンのひとつとして、人間が危険と直面した時に、逃げだすか、あるいは戦うかの2つにひとつです。

逃げだすにしても、戦うにしても、筋肉にエネルギーを送って準備しなければなりません。

心拍数を増加させるように交感神経系に作用して、脂肪からエネルギーを放出させ、筋肉の活動の準備をします。

 

副腎から分泌されるのがアドレナリンです。アドレナリンというと「やる気十分」「元気モリモリ」の良い意味で使われますが、ストレスホルモンでもあります。

 

 

3-1-2 ドーパミン

脳内ホルモンのひとつであり、ノルアドレナリンやアドレナリンの前の段階の物質で、ノルアドレナリンやアドレナリンに変化していきますので、ストレスに関連するホルモンでもあります。

 

ドーパミン神経は前頭葉に分布して、意欲、動機、学習などのモチベーションに関与しているとされています。

 

 

3-1-3 ストレス解消に神経伝達物質・セロトニン

現代社会はいたるところにストレスがあります。ストレスが高じると仕事や社会生活に支障が出てくることがあります。

ストレスには神経伝達物質が深く関与していることがわかっています。そこで、神経伝達物質を使ったストレス解消法を紹介します。

 

 

 

3-2 抗ストレスホルモン

ストレスが大脳で感知されると、大脳はノルアドレナリン、コルチゾールという神経伝達物質(※)を分泌し、それを受けた脳の視床下部が、脳下垂体にホルモンの分泌を促す指令を出します。

 

脳下垂体は、副腎皮質刺激ホルモンなどの各種ホルモンを放出し、それを受けた内分泌腺が各種ホルモンを分泌して、体の代謝を円滑にし、体がストレスにうまく対応できるように調節します。

(※)神経細胞と神経細胞の間のデータを運ぶホルモン物質

 

 

気温などの周囲の環境変化などのストレスに対して、私たちの体は全身の器官が働いて、安定した状態を保とうとします。

 

この機能に役だっているのが、抗ストレスホルモンで副腎皮質から分泌されるコルチゾールと、副腎の髄質から分泌されるアドレナリンです。

抗ストレスホルモンは逃走と闘争のホルモンとも呼ばれ、例えば、肉食獣に出会った時に放出され、逃げるか戦うかの準備をします。

 

 

コルチゾールは、抗炎症作用があるほか、肝臓のグリコーゲンを増加させ血圧を上げ、筋肉にエネルギーを送り、逃走と闘争に備えます。

また、ノルアドレナリン、アドレナリンは、血管を収縮させ出血を防ぎ、瞳孔の拡大し集中力を高め、血圧上昇、心拍数増加など逃走と闘争に備えます。アドレナリンは脂肪を蓄積する肥満ホルモンでもあります。

 

 

3-3 セロトニン神経における5つの機能

セロトニンには、5つの機能があります。具体的には以下のとおりです。

 

3-3-1 覚醒状態を安定させる

セロトニンには、「覚醒状態」に保つ働きがあります。

つまり、脳を最適な目覚めた状態に保ってくれる作用があり、興奮しすぎもせず、意識が朦朧としていない意識がはっきりしているちょうど良い状態に安定させてくれるという効果があるのです。

 

 

3-3-2 精神安定

大脳の内側には大脳辺縁系という部分がありますが、この部分にセロトニンが分泌されると、心のバランスを保ち、安定した心理状態になります。

その結果、ストレスを原因とする集中力の低下やイライラなどの心の乱れを改善させてくれます。

 

 

3-3-3 自律神経のバランスを整える

 

セロトニンは交感神経と副交感神経のバランスを調整する機能を持っています。

私たちは、寝ているときに副交感神経が働き、起きると交感神経が活発化しますが、ストレスが過剰に加わった場合、さらに交感神経が活性化します。

セロトニン神経は、交感神経の暴走を抑え、自律神経のバランスを整える役割を持っています。

 

 

3-3-4 痛みの調節

痛みは、痛点で受けた身体からの情報として、神経を伝わって脳に到達します。

セロトニン神経は、痛さという刺激の脳への伝達をある程度コントロールしており、わかりやすく述べると一種の鎮痛剤の役目を果たします。

 

 

3-3-5 姿勢

セロトニン神経は姿勢を良くします。セロトニンの活性化が起こっていると、姿勢が良くなり、顔つきも締まって見えます。

 

それに対してセロトニンの活動が弱ってい人の顔は締りがなくて背筋も姿勢も悪く感じられます。

その理由はセロトニンが抗重力筋に作用するからです。背筋のみならず、表情筋などの顔の筋肉にも作用するので、締まって見えるのです。

セロトニン神経がきちんと働くことで、朝もすっきりと目が覚めます。

さらに心のバランスがとれて自律神経も機能し、原因が不明確な体調悪化がなくなり、さらには姿勢が良くなります。

 

 

 

3-4 セロトニンが分泌されないとき

セロトニンは、私たちが寝ているときには分泌されず、目覚めると分泌されます(覚醒している最中はずっと分泌されています)。

 

セロトニンが分泌されていれば、起きているときはしっかりと機能します。

反対に、起きていても、セロトニンがきちんと分泌されていない場合、頭がボーッとして目覚めが悪い、自律神経失調症や心の不安定、姿勢も悪いといった症状が出てきます。

 

 

3-5 セロトニンは腸などの器官でも様々な働きをしている

セロトニンは腸をはじめとした内蔵でも分泌されています。

 

腸では、食べた食物を運搬するために運動をしますが、これを蠕動運動というものです。セロトニンが分泌されることで蠕動運動が促進される仕組みになっています。

 

その他、皮膚・肝臓・腎臓など、様々な器官にセロトニンは存在します。

様々な器官でセロトニンは作成され、それぞれの臓器でそれぞれの働きをしています。

 

しかし、、脳のセロトニンと他の器官のセロトニンは別物です。

腸の中のセロトニンが脳のセロトニンと関係することはないと考えられています。

それは、血液の中にセロトニンを点滴しても、セロトニン不足のうつ病の患者さんは治らないことから明白です。

 

 

3-5-1 セロトニン神経が弱る

重要なセロトニン神経ですが、非常に繊細で弱りやすく、セロトニン神経が弱ることによって心身ともに様々な症状があらわれます。そこで、セロトニン神経が弱ってしまう理由について説明します。

 

 

3-5-2 セロトニン神経が弱ってしまう原因

私たちの体は、どうしても解決できないものごとが続いた場合、ストレス中枢(視床下部・下垂体・副腎軸)が興奮するようになっています。

 

詳細を述べますと、視床下部のストレス中枢が興奮すると、私たちは、副腎皮質からストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールというホルモンが分泌されます。

興奮したストレス中枢は、脳幹にあるセロトニン神経を抑制することによって、脳内におけるセロトニンの分泌を押さえ込んでしまうのです。

 

 

3-5-3 ストレス状態は慢性的セロトニン欠乏を招く

セロトニン神経が弱っていくと、やがて、前出の「5つの機能」が十分に機能しなくなり、セロトニンが慢性的に欠乏するという状態に陥ります。

セロトニンが慢性的に欠乏すると、慢性的に寝覚めが悪い、精神的に不安定、自律神経失調症、体のあちらこちらに慢性的に感じる痛み、姿勢のゆがみなど多岐にわたった症状が現れます。

 

 

3-5-4 セロトニンは心の病にも効果を発揮する

脳の中のセロトニンは、セロトニン神経を介して脳の様々な領域に影響を与えます。

その活動が、うつ病や不安障害を代表としたメンタルヘルスの問題に関わってくるのです。

 

セロトニンの慢性的欠乏が影響していると考えられます。

ですから、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)のような、セロトニンに働きかける心の病の症状を改善する薬が開発されてきているのです。

 

 

3-6 SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)の特徴

うつ病などセロトニンが慢性的に欠乏している人々に対する治療薬にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)があります。

 

セロトニンは、セロトニン神経が情報を伝えるときにシナプス間隙に分泌される神経伝達物質です。

分泌されたセロトニンがシナプス間隙で過剰になってくると、セロトニンをリユースのためにセロトニン神経末端に戻す機構を持っています(それを「再取り込み」と言います)。

 

脳の中のセロトニンは一旦放出されたあと、リユース(再使用)されるために、脳細胞はセロトニンを取り込みます。

つまり、セロトニンの再取り込みを阻害することで、脳の中のセロトニン濃度を高く維持するということになります。

 

 

セロトニン神経はセロトニンをリユース(再使用)する仕組みを持っているのですが、

このリユース仕組みをブロックするのがSSRIで、その名前が示すとおり

「S=選択的 S=セロトニン R=再取り込み I=阻害剤」という役目を果たしています。

 

SSRIという薬によってセロトニンの再取り込みを抑えることで、ストレスでセロトニン分泌の少なくなったセロトニン欠乏の症状を改善させることが可能となります。

 

 

3-6-1 SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)は対症療法に過ぎない―SSRIの問題点

日本では1999年から、うつ病の患者さんに対してこのSSRIを使い続けてきました。

 

しかし現在では、精神科領域で、SSRIという薬を使い続けていいのかという議論が上がっています。

なぜなら、SSRIを10年以上服用しているにもかかわらず、うつ病が治らない患者さんがたくさん存在するからです。

 

 

その理由は、SSRIの薬が効くメカニズムに問題があるからです。薬を使っている限り、脳内のセロトニンレベルを高く維持出来し、症状は軽快しますが、それだけではセロトニン神経が分泌を減らす原因が解消されることはなく、薬を止めるとまた病気が再発してしまうというわけです。

 

 

すなわち、SSRIを代表した抗うつ薬は対症療法にしかならず、前述のとおり、うつ症状は、SSRIを服用することでセロトニン濃度を高め、症状を和らげることができます。

 

しかし、SSRIの投薬が完治をする治療ではないために、投薬が止まると、症状が出てくることになります。

 

例えば、虫歯の時に鎮痛剤を飲めば、痛みは緩和しますが、薬の効果が切れるとまた痛み出します。虫歯の痛みを解消するためには、虫歯を治療することです。

 

うつ病などの心の病も同じです。セロトニン神経の機能を回復させることが根治につながるのです。

 

3-7 心の病を根治するために

虫歯のときに、鎮痛剤を使い続けても虫歯が治らないのと同じように、SSRIだけを使っていても、セロトニン神経が回復することはありません。

 

セロトニン神経がなぜ弱るのか、どうしたら活性化できるのかという根本的な原因を解消していないため、SSRIの服用だけでは根本からセロトニンの欠乏を解決することはできません。

セロトニンが不足しない体をつくらなければいけないのです。

 

 

たとえば、元々健康だったけどストレスでうつ病になった方々はだいたいの場合、最初は精神科や心療内科でSSRIなどの抗うつ薬を処方され、それらを服用しています。

 

しかし、前述のとおり、薬が切れるとまた症状が出てきてしまいます。これは根本的な解決法ではありません。薬に頼らずとも、いかに脳内のセロトニンレベルを上げるかが根本的に考えるべき事柄です。

 

 

4 ストレス解消する心理的アプローチ

当然のことですが、ストレスを解消する方法として、心理学の世界でも研究が進んでいます。

 

心理学の治療法には、認知療法や思考停止法、アンガーマネジメントについて、第四章から第六章で説明して、具体的な改善法について、第七章以降で説明します。

 

4-1 自分のストレスの原因を知る

ストレスの原因をストレッサーといい、ストレッサーによってストレスの症状が出ることになります。

 

ストレッサーが何なのかを自覚していない人は、ストレッサーの正体を知ることから始めましょう。

体の具合が悪い時、症状から病名を診断します。病気によって治療法は異なります。ストレスも同じで、原因を知ることが第一です。

 

ストレッサーを知る方法は簡単です。ストレス症状が出てきた時の状況やその時の自分の気持ちや考えを記録します。

 

何回か記録を続けているうちに、その時の状況・自分の思考からストレスの正体が浮かび上がってきます。

この方法をカウンセリングでは認知療法といい、これを行うだけで症状が改善することがあります。

 

 

4-2 ストレス発散法を身に付ける

ストレス発散法として、趣味などを上げる場合があります。

 

心理学ではストレス発散法をストレスコーピングと呼んでいます。

趣味などの夢中になれるストレスコーピングで、ネガティブ思考を忘れるという効果を狙ったものです。

 

そして、ストレス発散法をできるだけたくさん用意することで、多様なストレスに対応できるのです。

 

ストレスを解消するためには、ストレス源を断つのが第一ですが、それができない場合、ストレスと仲良くすることが求められます。

 

 

 

 

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